日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は、日産EV初の商用車となる「e-NV200」を、2014年10月より全国一斉に発売すると発表しました。
「e-NV200」は、多目的商用バン「NV200バネット」をベースに、e-パワートレインを組み合わせることで、「NV200」の室内の広さや多用途性と、EVならではの加速性と静粛性を兼ね備えたモデルです。また「e-NV200」は、パワープラグを採用することで屋外での電源供給が可能となり、走る蓄電池として、さまざまなビジネスシーンに役立てることができます。
また5人乗り/7人乗りのワゴンタイプの設定により、乗用ユースとしてもお使いいただけます。
「e-NV200」の特徴は以下の通りです。
○ゼロ・エミッション
「e-NV200」は、世界で累計11万5千台以上を販売した「日産リーフ」に続き、日産がグローバルに販売する2車種目の量販EVです。内燃機関の商用車と比較して、ランニングコストを抑えるだけでなく、周辺騒音への配慮や環境への貢献という面で、企業のイメージアップに貢献します。また、EVならではのスムーズで力強い加速性能や静粛性によりドライバーの疲労を軽減し、より安全な業務運行を実現します。
航続距離は、油圧式制御ブレーキの採用により、多くの制動シーンで回生が可能になり、満充電時に185km〜190km(JC08モード)を実現します。
○走る蓄電池
走行用バッテリーから合計で最大1500Wの電力を取り出すことができるパワープラグ(100Vコンセント)を、前席側と荷室側の2ヵ所に採用しました。これにより、ビジネスにおける外出先での電源確保や、屋外でイベントを実施する際の電源提供、更には、災害時の電源としても活用することが可能です。
またパワープラグは、自動停止するバッテリー残量を任意に設定することが可能となっており、帰りの走行電力を気にせず安心して使用できます。
○ストレスフリー
「e-NV200」は、バッテリーをフロア下に搭載していることによる低重心化によって、コーナーでのぐらつきやステアリング操作からの応答遅れを低減させています。またサスペンションの高剛性化やセッティングにより、クラストップのショック吸収性を実現したことで、長時間乗っても疲れにくく、荷物をたくさん積んでも快適な乗り心地で走行することが可能となりました。
また、荷室スペースはバッテリーを小型化し、床下に配置したことでNV200バネットと同等の容量を確保しています。さらにステアリングヒーターとクイックコンフォートヒーター付シート(運転席・助手席)を標準装備することにより、快適さを保ちながらエアコン使用を抑制し、電費向上を図ることが可能です。
さらに携帯電話やパソコンから操作ができる「乗る前エアコン」の操作を、「e-NV200」では、インテリジェントキーからも行うことが可能となり、お客さまの利便性を向上させました。
<販売目標台数> 500台/月 (2014年度目標: 合計1000台)
<全国希望小売価格(消費税込み)> | (単位:円) | |||||
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用途 | 駆動 | 原動機 | グレード | 定員 | 価格 | |
バン | 2WD | EM57 | VX | ルートバン | 3,880,440 | |
2 | 3,880,440 | |||||
5 | 3,991,680 | |||||
GX | ルートバン | 3,978,720 | ||||
2 | 3,978,720 | |||||
5 | 4,078,080 | ☆掲載写真車種 | ||||
ワゴン | G | 5 | 4,624,560 | |||
7 | 4,786,560 |
「e-NV200」は、全グレードが「エコカー減税」による減税措置に適合し、自動車重量税と自動車取得税が免税*1となります。さらに、最大85万円*2の購入補助金(クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金)を受給することができます。
<「e-NV200」の車両概要>
1.デザイン
NV200バネットが持つスタイリッシュで機能的なデザインに加え、日産EVのアイデンティティを
体現したエクステリアデザイン
- フロント中央に配した特徴的な充電リッド形状と、その両端からフッドに伸びるシャープなキャラクターライン
- 大きくラウンドしたフロントバンパーとハの字型の開口形状、特徴的なフォグランプ周辺形状
- クリアブルーのインナーパネルと透明なアウターレンズの高輝度LEDリヤコンビランプ
- 新色「リキッドブルー」をはじめとする全5色のボディカラー
NV200バネットの使い勝手の良さと大きな荷室からなる高機能性に、日産リーフと同様の特徴的な
センタークラスターやEVらしさの表現を融合させたインテリアデザイン
- 機能を集中させたセンタークラスターを、インストルメントパネルから浮き出して見えるように施したモダンなインテリアデザイン
- 質感の高さを表現するピアノブラック調のセンターパネル(ワゴン)
- ブルー照明のデジタルメーターや新開発のシフトノブ、スタータースイッチ
- 柔らかく、風合いのよいスエード調トリコット素材を使い、モダンなハニカムパターンを施した明るいシート(ワゴン)
2.利便性・積載性
- NV200バネットと同等となる3600Lの荷室容量と1830mmの荷室フロア長(バン5人乗(2名乗車時))
- リーフリジッド式サスペンションの採用により、荷室に張り出しの少ないホイールハウス形状
- 荷室を自由自在にアレンジできるユーティリティフックを設定(ディーラーオプション)
- 前席側と荷室側(助手席シート下)の2ヵ所に100Vのパワープラグ(合計で最大1500W)を設定(GX,G)
- 長尺物を収納しても、後席に1人または2人座ることが可能な6:4分割セカンドシート(ワゴン)
3.走行性能、パフォーマンス
メカニズム
- 現行リーフのe-パワートレインをベースに、減速比の最適化など商用車専用のチューニングを施したe-パワートレイン
- 回生協調時でも従来のブレーキと同じペダルフィールを実現する、新回生協調ブレーキシステム
- バッテリー残量警告灯の点灯後、最高速度を100km/hに制限し、不要な電力消費を防ぐエナジーセーブモード
- アクセルを踏み込んでいく途中にクリック感を持たせることで過度な踏込みを抑制し、電力消費を低減するアクセルペダル
操縦安定性・快適性
- 車体やサスペンションの高剛性化により、段差でのショックやショックが収まるまでの時間を短縮 し、滑らかでフラットな乗り心地を実現
- 低重心のため、カーブでのぐらつきを低減し、車体剛性の高さからリニアなステアリング操作へ の反応を実現
- 積載時の坂道でのずり下がりを防止し、ドライバーの安心感を高めるヒルスタートアシスト
4.先進装備・ユーティリティー
- 必要な情報をシンプルに集約し、ドライバーの視線移動を最小限にすることで疲労を軽減するコンパクトで実用的なEV専用メーター
- 空気を直接加熱する電気ヒーターの採用により、急速に温かい空気を送り出すことが可能なオゾンセーフオートエアコン
- 充電状況や電費情報、各種警報などを表示する車両情報ディスプレイ
- NV200バネットのリッド無タイプからリッド付に変更し、車検証の収納を可能としたグローブボックス
- セカンドバッグの収納や、上部はトレイとして使用可能な高級感あるリッド付センターコンソールボックス
- 荷物を固定することができるロープフック
<その他の主な安全技術、環境への取り組み>
- ハロゲンヘッドランプ(マニュアルレベライザー付)
- シグネチャーポジションランプ(バンはバルブ式、ワゴンはLED式)
- フォグランプ(バンGX 5人乗、ワゴンGに標準装備)
- 高輝度LEDリヤコンビランプ
- バックビューモニター(GX2人乗/5人乗りにメーカーオプション、ワゴンGに標準装備)
- EBD(電子制御制動力配分システム)
- ABS(アンチロックブレーキシステム)
- ブレーキアシスト
- VDC(ビークルダイナミクスコントロール[TCS機能含む])
- 高強度安全ボディ(ゾーンボディ)+歩行者傷害軽減ボディ
- SRSエアバッグシステム(運転席・助手席)
- SRSサイドエアバッグシステム(運転席・助手席)/SRSカーテンエアバッグシステム(ワゴンにメーカーオプション)
- 前席ロードリミッター付プリテンショナーシートベルト
- *1同車は「環境対応車普及促進税制」の中で次世代自動車として、
自動車取得税は、2015年3月31日までの新規登録車に対し、免税。
自動車重量税は、2015年4月30日までの新規登録車に対し、免税。
自動車税は、2016年3月31日までの新規登録車(登録翌年度から1年間適用)に対し75%軽減。 - *2同車は「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」の対象になっており、購入にあたり、一般社団法人 次世代自動車振興センターに申請し、審査・交付決定されることにより、補助金交付を受けられる。また、地方自治体ごとに独自の補助金施策をおこなっている場合もある。自家用乗用車の場合、補助金を受給するには4年間保有する義務がある。
「e-NV200」の詳細情報はこちらよりご覧ください。
http://www.nissan.co.jp/ENV200/
http://www.nissan.co.jp/EVENT/TAX/ENV200/(「e-NV200」減税サイト)
<関連動画>
以 上