日産、2003年度も過去最高の業績を達成

日産180に続く中期計画「日産バリューアップ」の概要を発表
「日産180」進捗状況及び2003年度決算発表

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座、社長:カルロス ゴーン)は本日、2003年度(2004年3月期)決算に関し、連結営業利益が過去最高となる11.9%増の8,249億円(72億9,000万USドル、62億9,000万ユーロ)となったと発表した。また、売上高営業利益率は11.1%となり、日産は、世界で最も収益力の高い自動車メーカーのひとつであることを示した。2004年度は、為替レートが不利になると予測されるものの、引き続き過去最高の営業利益を達成する見込みである。

カルロス・ゴーン社長は、新中期計画「日産バリューアップ」の概要についても発表した。同計画は、日産180に続く3ヵ年計画で、2005年4月より実施される。

ゴーン社長は、「日産は、日産180により、世界で最も収益力のある自動車メーカーとなった。日産バリューアップにより、当社はこの地位を更に強固なものにしていく。」と語った。

2003年度の連結売上高は、前年度比8.8%増の7兆4,292億円(656億USドル、566億ユーロ)となった。連結当期純利益は、前年度比1.7%増の5,037億円(44億5,000万USドル、38億4,000万ユーロ)、また、投下資本利益率(ROIC)は、過去最高の21.3%を達成した。

2003年度の日産のグローバル販売台数は、前年度比28万7,000台、10.4%増の305万7,000台であった。日産の年間販売台数が300万台を突破したのは13年ぶりのことである。

「2003年度も、日産は、大胆に、思慮深くグローバル事業を展開した。東風汽車公司との合弁により中国ビジネスを加速し、米国では、大規模なフルサイズピックアップ市場に初めて参入した。」とゴーン社長は語った。

日産バリューアップ日産バリューアップは、持続的な成長、高い収益性、そして投下資本利益率という3つのコミットメントから成る。各コミットメントの内容は以下の通り。

・ 2007年度末迄に、グローバル販売台数年間420万台の実現

・ 世界の自動車業界トップレベルの営業利益率の維持

・ 投下資本利益率(ROIC) 20%以上

日産バリューアップは、全世界で日産のプレゼンスの向上を図る。そのための方策としインフィニティ・ブランドを、一流のラグジュアリー・ブランドとして、全世界で展開するほか、グローバルで、28車種の日産並びにインフィニティ・ブランドの新型車を投入する。

その他の2003年度連結決算の概要

有利子負債

2003年度末の時点で、自動車事業実質有利子負債は、新会計基準ベースで136億円(1億2,000万USドル、1億370万ユーロ)であった。

配当

当初予定通り、1株当たりの2003年度の配当額を19円とすることを、2004年6月23日に開催される第105回定時株主総会にて提案する予定である。

見通し

リスク要因としては、為替レートの悪化、商品市況や金利の上昇が挙げられる。日産180の最終年度に計画の実行が加速することが好機である。

2004年度予想

1ドル105円及び1ユーロ125円を想定レートとして、2005年3月期の業績予想を下記の通り東京証券取引所に届け出た。連結売上高は8兆1,760億円、営業利益は8,600億円、経常利益は8,460億円、当期純利益は5,100億円を見込んでいる。

注)本リリースに使用した米ドルおよびユーロ表記は、便宜上の数値であり、2004年3月期の平均レートである1ドル113.2円、また1ユーロ131.2円を使用している。

以上