日産自動車、2008年度第3四半期決算を発表

−第3四半期の純損失は832億円、2008年度通期純損失予想を2,650億円に−

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は9日、2008年度第3四半期、及び2008年度第3四半期累計(9ヶ月間)の決算を発表した。昨年度第3四半期は1,322億円(12億8千万USドル、8億7千万ユーロ)の純利益を計上したが、2008年度同期間は832億円(8億1千万USドル、5億5千万ユーロ)の純損失となった。損失の計上は、2008年暦年後半の世界経済の著しい減速を反映しており、特に円高によるマイナス影響、全ての主要な市場における消費者心理の急速な冷え込み、車種構成の悪化が要因となっている。

第3四半期の売上高は、前年同期比34.4%減の1兆8,165億円(176億5千万USドル、120億2千万ユーロ)となった。営業損失は、992億円(9億6千万USドル、6億6千万ユーロ)となった。また、経常損失は、1,127億円(11億USドル、7億5千万ユーロ)となった。

社長のゴーンは、「金融収縮と消費意欲の低迷が最も大きく影響し、世界経済は想定していたあらゆるシナリオの中でも、最悪もしくはそれ以上の状態となっている。日産は将来に目を向け、今後も引き続きキャッシュフローの確保を最優先し、業績の向上に向けて迅速、適切かつ効果的な措置を講じていく。」と述べた。

2008年度第3四半期の日産のグローバル販売は、18.6%減の731,000台であった。

2008年度第3四半期累計(9ヶ月間)の純利益は、前年同期比87.5%減の432億円(4億2千万USドル、2億9千万ユーロ)となった。また売上高は、同14.7%減の6兆6,858億円(649億7千万USドル、442億5千万ユーロ)となった。営業利益は、同84.0%減の925億円(9億USドル、6億1千万ユーロ)となり、売上高営業利益率は、1.4%となった。また、経常利益は、同84.0%減の900億円(8億7千万USドル、6億ユーロ)となった。

同期間のグローバル販売台数は、前年同期比3.0%減の2,633,000台であった。

2008年度、日産は世界で新型車8車種を発売する。2008年度第3四半期中には、南アフリカで「NP200」、日本で軽SUV 「キックス」、「キューブ」および「フェアレディZ」の4車種を投入した。

日産は、世界経済の悪化とそれに付随した自動車市場の低迷を鑑み、2008年度通期業績予想を下記の通り修正し、東京証券取引所へ届出を行った。

  • 売上高 8兆3,000億円 (806億6千万USドル、549億3千万ユーロ)
  • 営業損失1,800億円 (17億5千万USドル、11億9千万ユーロ)
  • 経常損失1,900億円 (18億5千万USドル、12億6千万ユーロ)
  • 純損失2,650億円 (25億8千万USドル、17億5千万ユーロ)

注:本リリースに使用した米ドル及びユーロ表記は便宜上の数値であり、2008年度第3四半期累計(9ヶ月間)の平均レートである1ドル102.9円、および1ユーロ151.1円を使用している。

以 上