MOTUL AUTECH GT-Rがチーム力を駆使して4位入賞 追い上げたB-MAX NDDP GT-Rがクラス6位に

SUPER GT 2017第2戦レースレポート
SUPER GT Rd.2

5月4日 富士スピードウェイ (静岡県)
ゴールデンウィークもたけなわの5月4日(木・祝日)、SUPER GTのシリーズ第2戦・富士500kmレースが、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイで開催されました。2番グリッドからスタートした#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、タフなレース展開とチームの見事なピットワークで4位入賞を果たしました。またGT300クラスでも11番手のグリッドからスタートした#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)がノーミスのレースで6位まで追い上げてチェッカー。開幕戦からの連続入賞となりました。

 

 

舞台となる富士スピードウェイは2日間を通じて完全なドライコンディションに恵まれました。とりわけ、決勝レースが行われた4日の午後は青空が拡がる、文字通りの五月晴れ。綿帽子を被った霊峰富士に見守られて、110周/500kmの決勝レースが戦われました。静岡県警の白バイとパトカーに先導され1周のパレードラップを行い、さらに1周のフォーメーションラップを行った後、予定通り、午後2時17分に正式のスタートが切られました。
2番グリッドからレースをスタートした#23 GT-Rはクインタレッリから松田、そして再びクインタレッリに繋ぐ作戦でした。スタートでポールスタートのライバルに喰らい付いていったクインタレッリは、数周にわたってテール・トゥ・ノーズで周回を重ねて行きましたが、やがては少しペースを落としてしまい、4番手まで後退して行きました。
その後はポジションをキープしながら周回を重ね、上位陣がピットに入った関係で35周目にトップに立つと、翌36周を終えたところで最初のルーティーンピットインを行いました。
ピットワークが素晴らしいことで定評のあるNISMOは、最初のピットインを49秒台で終え、松田を4番手でコースに送り出しました。ただし交換したタイヤが温まってグリップを回復する前に1台にパスされ、松田は5番手で自らのスティントを走り始めています。途中、ハイペースで追い上げてくるマシンに先を譲って1つポジションを落とすこともありましたが、反対にペナルティで後退するマシンもあり、ポジションをキープ。ピットインのタイミングでやはりトップに進出した後、75周を終えて2度目のルーティーンピットインを行いました。NISMOはここでも素晴らしいピットワークを見せ45秒台のピットタイムで後退したクインタレッリをコースに送り出しました。
5番手で再度レースを走り始めたクインタレッリは、前を行くライバルに猛チャージ。何度かトライした後にこれをパス。見事4位に進出すると、安定したペースで最後までそのポジションをキープ。110周を走り切ってチェッカーを受けています。後方のグリッドからスタートした#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/千代勝正)と#24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)はともにドライブスルーのペナルティを受け、#12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ヤン・マーデンボロー)はトラブルで後退。それぞれ11位、12位、14位で完走するに留まりました。
一方、GT300クラスではクラス11番手と中団グリッドからスタートした#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)は中団グループでのタフなバトルを戦うことになりましたが、最初の高星のスティントで順位を5位まで上げることに成功しました。そこから星野→高星とつなぎ、ノーミスのレースを展開。給油に時間を要すためにピット作業で逆転を許しましたが、最終的に開幕戦よりも1ポジション上げた6位でゴール、5ポイントを追加しました。

■#23 GT-Rドライバー 松田次生
「大変なレースでしたが、タイヤも最後まですごく粘ってくれました。自分の担当したスティントの後半は1号車との戦いで、何とか抜きたかったのですが難しかったです。ピットでチームが頑張ってくれて、前に出ることができて良かったです。開幕戦と比べて、チームが頑張ってくれたところやちょっとした積み重ねが今回の富士でうまく結果に表れました。次戦に向けてはポジティブなタイヤが見つかっているので楽しみにしていますし、レクサス勢に勝てるように、これからもプッシュし続けます」

■#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「レース序盤はタイヤのウォームアップが良くてトップのマシンに近づけていたのですが、その後相手のタイヤも温まってくるとポジションを守りきれませんでした。バトルをしすぎると後ろのマシンに追いつかれる心配もあったので、あまり無理はしませんでした。GT300のトラフィックに入った時には苦労しましたが、周りがクリアで自分のペースで走れた時にはラップタイムも良かったです。最後のスティントでは1号車とタフなバトルになりましたが、なんとか粘って4位を守れました。タフなレースの中で、皆の努力のおかげでこのポジションが獲れました。オートポリスではさらにいいパフォーマンスを出せると信じて、次のレースも頑張ります」

 

【GT500決勝 結果】 110Laps

Pos No Machine Driver Time / Behind
1 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路 / 石浦 宏明 2:52'28.925
2 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也 / A.カルダレッリ 4.797
3 37 KeePer TOM'S LC500 平川 亮 / N.キャシディ 25.196
4 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生 / R.クインタレッリ 31.792
5 36 au TOM'S LC500 伊藤 大輔 / J.ロシター 33.567
6 100 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴 / 伊沢 拓也 35.071
7 1 DENSO KOBELCO SARD LC500 H.コバライネン / 平手 晃平 51.376
8 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大 / 小暮 卓史 55.931
9 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀 / 小林 崇志 1'11.115
10 19 WedsSport ADVAN LC500 関口 雄飛 / 山下 健太 1 Lap
11 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲 /千代 勝正 1 Lap
12 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹 / J.P.デ・オリベイラ 2 Lap
14 12 カルソニック IMPUL GT-R 安田 裕信 / J.マーデンボロー 9 Laps

【GT300決勝 結果】 102Laps

Pos No Machine Driver Time / Behind
1 51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 中山 雄一 / 坪井 翔 2:52'57.578
2 21 GAINER TANAX AMG GT3 平中 克幸 / ビヨン・ビルドハイム 7.789
3 33 D'station Porsche 藤井 誠暢 /スヴェン・ミューラー 17.578
4 87 SHOP CHANNEL LAMBORGHINI GT3 細川 慎弥 / 佐藤 公哉 / 元嶋 佑弥 59.492
5 65 LEON CVSTOS AMG 黒澤 治樹 / 蒲生 尚弥 1'06.628
6 3 B-MAX NDDP GT-R 星野 一樹 / 高星 明誠 1'08.151
7 7 Studie BMW M6 ヨルグ・ミューラー / 荒 聖治 1 Lap
8 60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 飯田 章 / 吉本 大樹 1 Lap
9 18 UPGARAGE BANDOH 86 中山 友貴 / 川端 伸太朗 1 Lap
10 9 GULF NAC PORSCHE 911 ジョノ・レスター / 峰尾 恭輔 1 Lap
20 48 植毛 GT-R 高森 博士 / 田中 勝輝 / 飯田 太陽 3 Laps
24 10 GAINER TANAX triple a GT-R 富田 竜一郎 / 吉田 広樹 6 Laps

 

以上