日産自動車、「日産アートアワード2017」ファイナリストを発表

日本現代美術の次世代を担う5名を選出、展覧会開催とグランプリ決定へ
《NAHA, 2013》(2013年)

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区)は19日、「日産アートアワード2017」のファイナリストを発表しました。
2017年5月にカルロス ゴーン同席のもと、ニューヨークにて行われた「日産アートアワード2017」第一次選考では、候補者推薦委員により選出された25名の現代アーティストの中から気鋭の5名がファイナリストとして選出されました。ファイナリストは今後、9月にBankART Studio NYK(横浜)にて開催される展覧会へ向けて新作を制作し、9月27日(水)の最終選考でグランプリが決定されます。

今回グランプリ受賞者に提供される海外レジデンスの滞在先は、アーティストの国際的な活動をサポートする機関として国内外から高い評価を得ているニューヨークのインターナショナル・スタジオ&キュラトリアルプログラム(ISCP)に決定しました。ISCPはスタジオの提供のみならず、キュレーターや批評家、ギャラリストが定期的にスタジオを訪れ、アーティストが彼らに直接プレゼンテーションをする機会を積極的に設けるという独自のプログラムで知られています。

カルロス ゴーンは「今年も日産アートアワードを通じて、日本人アーティストと文化コミュニティをサポートできることを誇りに思います。日本の気鋭のアーティストたちが魅せてくれる才能や多様性からは、常にインスピレーションを受け続けてきました。ヨコハマトリエンナーレが開催される今秋、彼らファイナリストの新作が世界に向けて披露されることが、心から楽しみでなりません。本アワードを通して、今後も多くの方が日本の文化発展に興味を持つことを期待しています。」と述べています。

国際審査委員のジャン・ド・ロワジー氏はこのように第一次選考を振り返っています。「選考過程では、今の日本における創造の現場で何が起こっているかを発見することができた。抗う事に貪欲で、賢明、あるいは極めて詩的、物語性に富んだファイナリストの多様な内面世界が、現代日本の新たな表現や深淵を見せてくれるだろう。」
また、同審査委員ジェシカ・モーガン氏も「現代アーティストが素晴らしいのは、常に予測不可能なところ。ファイナリストが9月の展覧会に向けてどのような作品を制作するのかとても楽しみだ。」と大きな期待を語りました。

日産アートアワード2017ファイナリスト

氏名 生年/出身地/在住
題府 基之(だいふ もとゆき) 1985年東京都生まれ。同在住。
藤井 光(ふじい ひかる) 1976年東京都生まれ。同在住。
石川 竜一(いしかわ りゅういち) 1984年沖縄県生まれ。同在住。
田村 友一郎(たむら ゆういちろう) 1977年富山県生まれ。静岡県在住。
横山 奈美(よこやま なみ) 1986年岐阜県生まれ。茨城県在住。

参考図版
掲載の参考図版を含むプレス画像のお問い合わせは日産アートアワード2017広報担当(pr-naa@a-i-t.net)までお願い致します。
  藤井光
《帝国の教育制度》(2016年)
石川竜一
《A Grand Polyphony, ZK.013 NAHA》(2013年)
題府基之
《Still Life》(2013年)
田村友一郎
《裏切りの海》(2016年)
横山奈美
《最初の物体》(2016年)
撮影:怡土鉄夫

 

<ファイナリストについて>

題府 基之(だいふ もとゆき)
ユーモアと皮肉に満ちたセンスで、自身の身のまわりの事柄を主題とし、日常と非日常を行き来するような俯瞰的写真イメージを作り出す。
藤井 光(ふじい ひかる)
映像メディアを中心にアーカイブ資料などを取り上げ、社会の事象、歴史や記憶、関係性を再解釈し、未来に向けた新たな展望を提示する作品で知られる。作品形態はインスタレーションや映像のみならず、ワークショップの実施、ドキュメンタリー映像の制作、演劇/映画作品の演出とテキストの執筆など幅広い。
石川 竜一(いしかわ りゅういち)
生まれ育った沖縄の風景や路上、人々を、ポートレート的視点で写真に捉える。石川がファインダーを通して見つめる被写体の放つエネルギーや表情からは、現代の多様な日本の姿が鮮烈に浮かび上がる。
田村 友一郎(たむら ゆういちろう)
既にあるイメージや自らが撮影した素材をサンプリングの手法を用いて使用し、独自の関係性を導き出し再構築することで時空を超えた新たな風景や物語を立ち上げる。
横山 奈美(よこやま なみ)
フライドチキンの骨や使用済みのテレフォンカード、トイレットペーパーの芯など、生活の中にひっそりと存在する、些細な物をモチーフに静物画を描く。その画面には少しの悲しみやおかしみが滲む。

 

<「日産アートアワード2017」について>

「日産アートアワード2017」(第3回)概要

主催:日産自動車株式会社
企画・運営協力:NPO 法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
協力:インターナショナル・スタジオ&キュラトリアルプログラム(ISCP)

ファイナリストによる展覧会概要
名称:日産アートアワード2017:ファイナリスト5名による新作展
展覧会会期:2017 年9月16 日(土)~11 月5 日(日) 休み:第二・第四木曜日
会場:BankART Studio NYK2F (神奈川県横浜市中区海岸通3-9)
展覧会協力:BankART1929
展覧会後援:横浜市

最終選考と授賞式
最終選考では展示作品を国際審査委員会が審査し、グランプリを決定します。
また、来場者からの投票によりオーディエンス賞が選出されます。
授賞式・レセプション日時:2017 年9 月27 日(水) ※招待客のみご参加いただけます

ファイナリスト:賞金100 万円

グランプリ:総額500 万円相当(①+②)

  1. ① 賞金300 万円(ファイナリストの賞金100 万含む)
  2. ② 3ヶ月間のニューヨーク滞在(渡航費・滞在費・研究費・専門的な助言などの支援を含む)(協力:ISCP)
    副賞 トロフィー

 

国際審査委員会

南條史生 森美術館館長(日本、東京)*審査委員長
ジャン・ド・ロワジー パレ・ド・トーキョー館長(フランス、パリ)
キム・ソンジョン アートソンジェセンターディレクター、Real DMZ projectアーティスティックディレクター(韓国、ソウル)
ジェシカ・モーガン DIA美術財団館長(米国、NY)
ローレンス・リンダー カリフォルニア大学バークレー美術館、パシフィック・フィルム・ アーカイブ館長
(米国、カリフォルニア)

 

◎詳細については特設ページをご覧ください。http://www.nissan-global.com/JP/CITIZENSHIP/NAA/

 

<過去ファイナリストの活動紹介(抜粋)>
日産アートアワードは過去のファイナリストたちの活動を継続的に応援しています。これまでもしくは今後のファイナリストの活動や活躍の一部を以下に紹介します。

日産アートアワード2015ファイナリスト 岩崎貴宏氏:
第57回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展(5月13日~11月26日開催)の日本館の出品作家に選ばれました。

日産アートアワード2013ファイナリスト 西野達氏:
「日産アートコレクション」の作品をYCC ギャラリー(横浜、9月18日~11月5日開催)にて展示します。

ブルーシチズンシップ
ブルーシチズンシップは「人々の生活を豊かに」というビジョンを実現するための、私たち日産の決意です。日産はお客さま、株主、従業員、地域社会を大切に思い、将来にわたって価値ある永続的なモビリティの提供に努めます。事業を通じて経済貢献すると同時に、社会の一員として、持続可能な社会の発展を目指します。

 

以上