「未来社会」に投資する日産

平成12年6月12日

「未来社会」に投資する日産

日産自動車(本社:東京都中央区銀座、社長:塙 義一)は、6月12日、18時30分より、本社講堂において、最高執行責任者(COO)カルロス・ゴーンが出席し、『日産NPOラーニング奨学金制度』第2期修了式・第3期スタートアップセミナーを開催する。
ゴーンCOOは、第2期奨学生に修了証を手渡し、彼らの前途を祝福。また、第3期奨学生となる若者に、これから地球社会が求めるのは、「考える力」「創造性」「自律性」をもった人材であるとのメッセージを贈る。

 『日産NPOラーニング奨学金制度』は、同社が社会貢献活動の一環として98年に開始したもので、NPO(民間非営利団体)とパートナーシップを組んで実施する、全く新しい試みである。
 これは、NPOを経験したいという学生を公募・選抜し、同社が、NPOにおける仕事への報酬として学生に「奨学金」を支給するもの。専門的かつ自律的な行動の求められるNPOで学生が「知的」経験を積み、社会に巣立つ一助とすることが狙い。同社では、本制度を「若者」「教育」「未来」への投資と位置づけている。
 
 第3期(2000年度)は、本年3月から、関東及び関西の各大学及びインターネットを通じて、希望者を募集していたが、今回は、前回を上回る98名の応募があった。応募者は、関東及び関西27大学の学生で、この内10名は、アジアからの留学生となっている。この中から、書類選考・面接により、18名の奨学生を選出した。

 今回学生の受け入れ先となるNPOは、本制度の趣旨に賛同した、環境、福祉、国際協力、文化・芸術など多様な分野の16団体(関東13団体、関西3団体)である。
 各NPOは、選出された奨学生1~2名を受け入れ、学業の妨げにならない活動時間を考慮した活動プログラム(長期コース:上限300時間、短期・集中コース:上限150時間)を設け、学ぶ機会を提供する。
 

 第3期奨学生の応募動機には、「NPOで様々な立場の人と出会うことで、多角的思考と広い視野を身につけたい」「効率性、市場原理だけに振り回されない存在のNPOで、目的意識を持ち理念を実現する現場体験をしてみたい」「大学の授業や研究など『知識』だけでなく、大学では学ぶことのできない『現場』を知ることで自分自身の研究を深めたい」などがあげられている。NPOでの知的体験を通じて、「自分探し」をしたいという若者が増えていることが窺える。

 未来を担う若い世代が、「先駆的」で「専門性」を持ったNPOという組織で働く経験は、国際競争力ある人材の育成に有効であるとして、本制度は発足以来、各方面から注目されている。
 
『第3期(2000年度)日産NPOラーニング奨学金制度』の概要は次の通り。

 
【第3期(2000年度)日産NPOラーニング奨学金制度】

1.実施形態 (主催)日産自動車株式会社、(協力)日本NPOセンター
2.対  象 大学もしくは大学院に在籍している学生
3.受入団体 <関東> 財団法人 さわやか福祉財団、財団法人 児童育成協会、
シャプラニール=市民による海外協力の会、社団法人 シャンティ国際ボランティア会、財団法人 東京子ども図書館、日本NPOセンター、財団法人 日本国際交流センター、日本障害者芸術文化協会、財団法人 日本生態系協会、社団法人 日本ナショナル・トラスト協会、まちづくり情報センター・かながわ(アリスセンター)、昔ばなし研究所、財団法人 目黒寄生虫館
<関西> 社会福祉法人 大阪ボランティア協会、神戸定住外国人支援センター、市民活動センター・神戸                  (計16団体)
4.募集期間 2000年3月21日~2000年4月21日
5.活動期間 2000年6月~2001年2月
(最長9ヶ月間。但し、プログラムによって活動期間は異なる。)
6.募集結果 <応募数> 98名
(東京・茨城・大阪・兵庫等の27大学の大学生及び大学院生)
<奨学生> 18名

 



以 上