日産自動車、荻窪事業所跡地の売却準備について発表

2000年9月22日

日産自動車、荻窪事業所跡地の売却準備について発表
~ 同跡地の環境対応について発表 ~

 日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は、同社の旧宇宙航空事業部の開発・生産拠点である荻窪事業所跡地について、売却を前提として、現在、準備を進めております。

 あわせて、同社は跡地売却の準備過程において、同社の掲げる環境行動計画に基づき、環境調査を行っており、先般、関係当局に対し将来の跡地利用を含む売却、並びに施設の環境状況についての報告を行っております。
又、同社は環境対応に向けての活動を従来から積極的に推進しており、同対応を完遂するために必要な資源を投入することとしております。

 同社が実施した調査は、約27ヶ月に及ぶもので、環境庁水質保全局「土壌・地下水汚染に係る調査・対策指針」及び「東京都汚染土壌処置基準」に基づき、事業所全域を網羅する98地点・491箇所において実施致しました。
調査結果によると、同事業所敷地内の工場中央部を中心とした局部的な地点で環境基準を上回る汚染が検出されましたが、現在のところ敷地外への流出はないものと判断しております。

 日産自動車では、「日産環境行動計画」に沿い、又上述の調査結果、及び浄化計画に基づき、汚染されている土壌・地下水に対する浄化処理、並びに除去を含む恒久的な対策を本年10月より6ヶ月での完了を目処に開始する予定であります。
尚、一部の汚染された土壌については、汚染の拡散を防止する観点から、通常の活動の一環として、暫定的な部分浄化処理を実施済みであります。

 荻窪事業所は1924年に中島飛行機株式会社の事業所として操業を開始し、1966年より日産自動車の宇宙航空事業部等の開発・生産拠点として使用して参りました。
又、現在日産自動車は同跡地の売却につき交渉を進めております。

 「日産環境行動計画」は、製造の現場はもとより、車両のライフサイクルにわたる企業活動の全てのステージにおいて、環境に影響を与える問題に対する取り組みの指針となっています。
日産自動車ではこれからも地球環境保全に真摯に取り組んで参ります。


注: 環境基準を超過して確認された主な物質と最大汚染濃度は下記の通りとなっております。

 

●トリクロロエチレン: 土 壌-49 mg/L
地下水-11 mg/L
(環境基準 0.03 mg/L)
(環境基準 同上)
●カドミウム: 土 壌-0.065 mg/L
地下水-検出されず
(環境基準 0.01 mg/L)
(環境基準 同上)

 

 荻窪事業所では、トリクロロエチレンを機械加工部品の洗浄工程において1964年から1989年まで使用、その後トリクロロエタンに代替し、1995年には揮発性有機化合物の使用を全廃しております。


以 上