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ルノー、モロッコでオペレーションを強化 さらに日産の拡販を支援

2000年10月11日



ルノー、モロッコでオペレーションを強化
さらに日産の拡販を支援




 モロッコのONAグループとの合意に基づき、ルノーはルノー・モロッコへの資本出資比率を50%から80%に引き上げて、モロッコにおける日産車専門のインポーターであるSIABを買収します。これを受けてルノーは、2000年8月末に最高の売上を記録し��ひとつの主要マーケットで、そのプレゼンスを強化することになります。一方、日産は大幅な販売台数増を見込んでいます。両社はルノー・日産のアライアンスの枠組みから、このニュー・マーケットでシナジーを展開していきます。

ルノーはONAグループの傘下にあるS.N.I.(Societe Nationale d'Investissement)から、ルノー・モロッコの保有株式30%を取得することよって同社への資本出資額を50%から80%に増額します。S.N.I. については、ルノー・モロッコの保有株式20%を保持し続けることになります。

併せて、モロッコにおける日産車専門のインポーターであるSIABは、これまでONAグループの全額出資の子会社でしたが、ルノー・モロッコが全株式を買い取ることになります。このオペレーションは、特定の市場でより強力なパートナーがもう一方のパートナーを支援するという、利益ある成長を目指したルノーと日産の共同戦略の一環として実施するものです。これにより日産はルノーの支援をバックに、2005年に5%のマーケットシェア獲得を目指します。

ONAグループとルノーはさらに、販売金融などに代表される自動車関連の別部門においても、協力関係を築く可能性を検討しています。

ルノーは、モロッコ経済への貢献とマグレブ地域でのルノー・ブランドの確立によって、同国でのプレゼンスを強化していきます。

ONA はモロッコの有力な産業・金融グループであり、鉱業建設資材、食料飲料、観光事業と土地開発、流通業および金融業という戦略上重要な5部門で事業を展開しています。ONAグループは1999年に、その成長戦略の一環としてS.N.I.に資本参加しています。

ルノーは1928年にモロッコで営業を開始し、1999年8月末には27.4%の市場占有率を確保し、2000年現在では有力なブランドに成長しています。ルノー・モロッコでは完成車を輸入するとともに、CKD方式によりエクスプレスとカングーの現地生産を行っています(生産はS.O.M.A.C.A.(Societe Marocaine de Construction Automobile)に委託しており、1999年にはカサブランカで6,871台の生産実績を持つ)。そして、1つの支店と18のディーラーが流通網を形成しルノー車の販売を行なっています。

日産は、1960年代にモロッコで事業を開始し、1970年にはONAグループと業務提携契約を結びました。1976年には、ONAグループの所有するSIABと日産車の独占販売契約を結んでいます。日産は25年以上にわたり、SIABを通してモロッコに新車を輸出してきました。SIABは1999年に、モロッコで900台を上回る日産モデルを売り上げて2.1%の市場占有率を確保しています。


以  上