日産自動車、自動車リサイクル法に基づく2007年度再資源化等実績を公表

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は30日、2005年1月1日に施行された自動車リサイクル法*1に基づき、2007年度 (2007年4月〜2008年3月)に実施した ASR*2 (自動車シュレッダーダスト)、エアバッグ類、フロン類の特定 3物品の再資源化等の実績を公表した。

同社は2007年度、ASR 134,935.7トン (661,213 台)を引き取り、97,195.7トンの再資源化を実施した。その結果、ASR再資源化率は 72.0%となり、2015年度の法定基準である70%を昨年度に引き続き達成した。

エアバッグ類は 614,601個 (297,803台)を引き取り、回収処理または車上作動*3により再資源化を実施した。エアバッグ類再資源化率は 94.3%となり、法定基準 85%を上回った。またフロン類は 164,260 kg (534,655台)を引き取り、適正な処理を行った。

なお、特定3物品の再資源化等に要した費用総額は59億5,672万0,099円、リサイクル料金を収受し、リサイクル等の実施時まで管理運用を担う資金管理法人から払い渡しを受けた預託金総額は60億9,209万8,207円となり、全体収支は1億3,537万8,108円のプラスとなった。これにより、2004年度-2007年度の累計収支は7,717万1,227円のプラスとなった。これは1台あたり41円に相当する。全体収支に若干のプラス/マイナスが発生することは当初より想定しており、今後も中長期でバランスが取れるよう取り組んでいく。

これにより同社は、自動車リサイクル法でメーカーに規定された再資源化率をすべて達成したこととなる。今後は、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2010」で掲げた究極のゴールである「再資源化率100%:廃車の材料を、原料として100%再利用する」という目標に向けた取り組みを進めていく。

日産の自動車リサイクルに対する取り組みは以下の通り。

  • 新型車での取り組み:
    1. 更なる解体・リサイクルが容易な車両設計の導入と拡大
    2. ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車等のリサイクル技術開発
    3. 再生材の使用量拡大
  • 廃車のリサイクル推進:
    1. 廃車を原料とする「材料リサイクル」の推進
    2. 「埋立量ゼロ化」への取り組み
    3. 廃車を原料とした材料リサイクル技術の開発
  • 関係される方々とのパートナーシップの構築
    1. 資源の循環を促進するための取り組み
      1. リサイクル業界への情報提供
        • 使用済自動車のリサイクルマニュアルの発行
        • 銅や樹脂部品の取り外しマニュアルの発行
      2. 「ハーネスのリサイクル設計ガイドライン」をART*4加盟5社*5で作成
    2. リサイクル業界との交流を目的とした情報誌の発行

*1:自動車リサイクル法 (正式名称は「使用済自動車の再資源化等に関する法律」) 第27条2項及び施行規則第29条に基づく *2:ASR : Automobile Shredder Residue (自動車シュレッダーダスト) *3:車両にエアバッグ類を取り付けたままの状態で展開し、リサイクルする方法 *4:ARTは、自動車リサイクル法施行時に結成された、自動車シュレッダーダストのリサイクルを適正、円滑かく効率的に実施する仕組みの重要な一部として構築したチームで、いすゞ自動車、クライスラー日本、スズキ、日産自動車、日産ディーゼル工業、ピー・エー・ジー・インポート、フォードジャパン、富士重工業、マツダ、三菱自動車工業、三菱ふそうトラック・バス、メルセデス・ベンツ日本、財)自動車リサイクル促進センターの計13法人で形成。 http://www.asrrt.jp/ *5:スズキ、日産自動車、富士重工業、マツダ、三菱自動車工業の5社。

日産自動車の自動車リサイクル法への取り組みは、日産ホームページにて閲覧が可能:
http://www.nissan-global.com/JP/TECHNOLOGY/A_RECYCLE/R_FEE/

以 上