新型「セドリック」「グロリア」を発売

広報第26号
平成11年6月28日

日産自動車では、「セドリック」「グロリア」のハードトップをフルモデルチェンジし、6月28日より全国一斉に発売する。

セドリック　300LV（右） グロリア　300TX＜オプション装着車＞

　「セドリック」は1960年に、「グロリア」は1959年に発売して以来、日本を代表する高級サルーンとして、多くのお客様に愛され続けてきた。今回発売する、新型「セドリック」「グロリア」は、その商品コンセプトを「見るたびに乗るたびに新しい感動がある新世代高級パーソナルサルーン」とし、自ら運転を愉しむ高級車として、デザインや走行性能にこだわったパーソナルなクルマ造りを行った。また、「セドリック」「グロリア」のブランドイメージをより強固なものにするため、従来の「ブロアム」「グランツーリスモ」シリーズを廃止し、「1ブランド1モデル」を徹底した上で、「セドリック」はノーブル、「グロリア」はダイナミックというそれぞれが培ってきた個性を際立たせ、新たな魅力を与えた。
　エクステリアは、「デザインの革新」を合言葉に“世代を飛び越えた斬新なデザイン”を実現した。見るたびに新しい印象を与える美しい面表情、圧倒的な存在感のある塊感は、風格とポテンシャルの高さを感じさせるものとなっている。
　走行性能は「気力が充ちてくる走り」をテーマに、どこまでも滑らかでフラットな乗り心地を目指した。エンジンは、直噴ガソリンエンジン「NEO Di VQ30DD LEV平成12年規制適合」、「NEO Di VQ25DD LEV平成12年規制適合」が約23%の燃費向上と、20PSの出力向上を達成したことをはじめ、全てのエンジンで大幅な燃費の向上と出力の向上を同時に実現している。さらに今回新設計した、新世代LLクラスプラットフォームを採用することで、操縦安定性と乗り心地に加え、静粛性、安全性など、基本性能が大幅に向上している。
　室内は「やすらぎをもたらすキャビン」を実現するため、従来型車に比べ、静粛性を大幅に向上させ、左右独立調整機能付きオゾンセーフフルオートエアコンなどの利便性を高める快適な装備を採用することで、心地よさが感じられる室内空間としている。また、メーターと液晶モニターを一体とし、多彩な情報提供が行える先進的なトータルインフォメーションディスプレイにより、ドライバーとクルマのコミュニケーションをより深めることができる。
　環境への配慮としては、「VQ」エンジン搭載車を全て平成12年排出ガス規制＊に適合させた。また、直噴エンジン搭載車で、CO2排出量を従来型車に比べ約20％削減(10・15モード)したことを始め、全ての車両においてCO2排出量を削減している。

　＊：CO、HC、NOxの排出レベルを8万km走行後（社内測定モード）でも現行規制値の約1/3へ低減。燃料蒸発ガス規制強化、排気制御部品の故障自己診断機能追加など、2000年10月以降施行される新たな排出ガス規制。

　安全面については、世界トップレベルの衝突安全性能を実現した「ゾーンボディ」に加え、緊急回避時などの車両の横滑りを防止するVDC(Vehicle Dynamics Control)など、トリプルセーフティの各分野における高い安全性を実現した。

　なお、平成11年度税制改正に伴い、平成12年排出ガス規制適合の「VQ30DET」「VQ30DD」「VQ25DD」搭載車は低公害自動車優遇税制措置として自動車取得税減税の対象＊1となっている。また、同改正に伴い、直噴エンジン「VQ30DD」「VQ25DD」搭載車は低燃費自動車優遇税制措置として、自動車取得税減税の対象＊2となっている。

　＊ 1：平成12年排出ガス規制適合車は平成12年9月30日まで自動車取得税が1％軽減される。
また、平成12年10月1日から平成13年2月28日まで自動車取得税が0.1％軽減される 　＊ 2：平成22年度燃費基準達成車は平成13年3月31日まで自動車取得税が自家用登録で15,000円軽減される。
な��、＊1の取得税減税と同時には軽減されず、どちらかの減税措置を選択することになる。

　また、故障や事故の際、お客様の電話連絡に24時間対応し、車両の牽引やドライバーと同乗者の移動手段の手配、費用の負担などを行う緊急サポートサービス及び、ドライブ・レジャー関連情報提供サービスを行う「ニッサン・オーナーズ・サポート」を開始、「セドリック」「グロリア」を平成11年9月末日までに成約したユーザーに1年間無償でサービスを提供する。

＜発表展示会＞　平成11年　7月3日（土）、4日（日）

＜車両概要＞

1． デザインの革新

　「デザインの革新」を合い言葉に、思い切った自由な発想による“世代を飛び越えた斬新なデザイン”を実現した。

• 微妙な陰影の変化によって多彩に表情を変え、見るたびに新しい印象を与える美しい面表情を持たせた。
• 圧倒的な存在感を主張する塊感が新世代高級パーソナルサルーンとしての風格とポテンシャルの高さを感じさせる。

• インストルメントパネルからドアトリムにかけての、左右への伸びやかな広がりが豊かな開放感を生み出している。
• 液晶モニター、メーターを一体でデザインしたトータルインフォメーションディスプレイが先進性と機能性をアピールしている。

2．気力が充ちてくる走り

　どこまでも滑らかでフラットな乗り心地とレスポンスのよい加速感を実現し、心地よさの中に自らの意志や気力が充ちてくるような、大人の走りを目指した。

• 環境と走りを両立するV型6気筒 直噴エンジン
  「NEO Di VQ30DD LEV平成12年規制適合」「NEO Di VQ25DD LEV平成12年規制適合」
  これからの高級サルーンにふさわしいエンジンとして、大幅な燃費の向上と出力の向上を実現する2つの直噴エンジンを採用した。従来型車に比べ、どちらも約23%の燃費向上（10・15モード）と20PSの出力向上を実現している。また、直噴エンジン車としては初めて平成12年排出ガス規制に適合するなど環境にも十分に配慮した。
• V型6気筒ターボエンジン「NEO VQ30DET LEV平成12年規制適合」
  VQ30DETエンジンは、ターボチャージャーのコンプレッサー効率向上や点火時期のリファインなどを行い、最高出力を＋10PSの280PSに向上しつつ、同時に燃費も向上した。また、ターボ車としては初めて平成12年排出ガス規制に適合している。
• 直列6気筒ターボエンジン「NEOストレート6ターボ RB25DET」
  4WD車に搭載するRB25DETは、ターボチャージャーの大型化やフリクションの低減などにより燃費の向上と出力の向上を同時に実現し、さらにレスポンスも向上している。

＜パワートレーン＞

• 高級サルーン用に新設計した新世代LLクラスプラットフォームを採用することにより、操縦安定性、乗り心地、静粛性、安全性など基本性能が大幅に向上した。
• 車体剛性が約23%向上した高剛性ボディ。
• 新開発したリヤマルチリンクサスペンションは、スプリングとショックアブソーバーを別配置とし、フリクションを低減するとともに、アルミ材の使用などにより片側で約6.0kgの軽量化を行い、操縦安定性、乗り心地、スペース効率を高次元でバランスさせた。また、フロントサスペンションも高い剛性を保ちつつ、片側約4.3kgの軽量化を行うとともに、優れた操縦安定性と上質な乗り心地を実現している。

3．やすらぎをもたらすキャビン

ドライバーが、次のステージに向けて新しい意欲を沸き上がらせるための「やすらぎ」を感じてもらえるキャビンを目指した。

• 新世代LLクラスプラットフォームによる基本性能の向上と吸遮音材、制振材などの最適配置によりドアを閉じた瞬間から、群を抜く静粛性を感じてもらえる室内とした。

• ユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、利便性を高める快適な装備を採用するなど、心地よさを肌で感じるゆとりの室内空間を実現した。
  □左右独立調整機能付きオゾンセーフフルオートエアコン
  □乗降時自動昇降機能付き運転席パワーウインドウ
  □後席ドアガラスエッジイルミネーション
  □トランクオートクロージャー　など
• クラストップレベルのトランクスペース＆ユーティリティ。

• メーターと液晶モニターを一体とし、ドライバーへの多彩な情報提供を行うことができる先進的なトータルインフォメーションディスプレイを採用した。「オーディオ」「エアコン」の表示以外にも、車両異常時等に警告だけでなく、対処法なども表示する「警告表示」、燃費、メンテナンスなどを表示する「自車運行情報」、ドライバーの好みに応じて車載電装機器を設定できる「各種車両状態設定機能」などこれまでにない情報表示機能を全車に備えている。さらに、DVD方式のTV/ナビゲーションシステムやコンパスリンクなどにより、より先進的な情報コミュニケーションへの発展性を備えている。
• ハイレベルな操作性を備えるDVD方式のTV/ナビゲーションシステム。DVD-ROMの採用により検索データ量の充実と検索時間の短縮、機能の大幅な充実を図っている。
• ドライバーの要望に応じてオペレーターが希望の目的地を探し、ナビゲーション操作、電話接続などを行い、ドライブレジャー情報などをリアルタイムに提供するコンパスリンク。「セドリック」「グロリア」では交通情報、天気情報、ニュースなどいつも利用する情報をオペレーターを介さずに配信する新機能「オートコンパスリンク」が追加されている。

4．最高水準の環境対応と安全性

　次世代の高級サルーンとして、環境と安全に対する配慮は最も重要な基本要件であり、最高水準の技術を投入した。

• 大気汚染の防止としてVQエンジン搭載車を全て平成12年排出ガス規制に適合させた。
• 全てのエンジンで燃費を向上し、CO2排出量を削減している。特に直噴エンジン搭載車では、CO2排出量を約20％削減し、地球温暖化防止に配慮している。
• リサイクル可能率90%＊を達成した。　*日産独自の算出基準による（重量％） など
  なお、全車とも京阪神6府県市低NOx車指定制度の排出ガス基準をクリアしている。また、VQエンジン搭載車は、七都県市低公害車指定制度の排出ガス基準及び、国の「物品等の環境負荷の少ない仕様、材質等に関する推奨リスト」のガイドラインをクリアしている。

• 「トリプルセーフティ（安全の3つの砦）」という安全思想を基に、「セドリック」「グロリア」でも、多くの安全技術を採用し、世界トップレベルの安全性を実現している。
• 世界トップレベルの衝突安全性を実現したゾーンボディを採用。「セドリック」「グロリア」では、フルラップ前面衝突(55km/h)、オフセット前面衝突(64km/h)をはじめ、側面衝突(55km/h)、後面衝突(56km/h)など、世界各国の基準及びこれを上まわる様々な独自の厳しい試験を実施している。
• 緊急回避時などの車両の横滑りを防止するVDC(Vehicle Dynamics Control)の採用。(VQ30DET車)
• 電子制御ワイパーにより、作動スピードにかかわらず広い払拭面積を確保。
• フレンドリーバンパーによる歩行者保護。 など

セドリック各地区希望小売価格（消費税を含まず）
（単位：千円）

グロリア各地区希望小売価格（消費税を含まず）
（単位：千円）