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日産と東風、新会社「東風汽車有限公司」を設立

−新董事長に東風の苗圩総経理が、新総裁に日産の中村克己常務が就任−

 

 

 

 

 

 

 

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座、社長:カルロスゴーン)と東風汽車公司(本社:湖北省十堰市、総経理:苗<Miao Wei>)は本日、中国における包括的、戦略的な提携に基づき、新会社「東風汽車有限公司」を設立し、その事業を、来る7月1日から開始すると発表した。会長にあたる董事長には東風汽車総経理の苗氏が、社長にあたる総裁には日産自動車常務の中村克己氏がそれぞれ就任する。

日産と東風は2002年9月19日の提携発表以来、中国政府及び関係省庁などの強い支援のもと、政府の定めた手続きに則り、新会社設立に関する実務レベルの協議を重ねてきた。新会社設立に関するプロジェクトの内容は、旧国家経済貿易委員会及び旧国家計画委員会に提出され、本年3月に承認された。

日産と東風の協力は中国政府当局の様々なレベルの支援と助言を得ており、新会社「東風汽車有限公司」を設立するために必要な手続きは完了した。両社が署名した契約書は商務省に提出され、4月29日に承認を得るとともに、5月20日には工商局による営業許可証が発行された。

新会社「東風汽車有限公司」の資本金は167億人民元(日本円:約2,400億円、米ドル:約20億ドル)。東風はその子会社、関連企業の株式を含む既存の資産を段階的に新会社へ拠出し、日産は東風の現物出資に応じ、キャッシュで出資をおこなう。登記上の本社は湖北省武漢市とし、事業分野ごとにオペレーションの中心拠点を設ける。なお、関係会社を含めた総従業員数は74,000人となる。

「東風汽車有限公司」は中国と外資の提携として初めて、乗用車、商用車、トラック、バスといったフルラインの自動車メーカーとなる。乗用車は日産ブランド、商用車は主に東風ブランドで販売し、2006年までに合計55万台(乗用車:22万台、商用車:33万台)の販売を目指している。

新会社は日産と東風それぞれ4名の董事からなる董事会を開催する。董事長である苗氏が議長として同会議を運営し、日産から中村克己、志賀俊之、ベルナールレイ、及び中村公泰が、東風から苗、徐平(Xu Ping)、劉章民(Liu Zhangmin)、周文傑(Zhou Wenjie)がそれぞれ選任される。

経営の意思決定については、議長を務める中村克己総裁と7名の副総裁により構成される経営会議で論議がおこなわれる。副総裁は、日産から長野繁樹、吉田衛、小松篤司の3名が着任する。また、東風からは徐平、李紹燭(Li Shaozhu)、童東城(Tong Dongcheng)、欧陽潔(Ouyang Jie)が着任する。日産と東風それぞれが持つ経営ノウハウを最大限に生かし、新会社がもつ潜在的な実力を十分に発揮していく。

新会社は、その設立後、経営会議の下に組織されたプランニングチームにより、日産と東風が新会社設立前の両社の合意に基づき、具体的な中期ビジネスプランを検討したい考えである。諸般の状況に大きな障害がなければ、新会社の経営陣は、チームの検討結果を踏まえ「東風汽車有限公司」の公式なビジネスプランを本年11月末日前に策定する予定である。

乗用車は2006年までに新たに6車種を新会社「東風汽車有限公司」で生産する予定で、その第1弾として、新型「サニー(陽光)」を本年6月に広州市の花都工場で生産開始し、中国全土で販売する。新型「サニー」は、4月20日の上海モーターショープレスデーにて披露され、中国で大幅な伸びを示す小型セダン市場に投入されるモデルである。さらに、本年2月に日本市場に投入し、好評を得ている高級セダン「ティアナ」を、2004年に新会社にて生産する予定である。

以 上

注)為替については最近の為替相場、1元=14.5円、1元=0.12米ドル、1ドル=120円を基に換算した。