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日産自動車、北京市交通委員会と共同で動的経路誘導の交通分散効果に関する大規模実証実験を開始

日産自動車(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)と北京市交通委員会は、来年1月末より、北京市望京地区において、IT端末を使用した動的経路誘導*による、交通分散効果の検証を目的とした大規模な実証実験を開始します。
本実験は、日本の独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と、中国の国家発展改革委員会、北京市発展改革委員会との間で2011年1月に交わされた新交通情報システム技術実証事業に関するMOUに基づくものです。

今回開発した実証実験システムでは、北京市望京地区在住者の応募者約12,000人に、後付型のIT端末(PND : Portable Navigation Device)を配布し、約8ヶ月間、日常の車使用時における動的経路誘導およびエコ運転支援*を行います。その結果、被験者は、車両による移動時間の短縮や消費燃料の軽減が期待できます。また、これまでのシミュレーションによって、IT端末が10%普及すれば、明らかな交通分散効果が期待できるとの結果を得ており、今回、実際に望京地区において大規模な実証実験を行うことで、交通分散効果を実測し、シミュレーションの精度を検証することができます。 このような、IT端末を使用し交通分散効果を測る大規模な実証実験は、世界でも初めての試みです。

また、この他にも、動的経路誘導とエコ運転支援の一人当たりの省エネルギー、CO2削減効果を測るため、北京市全域の日産車ユーザーを対象に約600人の参加者を募り、車両に詳細な走行データを記録する機器を搭載しモニタリングする調査もあわせて実施します。この調査結果により、今回の実証実験のより詳細な効果分析が可能となります。

これらの実証実験結果については、北京市政府のプロジェクト専用ウェブサイトで定期的に公開されるとともに、市政府による優良エコ運転者の表彰なども行われます。これらのソフト面での取り組みを加え、動的経路誘導とエコ運転支援をさらに普及・拡大させることで、北京市内の交通渋滞改善やCO2削減に大いに貢献できるものと期待されています。

<プロジェクト概要>
事業主体 日本側: 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
中国側: 中国国家発展改革委員会/北京市発展改革委員会
遂行責任 日本側: 日産自動車
              ・サービス提供・効果検証システム開発、車載IT端末開発、等
中国側: 北京市交通委員会/北京市交通情報センター
              ・全体システムの日常運用、効果公開システムの運用、等

日産自動車は、2008年に動的経路誘導を行うSTAR WINGS を中国市場に導入するなど、他社に先駆け最先端のIT技術を中国市場に導入しています。今回のNEDO事業による実証実験への参画は、さらにIT技術の普及促進を図ることで、交通渋滞改善、省エネルギー、CO2削減に貢献するもので、先に発表した同社の中期環境行動計画「NGP2016」の取り組みの一環となります。

イメージ
  1. * 動的経路誘導
    交通情報センターからリアルタイム交通情報をテレマティクス(携帯電話を使った通信)で車載機などへ配信。
    車載機は、高精度の交通情報を受け取り、最速ルートを車載機などに表示し、経路をドライバーへ案内します。
  2. * エコ運転支援
    自分がどの程度の燃費で運転しているかを認識することで、エコ運転を促します。
    エコ運転するためのアドバイスを行い、他者とのランキング比較をすることにより、継続的なエコ運転をサポートします。

以 上