日産自動車、車両周囲の移動物を検知する運転者支援技術を開発

作動図

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン)は26日、駐車・運転視界支援システム「アラウンドビューモニター」*1の新機能として、自車周辺の移動物を検知して運転者に知らせる「移動物検知(MOD: Moving Object Detection)機能」を開発したと発表した。

MOD は、わかりやすい表示でスムーズな車庫入れやドライバーの確実な安全確認を支援する従来のアラウンドビューモニターの機能に加えて、停車中や発進・低速走行時に自車周辺に歩行者などの移動物があると、ディスプレイ上の表示とブザーでドライバーに知らせる。例えば駐車スペースからの発進や、左右の見通しの悪い交差点への進入時に運転者の視界確保を支援し、見落としによる事故の抑制に寄与することが期待できる。

・停車中
車両周辺を表示するトップビュー画面上に移動物があると、ディスプレイ上の表示とともに、ブザーでお知らせする。

トップビュー

トップビュー

・前進/ 後退時
進行方向を表示するフロントビューまたはリヤビュー画面上に横切る移動物があると、ディスプレイ上の表示とともに、ブザーでお知らせする。

フロントビュー

フロントビュー

リヤビュー

リヤビュー

システム構成図

システム構成図

2007年10月に世界で初めて市販されたアラウンドビューモニターは、2009年7 月、駐車の手順を画面表示と音声で案内する「駐車ガイド機能」、スイッチ操作により、左右の見通しが悪い道でフロント/ リヤそれぞれの死角を左右約180 度の広画角で映し出す「フロント/ リヤワイドビュー機能」、ナビの地図上に登録した地点で停車すると、自動的にフロントワイドビューを表示する「ナビ連動フロントワイドビュー機能」の3機能を加えて「スカイラインクロスオーバー」に搭載している。

今回開発した新機能は、新たなセンサーを追加することなく、最先端の画像認識技術によってアラウンドビューモニターを進化させ、発進・低速時に運転者にとって必要な情報を適切に検知し、わかりやすくお知らせすることで、さらなる安心を提供することを特長としている。

日産は、セーフティ・シールド「クルマが人を守る」という考え方のもと、安全技術の開発を推進している。開発にあたっては、運転の主体は人であるという視点に立ち、表示や音に加え、ドライバーに直感的に感じられる運転操作の支援を行うことに主眼をおいている。

*1 アラウンドビューモニター:
車両の前後左右に取り付けられた4 個の超広角高解像度カメラからの画像を高度な技術で処理し、運転席ディスプレイに自車両を上方から俯瞰したような映像を表示することにより、前後左右の方向感覚が把握しやすくなり、よりスムーズな駐車を可能にする駐車・運転視界支援システム。2007年10月、世界で初めてエルグランドに搭載されて以来、ミニバン・SUVを中心に適用車種を拡大している。

以 上