日産とルノー、インドネシアで新たな協力関係を構築

アジア大洋州地域で4つめの日産・ルノーアライアンスのシナジーとして

 

日本、台湾、オーストラリアに続き、日産とルノーはアジア大洋州地域における両社の戦略とアライアンスのシナジーの構想の一環として、インドネシアにおける協力関係を発表した。

ルノー、インドネシアでの販売を開始

 

 

ルノーのジョルジュ・ドゥアン副社長と日産の長年のパートナーであるインドモービルグループのアンキー・カマロ副社長はルノー車の輸入および配給契約に調印した。この契約に基づいてインドネシアでのルノー車販売の基礎を築くため、インドモービルはPTオートユーロインドネシアを設立し、2001年7月より販売を開始する。

「インドネシアはアジア大洋州地域でのルノーブランド再構築にとって大切な一歩である」とルノーアジア太平洋地域統括本部長パトリック・ドゥブロは語っている。アライアンスの基本的な考え方に沿ってすべての販売店でルノー、日産それぞれのブランドは区別しながら、既存の日産およびインドモービルの資源を最大限に活用していく。

両社の合意に基づき、販売ネットワークは2001年中に7つの販売拠点が段階的に開設される。 販売ネットワークの構築は2001年にジャカルタで始まり、ジャワ(バンドン、スラバヤ)、バリ、 バタム 、スラウェジ、東カリマンタンへと拡張され、25の販売拠点と18のサービス拠点が設置される予定である。

アフターセールスのサービスについては、シンガポールのトレーニングセンターで12週間の訓練を受けた「コテック」と呼ばれる専門技術員が担当する。

ルノーはインドネシアで中期的には1.5%以上のマーケットシェアを目標とし、欧州ブランドのリーダーを目指す。カングー、セニック、そしてクリオおよび新型ラグナと積極的にモデルを投入して月間100台の販売を目指す。

1973年から1990年の間に、ルノーはインドネシアでR5、R12、R18およびR21を生産、販売していたが、アジアの経済危機が深刻化した1998年以降、配給契約は更新されていない。

ルノーのパトリック・ドゥブロ本部長は「ルノーの再進出はアライアンスによる日産の長期的なサポートとインドモービルの起業家精神に基づく積極的なアプローチの賜物だ。日産とのアライアンスは、ルノーにインドネシアでの確固たる事業基盤を与えてくれる。」と語った。

日産のインドネシアにおける新しい展開



1987年以来、日産は、インドネシアの大手自動車会社であるインドモービルグループと提携関係にある。インドモービルはインドネシア国内に10の工場を持ち、およそ8,000人の従業員を有し、2000年には約1,000台の日産車を含む5,000台を生産している。

既に発表した通り、日産は、インドモービルグループの現地生産会社(イスマック日産製造会社)への出資比率を35%から75%に引き上げ、さらに同社は日産のインドネシアにおける配給店であるワハナ・ウィラワン社から営業権の譲渡を受け、製造、販売、および輸入業務を一本化する。

日産リバイバルプラン(NRP)の一環として、日産は永続的に利益ある成長の基盤を築くためにグローバルな投資を行っている。日産は昨年、インドネシアの市場において約1,000台を販売、0.3%のマーケットシェアを獲得している。

日産の志賀俊之常務は「ルノーのインドネシア再進出を支援することによって、インドネシアはもちろんのことアジア市場全体での日産のプレゼンスを高めることとなる。これは、日産のグローバルな永続的な利益ある成長にとって重要な基礎となる。」と語った。

PTオートユーロインドネシアのコミッショナーとなるとなるインドモービルのアンキー・カマロ副社長は、「我々の重要な課題は、販売開始へ向けて準備を進めることであり、また全国の適切な場所を選んで販売網とサービス網を構築することだ。ジャカルタでは6つの販売拠点が販売開始を待つばかりであり3つのサービス工場も稼動可能な状況だ。」と語っている。

以 上