ザナヴィ ニスモ GT-Rが3位表彰台

GT300のダイシンADVANシルビアも着実にポイント獲得

レースレポート

2003年05月26日
日産自動車株式会社
ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社

 

 

 

 

 

 

 

5月25日、宮城県 スポーツランドSUGO

予選の行われた前日同様、雲が多くすっきりしない決勝日。それでも4万8000人のファンがスポーツランドSUGOへ集まった。ときおり薄日は射すものの気温18℃、路面温度23℃という肌寒い天候のもと、14時48分に81周決勝レースのスタートが切られた。予選2位の#23ザナヴィニスモ GT-Rの本山哲は、トップの#1スープラをピタリとマーク。3周目にはこのレースの最速ラップとなる1分19秒792で逆転を狙うが、#1スープラも必死でブロック。トップ2台は後続を引き離しながら息詰まるテールtoノーズ状態の攻防を続けた。
7位スタートとなった#12カルソニックスカイラインのブノワ・トレルイエは、2周目にコースアウトを喫し11位にポジションダウン。しかしここから挽回し、8周目には9位、13周目には7位、19周目には6位、34周目には5位と驚異のリカバリー。他陣営のピットインもあり、40周目には2位までポジションを上げていった。また12位スタートの#22モチュールピットワークGT-Rの影山正美は、#12GT-Rの背後にピタリとつけ、アクシデントを巧みに避けながらポジションを上げていった。

折り返し近くの36周目に先頭を走る#1スープラがピットインして#23GT-Rがトップに。
#23GT-Rも38周でピットインしてミハエル・クルムに交代。クルムは#1スープラの前でコースに復帰するが、タイヤが温まっておらず、#1スープラに先行を許した。39周目に4位までポジションを上げていた#22GT-Rもピットイン。リチャード・ライアンに交代して、8位でコースに復帰した。#12GT-Rは2位走行中の41周目、ヘアピン手前でスピンを喫し、惜しくもリタイアとなった。
各車のピットインが一段落した48周終了時点でのポジションは、#23GT-Rが3位、#22GT-Rが5位。終盤は#1スープラと#36スープラがテールtoノーズのバトルを繰り広げたが、ファイナルラップの最終コーナーで接触しながら逆転した#1スープラが優勝。#23GT-Rは3位表彰台を獲得、また#22GT-Rも次のレースでハンディウェイトを20kg下ろすことができる最高の順位である5位入賞を果たした。
GT300クラスは、予選10位の#3ハセミスポーツ・エンドレス・Zの木下みつひろが、2周目に8位、3周目に7位、9周目に4位と次々にポジションアップを果たした。しかし予想よりもタイヤの消耗が早く、28周でピットインして硬めのタイヤに交換。ドライバーも柳田真孝に交代する。12位スタートの#81ダイシンADVANシルビアの星野一樹も、序盤の混乱を避けながらポジションを上げ、5周目には8位へ浮上。さらに他車がピットインする間に5位となり、42周目にピットインして、植松忠雄にバトンを渡した。16位スタートの#51C-WEST・AUTOSTAFF・ADVANシルビアの尾本直史は、なかなかポジションを上げられないまま、29周でピットインして加藤正将に交代した。

44周目、クラス6位を走行していた#3フェアレディZの柳田は、レインボーコーナーでGT500車両にプッシュされ、グラベルベッド(コース脇の砂地部分)にストップ。何とかコースに復帰し、17位で完走した。#81シルビアは7位でポイント獲得、#51シルビアは11位でゴールした。
なお、SARSの影響で中止となった第4戦セパン(マレーシア)の代替レースは、7月12〜13日に富士スピードウェイで開催される予定。レースは、給油なしで約150kmを走行する第1ヒート、給油を行う約250kmの第2ヒート(ドライバー交代なし)という変則的なものが検討されている。

本山哲選手(3位/#23ザナヴィ ニスモ GT-R)
「序盤はペース良く走れたのですが、抜くところが見つけられず残念でした。前に出さえすれば、こちらの展開になったのですが・・・。これでまたウェイトを積むことになってしまいましたが、今年のクルマは重くてもいけることが分かったし、重ければそれなりのセッティングがあります。チャンピオン獲得に向けて、確実に毎レース上位フィニッシュを続けることが肝心です。今後も勝ちを狙ってガンガンいきます」

リチャード・ライアン選手(5位/#22モチュールピットワークGT-R)
「(スタートドライバーの影山)正美が素晴らしいドライビングでステディに走り、良いポジションでクルマを渡してくれました。クルマには何も問題なく、僕もリスクを冒さず走ることができました。理想的なポジションでレースを終えられました。これで次の富士は(ハンデウエイトを20kgおろせる為)軽くなるし、チャンピオンシップをめざして、また勝ちに行くレースができそうです」

木下みつひろ選手(GT300クラス17位/#3ハセミスポーツ・エンドレス・Z)
「予想以上にタイヤに厳しいレースで早めにピットインしました。(柳田選手に)交代後もうまく前の車両についていけていたので、この結果は悔しいですね。Zは速くなる要素がたくさんありますし、今回のレースでしっかりレース距離を走れましたので、方向性は読めました。エンジンもすごく良くなっているし、次は一発狙っています!」

以上