日産自動車、オートマチックトランスミッション開発製造会社設立検討を開始

1998年9月4日
日産自動車株式会社
                           広  報  部

 

    日産自動車、オートマチックトランスミッション
                 開発製造会社設立検討を開始

 

 日産自動車(本社:東京都中央区銀座、社長:塙 義一)は、この度オートマチックトランスミッション(以下A/T)開発製造会社の設立に向けた検討を開始した。                       
設立する新会社は、同社富士工場及びA/T開発部門を母体としており、開発と生産の一体化を一層強化するものである。新会社設立は99年夏を目指しており、このため、98年10月1日に日産自動車社内に設立準備室を設置し,今後具体的検討を進めていく。
なお、この新会社は、同業他社との合併を検討していく。
 新会社は、日産グループ内においてA/Tの開発、生産面での効率化を図ること及びグローバルに販路を拡大するなどの事業再編・強化の中軸となることを目的としており、国内外の自動車メーカーや部品メーカーなど取引先からの資本参加も積極的に募る考えである。                         
 
 今後、A/Tは環境問題対応(CO2削減等)に伴う燃費向上のための新技術として、CVT(無段変速機)やA/Tの多段化等の技術開発・製品化が進行していく見込みである。
また、A/T需要は、欧州でのA/T搭載比率向上を始めとして国内での軽自動車におけるA/T搭載比率向上や、アジア市場での自動車需要の回復とA/T搭載比率の向上に伴い、2005年時点では、現状に対してグローバル市場で300~400万台/年規模の拡大が見込まれている。

 

 

 

 

 

 その中で、A/Tユニットの主要なサプライヤーは、日産自動車の関係会社であるジャトコ(株)をはじめとして世界でもアイシンAW(株)、独ZF社の3社であり、その販売先の殆どが今後の需要拡大マーケットと同一である。このため、これらのサプライヤーにとっては、ビジネスチャンスの大幅な拡大が期待できる。

一方、日産が保有するCVTおよびA/T技術は、環境問題対応の観点からも優れた水準にあり、世界に誇れる技術領域のひとつとなっている。
今回の新会社を軸とし、A/T事業関連の関係会社を含め開発・生産・販売面での効率化を一層図ることで、より高い競争力を持つA/T事業を実現することが期待できる。

 今回の新会社設立は、当社が掲げている「グローバル事業革新」の一環とし て取り組むもので、コアビジネスの強化にも大きく貢献する。

以上