ルノーとフランス電力公社「EDF」ゼロ・エミッション実現に向けた覚書に調印

RENAULT NISSAN / EDF

仏ルノー社とフランス電力公社「EDF」は9日、パリにおいて、フランスで大規模なゼロ・エミッションの個人向け輸送・交通システムを構築するための覚書に調印した。これは、電気自動車を、消費者が手軽に購入できる魅力的な交通手段として確立させることを目標にしている。当パートナーシップは、本日、ルノーおよび日産の社長兼CEOであるカルロス ゴーンと、EDFの会長兼CEOであるピエール ガドネックスとの間で正式に締結された。

ルノー・日産アライアンスは、ゼロ・エミッション車で世界的リーダーになることを目標にしている。フランスは、ルノー・日産アライアンスとすでに今回と同様のパートナーシップを締結したイスラエル、デンマーク、ポルトガル、テネシー州(米国)、神奈川県(日本)と並んで、電気自動車が供給される最初の市場のひとつとなる。

EDFは、世界最大の電気自動車の法人向け販売業のオーナーであり、蓄電技術、充電設備、そして充電式自動車の法人向けサービスにおいて豊富な経験と知識を持ち合わせている。また、EDFはクリーンなモビリティのための選択肢の幅を拡大させることに力を入れている。

ルノー・日産アライアンスとEDFは、本日締結された覚書において、2011年を目標に消費者へのゼロ・エミッション・モビリティの提供を目指している。この目標の達成のため、両社は、関係各所にも広く門戸を開いた革新的な商業プロジェクトを共同で立ち上げ、長期的に電気自動車の充電設備を提供、管理する運用団体を設立する予定である。

本パートナーシップでは、2011年の電気自動車発売までに同国内の充電インフラ整備の完了を目指して、今後2010年1月までの間に、設計上の要件、フランス国内および欧州の規制、新たなパートナーの確立などの全ての必要な技術面、財政面の手続きについて検討を行っていく。

ルノーおよび日産の社長兼CEOであるカルロス ゴーンは、「ルノー・日産アライアンスは、消費者のモビリティに対する要求と、環境や原油価格高騰の問題を両立させ最適なバランスを保つために、『ゼロ・エミッション』車の開発に力を入れている。EDFとのパートナーシップにより、2011年にはフランスで、高性能で安価な電気自動車の提供ができるようになるだろう」と述べた。

EDFの会長兼CEOであるピエール ガドネックスは、「この技術と産業のパートナーシップは、クリーンで環境にやさしく、競争力を持った新世代のクルマの具現化を促し、革新の道を拓くことになるだろう。そして、個人のモビリティと経済的成長という課題と、地球温暖化に立ち向かうための取り組みを両立させることに狙いを定めている。これは、欧州で最も低いCO2排出量を誇るエネルギー企業であるEDFのコミットメントだ」と述べた。

EDF
EDFグループは、欧州のエネルギー市場においてリーダー的立場にある。発電、送電、配電、供給、エネルギー取引等広範囲に事業を行う総合エネルギー企業である。EDFは欧州で最大の電力会社である。同社の送電、および配電子会社は、中〜低電圧の地上および地中の送電線124万6,000kmと、非常に高電圧の電力網約10万kmを管理している。また、同グループは、世界中で3,800万世帯以上へ電力およびサービスを提供しており、そのうち2,800万世帯以上がフランスにある。2007年の同グループの連結売上高は596億ユーロで、そのうち44%がフランス以外の欧州での事業によるものである。

以 上