日産自動車、焼結部門を日立粉末冶金へ譲渡

1999年7月29日
日産自動車株式会社
広報部

日産自動車、焼結部門を日立粉末冶金へ譲渡

 日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:塙 義一)は、この度、同社横浜工場で行っている焼結部門の全工程を業務移管することで、日立粉末冶金株式会社(本社:千葉県松戸市稔台 社長:仙北谷 明夫)と合意した。今後詳細を詰め、8月上旬を目処に契約を締結する予定である。

 現在、同社は、横浜工場にてエンジン用スプロケット及びプーリー部品を月間50~60万個程度の生産規模で内製しているが、今回この内製工程一式(素材/加工)を日立粉末冶金に譲渡するものである。譲渡の時期は、本年10月1日を目処に計画しているが、日立粉末冶金は、当分の間、現エリアでの生産を継続する。

 同社は、昨年5月に発表したグローバル事業革新で「選択と集中による事業運営」を掲げている。今回の譲渡もその方向性に沿ったものであり、成熟した技術である焼結部品の商品性向上と原価低減を並行して進めて行くためには、開発から生産までの幅広い技術を有する専門メーカーが一貫して事業を担当する方が、将来的な競争力強化につながると判断した。

 同社は、焼結事業を業務移管することにより、内製固定費を削減し経営基盤の強化に寄与することができ、日立粉末冶金は、事業規模の拡大により、商品開発、原価、品質面でのいっそうの競争力向上を狙うことができる。ここに両社の考えが一致し、今回の合意となったものである。

以上

※焼結部品:粉末冶金法によって作られた部品であり、金属粉末を、金型内にて圧縮成形後、これを加熱により粉末の粒子を結合させて固めた部品を意味する。エンジンの動弁駆動系部品以外にも、オートマチックミッションのオイルポンプギア、パワーステアリングのローター等に使用されている。