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ミシシッピー州キャントン新工場、操業開始へ

新型ミニバン、フルサイズトラック、フルサイズSUVなど北米向けラインアップを拡大


日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座、社長:カルロス ゴーン)社長 カルロス ゴーンは5月27日、ミシシッピー州キャントンにて、14億ドル(約1680億円)を投資したキャントンの新しい車両組立工場の生産開始を記念する開始式典に、2000人以上の従業員及び来賓と共に出席した。  年間生産能力40万台を誇るこの工場では、ミニバンのクエスト、SUV(スポーツ多目的車)パスファインダー・アルマーダ、フルサイズトラックのタイタン・キングキャブ及びクルーキャブ、セダンのアルティマ、インフィニティ系フルサイズSUVが製造される。

 「ここは日産のリバイバルを具現化した工場だ」とゴーン社長は言う。「三年前、日産の存続自体が危ぶまれた当時、日産リバイバルプランがこの工場を建設するのに必要な資源を提供した。現在の状況は当時とは一変しており、今やキャントン工場は日産の将来のために極めて重要な役割を担おうとしている。」

「キャントンで生産する車種は、北米の商品ラインアップを大幅に拡大する。この工場では魅力的で競争力の高い車種を生産し、規模が大きく、しかも収益性が高い市場に投入する。こういった市場の多くは、日産がこれまで参入していなかった市場である。」とゴーン社長は語った。

日産キャントン工場は、ミシシッピ—州に生産拠点を置く最初の自動車メーカーとして、同州の自動車産業発展の到来を告げるものである。現在キャントン工場の従業員は1,950人であるが、フル稼動の態勢に入る2004年半ばには従業員数が5,300人となる見込みである。また日産のサプライヤーやキャントン工場を支える関連ビジネスによって、さらに雇用が創出されている。

「本日改めて日産をミシシッピーに歓迎し、約3年間の準備期間を経て生産開始を迎える事を誇りに思う。」「この工場、そこで働くわが州の人々、ここで生産される商品が重視しているのはエクセレンス、卓越さである。日産とは今後とも長きにわたり良好な提携関係を保ち、この関係が相互に利益となることを期待している。」とマスグローブ・ミシシッピー州知事は語った。

キャントン工場は、持続的な利益ある成長の確立を目的とした三ヵ年計画「日産180」に大きく貢献するだろう。このプランは2004年度末までに全世界で100万台の販売増(対2001年度) 、営業利益率8% の達成、同一会計基準の下での自動車事業実質有利子負債の解消を目標としている。  日産は5月21日に決算を発表したが、2002年度の営業利益は過去最高となる7,372億円、営業利益率は業界トップの10.8% となり、負債はすべて解消した。キャントン工場が100万台販売増の達成を後押しすることになる。

キャントン工場は、2001年4月、ジャクソンの北15マイル(約24km)にある1,400エーカー(約567万平方メートル)の用地で建設が開始された。この建設が終了する前に、テネシー州スマーナ工場で製造されているアルティマの生産追加のためキャントン工場を拡張する計画を発表した。現在キャントン工場の敷地面積は、350万平方フィート(約32.5万平方メートル)である。

最初に生産される車種は、ミニバン、クエストの2004年型モデルである。クエストは2003年7月に全米1,100以上の日産系販売店で発売開始される予定である。

「クエストは、日産が2003年度に世界中で発売する10の新型モデルの第1号だ。キャントンで生産されるクエストとそれに続く新型モデルは、今年度米国で85万2千台を販売するという目標に、大きく貢献するだろう」とゴーン社長は語る。

日産は米国における3つの製造工場に約40億ドル(約 4800億円)を投資している。キャントン工場の他、テネシー州スマーナ工場ではスポーツセダン・マキシマ、SUV・エクステラ、ピックアップトラック・フロンティア、ミッドサイズセダン・アルティマを生産している。テネシー州デカード工場では、部品の機械加工や、日産米国工場向けのトランスアスクルやすべてのエンジンの組立を行っている。

今年、創立70周年を迎える日産自動車は、現在、世界の自動車業界でトップレベルの高収益を上げる自動車メーカーである。世界各地に12万5千人の従業員を有し、2003年度には190カ国以上において、300万台以上の自動車を設計、生産、販売する計画である。 

以 上

注:為替については1ドル=120円で換算した。