エリック・コマスがスカイラインGT-RでJGTC2連覇

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エリック・コマスがスカイラインGT-RでJGTC2連覇

全日本グランドツーリングカー選手権第7戦(最終戦)が10月24日、ツインリンクもてぎ(栃木県芳賀郡)で開催された。このレースにスカイラインGT-Rを駆って参戦したエリック・コマス/本山哲組は3位に入賞し、選手権ポイント首位を堅持していたコマス選手がスカイラインGT-Rで2年連続シリーズ・チャンピオンに輝いた。

決勝レースが行われた10月24日日曜日の栃木県地方は快晴に恵まれ、最終戦の舞台となった“ツインリンクもてぎ”には 42,300人(主催者発表)のファンが集まった。NISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)チームの2台のスカイラインGT-Rはともに公式予選から好調ぶりを示し、鈴木亜久里/ミハエル・クルム組のGT-R2号車が4位、エリック・コマス/本山哲組のGT-R1号車も6位につけた。また、TEAM IMPULエントリーのGT-R12号車も星野一義/影山正美組のドライブにより8位で予選を通過した。

63周のレースがスタートすると日産勢は序盤から中盤にかけて、4位につけたクルム選手を先頭に、星野選手、本山選手のドライブする3台のスカイラインGT-Rが一団となって走行。着実な走りを示しつつレース後半の追い上げを期した。30周を過ぎて上位グループが予定のピットインを終え、レースが後半戦に突入すると、本山選手と交替したGT-R1号車のコマス選手が一気に3位に浮上。これをGT-R12号車の影山選手とGT-R2号車の鈴木亜久里選手が追う展開となった。レース前半と同様に、3台のGT-Rが編隊走行を見せ、その先頭に立つコマス選手は60キロのウエイトハンデをものともせず、速いペースでの安定した走りを披露する。49周目に2位を走行していたホンダNSXの中子修選手がコースアウトするとコマス選手、亜久里選手はそれぞれ2位と3位に順位を上げ、コンボイ走行を続ける。2台のGT-Rに続いていた影山選手はガス欠症状が出たため終盤にピットイン。燃料を補給してコースに復帰した。最終ラップ、最終コーナーに1号車、2号車の順で姿を現した2台のスカイラインGT-Rは、4位でチャンピオンが確定するコマス選手がゴールライン手前でスローダウンし、僚友の鈴木亜久里選手が2位でフィニッシュした。この結果、エリック・コマス選手は見事、JGTC2連覇を達成した。尚、第2戦を欠場した本山哲選手はシリーズ3位となった。GT 300 クラスでは6戦終了時点で首位のシルビアを駆る土屋武士/井出有治組が80キロのウエイトハンデを課せられながらも土曜日の予選でコースレコードを樹立しクラス1位につけたが、残念ながら決勝では4位に留まり、惜しくもクラスチャンピオンを逃し、シリーズで2位となった。

エリック・コマス選手:「2連覇を達成出来てたいへんうれしい。このレースで4位に入ればチャンピオンになれることがわかっていたので、当初から4位を目指してレースを戦った。チームは今シーズン常に素晴らしい仕事をしてくれて、リタイアゼロを実現してくれた。また、スカイラインGT-Rはドライブし易く、エンジンもトルクが強力で扱い易い。それに信頼性が極めて高く、選手権制覇に理想的なクルマだ。」

本山 哲選手:「想像していた以上の結果が得られて非常にうれしい。コマス選手がチャンピオンになれて本当によかったと思う。スカイラインGT-Rはブレーキ性能が非常に高く、重いウエイトハンデを課せられても何ら問題はなかった。」

以  上