トヨタと日産、ハイブリッド車で協力

ハイブリッドシステムの技術協力を含む取引に関し基本合意

 

 

 

 

 

 

 

 トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)と日産自動車(株)(以下、日産)は、ハイブリッドシステムについて技術協力を含む取引関係を長期にわたり継続的に築くことで、この程基本合意に達した。
 これは、両社がハイブリッド車の普及に向けて協議を進めてきた結果、その考え方・方向性で一致できた事によるものである。

 本合意は、性能・品質・価格においてパフォーマンスの高いハイブリッドシステムを、10年以上の長期間にわたり、トヨタから日産に対し供給取引を継続することを目標としている。
 更には将来を見据えた技術協力として、双方が独自に開発を進めているハイブリッドシステムに関連するコンポーネントについて、今後情報交換及び共同開発の協議を行っていく。

 まずはスタートとして、2006年を目標に日産が米国で発売する車両に、トヨタが開発中のハイブリッドシステムの適用検討を開始する。
 取引規模は、2006年からの5年間で、10万台程度を予定している。開発分担については、日産車に搭載されるトランスアクスル、インバーターなどのハイブリッドシステム用コンポーネントはトヨタが、エンジンおよび車両適合開発など商品魅力に関わる部分については、日産が独自に開発を行う。

 トヨタは、1997年、いち早くハイブリッド乗用車プリウスを発売し、現在は、同年発売のコースターハイブリッド、2001年発売のエスティマハイブリッドおよびクラウンマイルドハイブリッドをあわせ、累計約12万台を販売するハイブリッド車の世界最量販メーカーとなっている。
トヨタは、ハイブリッドに代表される環境対応技術は普及が重要との考え方のもと、自社開発、自社展開を推進するとともに、要請に応えて広くその技術を公開する方針を公表してきた。

 日産は、ブルーバードシルフィやセントラCAに採用の世界で最もクリーンな排出ガス浄化技術を基にした超-低排出ガス車(U-LEV)の普及拡大等、実効性の高い環境技術の商品への採用を積極的に推進してきた。
 ハイブリッド車については2000年にティーノハイブリッドを限定販売し、その後も2001年2月にハイブリッド車を含めた燃費低減技術に特化した組織をつくる等、技術開発に一層力を入れてきた。

 ハイブリッド車はCO2排出量が少なく、排出ガスもクリーンという優れた環境性能を特長としているが、今日、走行性能の点でも進化を続けており、新たな魅力を持つ新世紀の車として、需要を拡大しつつある。
 両社は今回の協力によりコンポーネントの原価低減を推進し、ハイブリッド車をより広く世界に普及させることを目指している。

以 上