シーマをマイナーチェンジ

 広 報 第 47 号
                                      平成10年9月10日 

 

シーマをマイナーチェンジ
~日本車初のアクティブヘッドレストを採用~

 

日産自動車では、シーマをマイナーチェンジし、9月10日より全国一斉に発売する。

今回のマイナーチェンジでは、フロント及びリヤを中心に一層高級感のある外観とした上で、追突された時の頚部への負担を軽減させる日本車初のアクティブヘッドレスト(助手席リラックスシート装着車を除く全車の前席に標準装備)の採用などによる安全装備の充実、盗難防止装置(エンジンイモビライザー、カーアラーム)(全車標準装備)によるセキュリティレベルの向上を図った。さらに、オペレーターとの対話によりリアルタイムな情報を得ることができる情報提供サービス「コンパスリンク」(本日よりサービス開始)に対応するマルチAVシステムやアダプター等を設定(全車オプション)した。また、オーバーヘッドコンソール内にディスプレイを設置し前席に加えて後席でもTVやナビゲーションを観ることができるツインマルチAVシス
テム(一部グレードにオプション設定)、リヤパーセル上面にワンタッチスイッチ操作で開閉可能なリヤ電動サンシェード(全車標準装備)を設定するなど、より快適性を向上させた。その他、静粛性向上や、環境への配慮を行っている。

<販売目標台数>       1,000台/月

<取り扱い販売会社>     モーター系各販売会社
プリンス系各販売会社
(東京地区及び大阪地区については日産系販売会社でも取り扱い)                
<車両概要>

1. 高級感の一層の向上

・新造形のフロントグリルやフロントバンパーグリルにより、リミテッドシリーズについては、立体感と高級感を向上し、またグランドツーリングシリーズについては、よりスポーティ感を強調したフロントマスクとした。リヤビューについても、ライセンスプレートフィニッシャーの大型化などにより、高級感を向上している。

・ボディカラーは、ホワイトパール、ダークメタルブルー、パープリッシュグレー、ソニックシルバーツートーン、ダークグリーンツートーン、ホワイトパールツートーンの新設6色を含む、全8色を設定した。

2. 安全装備の拡充

・万一、追突された際、シートバックが乗員を受けとめる力を利用して瞬時にヘッドレストを前上方に移動させ、頭部の過度な後傾を防ぎ、頚部への負担を軽減するアクティブヘッドレストを全車の前席に標準採用した(助手席リラックスシート装着車は運転席側のみに装着)。いわゆる「むち打ち症」が多く発生すると言われている低速から中速追突時に効果を発揮し、作動後はバネによって元の位置に戻る仕組みとしている。

・雨天時にドアミラー鏡面に付着した雨滴を膜状に広げ、後方視界を向上する「チタンクリアTMドアミラー」を設定した(雨滴感知式間けつワイパー及び自動防眩式ミラーとのセットオプション)。

・乗員、積荷等による車両姿勢の変化に応じて、ヘッドランプの光軸調整を自動的に行うオートレベライザー付キセノンヘッドランプを、油圧アクティブサスペンション装着車を除く全車に標準装備した(油圧アクティブサスペンション装着車はマニュアルレベライザー)。

・ブレーキアシストの設定グレードを拡大し、全車標準装備とした(VQ30DETエンジン搭載車でV-TCSをオプション装着した場合を除く)。

3.盗難防止装置(エンジンイモビライザー、カーアラーム)の全車標準装備

・エンジンイモビライザーは、エンジン始動時にイグニッションキーのIDコードを照合し、コードが一致する時のみエンジンを始動できるようにしたシステムで、キー溝の複製による盗難を防止することができる。また、不正な方法でエンジン始動を行った時のエンジン始動禁止処理をエンジンコントロールユニット内のプログラム処理で行っているため、車両ハーネスを改造してエンジン始動を試みる盗難行為に対しても有効である。

・カーアラームは、キー(またはキーレスエントリー)を使用せず不正な手段で車両に侵入した場合に、専用ホーン及びハザードランプにより警報を発するシステムで、車上盗難等の被害を軽減するものである。

・インジケーターランプ(メーター右横に設置)やステッカーにより盗難防止装置装着車であることを明示し、盗難の未然防止も図っている。

4.利便装備の充実

・オペレーターとの対話により、ドライブに関するリアルタイムな情報を得ることができる情報提供サービス「コンパスリンク」(本日よりサービス開始)に対応するマルチAVシステム、アダプター、ハンドフリー電話システムを全車にオプション設定した。「コンパスリンク」は、ユーザーが必要とする情報をオペレーターに伝えるだけで、オペレーターが移動体電話回線を利用してデータ通信を行い、ニュース、天気予報や、飲食店等の各種施設などに関する情報を音声及びナビゲーション画面上の表示にて提供するサービスである。更に、オペレーターが目的地の検索や設定といったカーナビゲーション操作をサポートする機能もあわせ持っている(別途入会手続き及び携帯電話または自動車電話<いずれも一部機種を除く>が必要)。

・オーバーヘッドコンソール内に7インチワイドディスプレイを設置し、前席に加えて後席でもテレビやナビゲーションを観ることができるツインマルチAVシステムを一部グレードにオプション設定した(41LX系、41LV系、41LV S-Four系)。ディスプレイは、スイッチ操作により電動開閉するルーフ吊り下げ型で、後席乗員のための高い視認性を確保している。また、ナビゲーションシステムについては、前席、後席とも、3次元立体地形のカラー表示により、地形の高低差を視覚的に表現した「立体バードビュー*」を採用している。

・リヤパーセル上面にワンタッチスイッチ操作で開閉可能なリヤ電動サンシェードを全車標準装備し、後席のプライバシーを保護するとともに快適性を向上させた。

・全席にワンタッチパワーウインドウを採用し、いずれも万一腕などが挟まれた場合、自動的に反転して開く挟み込み防止機構付きとした(全車標準装備)。

・トランクリッドを静かに軽く閉じることができるトランクオートクロージャーを全車に標準装備した。

5.静粛性向上と環境への配慮

・吸遮音材の高性能化と、ルーフレールやピラー内の発泡ゴムの設定により、車体各部の遮音性能を高め、車両全体の静粛性向上を図った。

・VH41DEエンジン車についてEGRシステムを採用することで、排気性能及び燃費性能を向上した。排気性能については、地方自治体の低公害車指定制度(七都県市低公害車指定制度、京阪神6府県市低NOx車指定制度等)の排出ガス基準及び、国の「物品等の環境負荷の少ない仕様、材質等に関する推奨リスト」のガイドラインをクリアした。

(了)