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全日本GT選手権 シーズンプレビュー

 

 

 

 

 

 来る3月29日(決勝レースは翌30日)、岡山県「TIサーキット英田(あいだ)」において全日本GT選手権シリーズ(JGTC)が開幕する。今年は車両規定が大きく改訂されたため、各車種の戦闘力が大幅に向上し、例年以上の激しいバトルが予想される。2003年型R34スカイラインGT-Rも昨年型から大幅な設計変更を受け、戦闘力の向上が期待されている。

2003年型に加えられた主な変更は以下のとおり。

・ エンジンのパワーアップ:それまでのRB26DETT型ツインターボエンジン(直列6気筒、2,771cc)に代わり、昨年の第3戦から投入された新型エンジンVQ30DETT型ツインターボエンジン(V型6気筒、2,987cc)の熟成を進め、約5%のパワーアップを実現した。

・ 重量バランスの向上:トランスミッションを後方に移動させる事でバランスを向上させ、旋回時の車両の挙動を安定させた。

・ 空力性能の向上:ボディ形状を全面的に見直して空気抵抗を減らし、かつダウンフォース(空気の流れを利用して車体を路面に押し付ける力)を増加させた。

2月24日から28日までTIサーキットで行われたプライベートテストでは、昨年の開幕戦におけるスカイラインGT-Rの予選タイム(1分25秒705)を2秒近く上回る速さで潜在能力の高さを見せた。

今シーズン、カーナンバー23のステアリングを握るニッサン/ニスモのエース、本山哲(もとやま さとし)も、この新型GT-Rに対して手ごたえを感じている。「03年モデルのGT−Rはスピードが上がり総合的な戦闘力も向上しており、自信を持ってシーズン開幕を迎えられる。ライバル車も手ごわそうだが、今年は念願のチャンピオンを取れるよう頑張りたい。」

今シーズンより、ニスモの監督に復帰する柿元邦彦は今シーズンの抱負を以下の様に語っている。「今年は“強い”というよりも“速い”GT-Rをキーワードに開発を行ってきた。4年ぶりのシリーズチャンピオン奪回に向け、まず開幕戦で優勝して流れを作りたい。」

2003年型GT-Rはまず、開幕戦で本山哲とミハエル・クルムがステアリングを握る。ニスモのもう1台、22号車(リチャード・ライアン、影山正美)および星野一義監督率いるチームインパルの12号車は開幕戦を信頼性の高い2002年型GT-Rで戦い、確実に選手権ポイントを狙う。5月3日に始まる第2戦富士(同4日決勝)からは3台全てが2003年型となる予定である。

以上