ザナヴィ ニスモGT-Rが逆転でGT500クラスのシリーズチャンピオン

カルソニックスカイラインは今季2勝目で最終戦を締めくくるGT300クラスはフェアレディZがシリーズチャンピオン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月16日、三重県 鈴鹿サーキット

全日本GT選手権(JGTC)最終戦、決勝レースは午後2時にスタートした。レースを制したのはブノワ・トレルイエ/井出有治の#12「カルソニックスカイライン」。#23「ザナヴィニスモGT-R」の本山哲/ミハエル・クルム組は逆転でGT500クラスのドライバーズチャンピオンを獲得した。さらに4位に入賞した影山正美/リチャード・ライアン組の#22「モチュールピットワークGT-R」の貢献もあり、ニスモがGT500クラスのチームチャンピオンも獲得。GT300クラスでも#3「ハセミスポーツ・エンドレスZ」の木下みつひろ/柳田真孝組がドライバーズチャンピオンを決めており、この日の鈴鹿サーキットは「日産」の二文字に埋め尽くされた。

決勝レースでは、スタート直後に#22「モチュールピットワークGT-R」の影山が最大のライバルである#1スープラの前に入り、6位で第1コーナーに入っていった。3位からスタートした#23「ザナヴィニスモGT-R」の本山は2位の#38スープラの後ろにピタリとつけて、オーバーテイクのチャンスをうかがうポジションを取った。本山は4周目のシケインで#38スープラを捕え、その後トップの#25スープラがコースアウトしたため、10周目に早くもレースリーダーとなった。その後は2位の#18 NSXとの差を広げるべく攻めの走りを展開。22周目にピットインし、クルムに交代するまでトップを快走し、グランドスタンドの日産応援席を沸きあがらせた。

#12「カルソニックスカイライン」のトレルイエは5周目に#38スープラを抜いて4位に。そして24周目にピットインして井出にバトンタッチ、他のGT500勢が給油を終えた29周目にはトップに躍り出た。しかし、井出はGT300クラスの車両に引っかかり、#18 NSXの道上龍に迫られてしまう。49周目にはいったん先行を許すがすぐに首位を取り戻し、そのままトップでゴールした。

#23「ザナヴィ ニスモGT-R」は、3位でレース中盤を周回し、この時点でチャンピオンの条件である2位を目指し、#18 NSXを追った。しかし、ライバル#1スープラが42周目のシケインでオーバーランし、順位を落としてチャンピオン争いから脱落すると安定したラップタイムでゴールを目指し、3位でチェッカーフラッグを受けた。#1が7位でレースを終えたため、チャンピオンシップポイントで単独首位となり、レース前の5ポイント差を逆転して念願のドライバーズチャンピオンを手中に収めた。

#22「モチュールピットワークGT-R」の影山は、ポジションを守り続け21周目に5位でピッイン。レースに戻ったライアンはクルムの#23「ザナヴィニスモGT-R」の後ろで4位完走を果たした。

本山哲選手(ザナヴィ ニスモGT-R)

「僕が早めにピットインし、クルムに交代する作戦だったので、それがうまく行きました。交代してからは安心してレースを見守っていられました。去年は苦労したけど、今年はクルマが速くなったし、チームも頑張ってくれました。バックアップしてくれた人々、応援してくれたファンの皆さんに心から感謝したいです」

柳田真孝選手(ハセミスポーツ・エンドレス・Z)
「ピットから出る時に逆転されて『やられたなぁ』と思ったんですが、無理して接触などしたくなかったので、チャンピオンを優先して走りました。僕にとって初めての全日本タイトルです。明日ぐらいに喜びがじわっとくるかもしれません。鈴鹿のようなテクニカルコースでも速さを見せることができましたし、どのコーナーでも真っ赤な日産の旗が見えて励みになりました」

柿元監督
「この完璧な勝利は、ドライバーを含めた我が誇り高きニスモスタッフの仕事、多くのGT-Rファンの方々の熱き声援の賜物です。この最高の結果を糧にまた来年も頑張りますので、引き続きご声援をお送りいただきますようお願いします。本当にありがとうございました」

以上