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第3戦に続きフェアレディZが連勝

SUPER GT第4戦レースレポート
Super GT 第4戦 [マレーシア セパンサーキット]

6月24日 クアラルンプール(マレーシア)
マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット(1周5.542km)でSUPER GT第4戦決勝レースが行われ、予選14位からスタートしたKONDOレーシングの「WOODONE ADVAN Clarion Z」(#24ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)が初優勝。予選4位の「カルソニック インパルZ」 (#12 ブノワ・トレルイエ/星野一樹)もファイトあふれるレースを展開し、3位表彰台を獲得した。観客数は、3万4,150名。

 

この日の天候は晴れで、午後4時の時点で気温は34度。この厳しい条件の中、各車はスタートしたが、これに先立つフォーメーションラップで優勝候補の一角であった#18 NSXがコース上に停車し早くも戦列を離れるなど、54周の決勝レースは早くも波乱含みとなった。そして、このトラブルにより3位となった#12 Zが、序盤の見せ場を作った。スタートドライバーをつとめたトレルイエが先行する#1 SC430を追い、実質ポールポジションスタートの#8 NSXがペースダウンしたのち2位となると、13周目の第1コーナーで#1を捉え、トップに躍り出た。この間に後方スタートだった#3 Zと#24 Zも次々とポジションアップを果たし、17周目に#12 Zがピットインすると、この2台が1-2位を競い合った。19周目に#24のオリベイラが首位となると一気にペースを上げ、33周目にピットインした時点で2位との差を40秒にまで広げた。荒にドライバー交代しコースに戻った後もハイペースを続け、36周目には再びトップに返り咲いた。その後は安定した走りで追いすがる後続車を抑え、首位でチェッカーフラッグを受けた。KONDOレーシングは2006年よりフェアレディZでSUPER GTシリーズに参戦し、13レース目にして優勝を果たした。

3位でフィリップからステアリングを受け継いだ#3 Zの柳田は8位でコースに戻ったが、その後次々に順位を上げてレース終盤を3位で走行。そのままフィニッシュかと思われたが、2ピット作戦で激しく追い上げてきた#12 Zに追いつかれ、激しい攻防で観客を沸かせたものの、51周目に3位の座を明け渡すこととなった。その後柳田は意識がもうろうとなり、ファイナルラップにスローダウンして7位完走となった。また、逆転3位となった#12 Zは、今季初表彰台となった。今回表彰台1位・3位となったZはともにハンディウェイトなし。身軽なZが持ち前の決勝レースでの強さをいかんなく発揮し、今回の好成績を導きだした。

一方、今回の出場車中最も重い60kgのハンディウェイトを積む「XANAVI NISMO Z」(#23 本山哲/リチャード・ライアン)は予選8位からスタートしたが、序盤にタイヤにダメージを受けてライアンが早めにピットイン。交代した本山もペースが上げられなかった。2回ピットインする作戦を取ったため終盤をライアンが再びドライブしたが、浮上するチャンスをつかめないまま14位でレースを終えた。一方、10番グリッドからレースをスタートした「MOTUL AUTECH Z」(#22 ミハエル・クルム/松田次生)は、クルムがレース前半を快走して一時3位となった。後半を受け持った松田がさらにペースアップすると見られたが、装着したタイヤが路面にマッチせず44周目にタイヤブローを誘発。予定外のピットインとなって表彰台争いから脱落することとなった。最終的に松田は10位で完走した。

【KONDOレーシング 近藤真彦監督のコメント】
「前回の富士ではふがいない結果でしたが、今回優勝できて本当にうれしいです。フェアレディZは決勝レースで強いクルマだし、横浜タイヤさんも今回の条件にベストマッチのタイヤを用意してくれました。そして、ドライバーやチームの全員が情熱を注ぎ、一丸となって努力したことが実を結んだのだと思います。本当にありがとうございました」

【#24 荒聖治のコメント】
「僕にとって2度目のGT優勝です。今回はスーパーラップに進出できなかった時点で、優勝までは想像できませんでしたが、ミスなく走れば良い成績が出せると感じていました。JP(オリベイラの愛称)の走りもスゴかったし、チーム全員で勝ち取ったこの勝利は本当にうれしい。無線から近藤監督のやったーという声が聞こえて印象的でした」

【ニスモ飯嶋嘉隆監督のコメント】
「本当に厳しいレースでした。ニスモの2台は今回良いところが見せられず、とても残念です。結果的に2台ともタイヤの選び方・使い方が上手く行きませんでした。これを教訓に残りのレースを精一杯戦い、必ずチャンピオン争いに生き残ります。今回は我々と同じフェアレディZが1-3位を取ってくれたので、良かったと思います。私たちも次の菅生では勝負します。是非ご期待ください」

【総合結果】 54Laps
Pos No Machine Driver Time / Behind
1 24 WOODONE ADVAN Clarion Z J.P. デ・オリベイラ/荒聖治 1:49.13.210
2 100 RAYBRIG NSX D. シュワガー/細川慎弥 +11.251
3 12 カルソニック インパル Z B. トレルイエ/星野一樹 +18.433
4 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/高木虎之介 +27.381
5 25 ECLIPSE ADVAN SC430 土屋武士/織戸学 +27.894
6 8 ARTA NSX 伊藤大輔/R. ファーマン +32.725
7 3 YellowHat YMS モバHO! TOMICA Z S. フィリップ/柳田真孝 +33.215
8 1 宝山 TOM'S SC430 脇阪寿一/A. ロッテラー +39.967
9 6 Forum Eng. SC430 片岡龍也/B.ビルドハイム +45.613
10 22 MOTUL AUTECH Z M.クルム/松田次生 +1'20.120
11 35 BANDAI DUNLOP SC430 服部尚貴/R. クィンタレッリ +1'38.438
14 23 XANAVI NISMO Z 本山哲/R. ライアン 1Lap

【シリーズポイント】 ドライバーズランキング(第4戦終了時点)
Pos No Machine Driver Points
1 8 ARTA NSX 伊藤大輔/R. ファーマン 37
2 100 RAYBRIG NSX D. シュワガー/細川慎弥 37
3 23 XANAVI NISMO Z 本山哲/R. ライアン 36
4 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/高木虎之介 34
5 22 MOTUL AUTECH Z M. クルム/松田次生 33
6 32 EPSON NSX L.. デュバル/F. カルボーン 22
7 6 Forum Eng. SC430 片岡龍也/B. ビルドハイム 22
8 24 WOODONE ADVAN Clarion Z J.P. デ・オリベイラ/荒聖治 20
9 1 宝山 TOM'S SC430 脇阪寿一/A. ロッテラー 19
10 18 TAKATA童夢NSX 道上龍/小暮卓史 16
11 12 カルソニック インパル Z B. トレルイエ/星野一樹 15
12 3 YellowHat YMS モバHO! TOMICA Z S. フィリップ/柳田真孝 13
13 25 ECLIPSE ADVAN SC430 土屋武士/織戸学 13
全9戦中、第6戦までの最低ポイント2戦を除いた7戦が有効

以 上