フェアレディZが4位入賞

SUPER GT第5戦レースレポート
Super GT 第5戦 [スポーツランドSUGO(宮城県)]

7月29日 スポーツランドSUGO(宮城県)
SUPER GT第5戦決勝レースが7月29日(日)に宮城県のスポーツランドSUGO (1周 : 3.704km)で開催され、フェアレディZが5台出場したGT500クラスでは、「YellowHat YMS モバHO! TOMICA Z」(#3 セバスチャン・フィリップ/柳田真孝)が4位に入賞した。

決勝レースには29,000名もの観客が集まり朝早くからレースのスタートを待ったが、全車がスターティンググリッドに並んだところで雨が降り出した。このため、各チームはグリッド上でタイヤを交換し、スタート時間を迎えることとなった。その上、スタート方式がセイフティカーの先導によるSCスタートに変更された。各車は予選順位に並んで6周を周回したのちセイフティカーが退き、残り75周のレースが始まった。

予選6位からフィリップがスタートした#3 Zは混乱する序盤を無難に切り抜け、「XANAVI NISMO Z」(#23)の本山哲と競いながら周回。15周目には#23 Zをかわして6位に戻し、40周目にピットインするまで安定したペースで走行した。交代した柳田は、各車のピットインが一巡した47周目に5位となるとさらに上位を追い上げた。その後先行する#1 SC430がドライブスルーペナルティで後退したため4位に浮上。柳田は、その後も猛追する#1 SC430を寄せつけず、さらに3位の#32 NSXを捉えるべく力強いドライビングを見せた。一時13秒あった前車との差を削り続け、最終的に0.5秒差まで追い上げたがここでチェッカーフラッグ。表彰台にわずかに及ばず、4位でレースを終えた。

予選10位の「XANAVI NISMO Z」は降雨が続くと読み、他車よりも溝の深いレインタイヤを装着して本山がレースをスタートした。しかし、予想に反してコースの水ははけていき、それに従ってタイヤがグリップを失っていった。31周目に早めのピットインでタイヤをスリックタイヤに交換して、リチャード・ライアンがポジションアップすることを期待したが、48周目にコース上にストップ。そのままリタイヤとなった。ライアンは、「兆候など一切なく、突然エンジンが止まった。コースサイドのグリーンにクルマを止めたら、白い煙のようなものが見えた。その後再始動できなかった」と語った。予選9位からスタートした「MOTUL AUTECH Z」(#22)は、ミハエル・クルムがスタートを担当し、危なげない走りで前半を周回。予定通りの38周目に8位でピットインし、松田次生にドライバー交代した。しかし、松田はスリックタイヤで後半に追い上げを狙ったが、濡れた路面でタイヤが暖まっていなかったためピットアウト時にコントロールを失い、ピットエンドを出たところでスポンジバリアに接触。マシンの電気系統が一斉にダウン。スターターが始動せず、そのままリタイヤとなった。

「カルソニック インパルZ」(#12 星野一樹/ジェレミー・デュフォア)は予選14位からスタートし、7位まで順位を上げてレースを終えた。また、前回優勝の「WOODONE ADVAN Clarion Z」(#24 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は、15番グリットからレースをスタートして10位完走した。

【ニスモ飯嶋嘉孝監督のコメント】
「ファンの皆様には大変申し訳ありませんでした。とても残念な結果でした。スタート位置が厳しかったので、#23 Zはレインタイヤに賭けたのですが、結果的にはうまくいきませんでした。早めの交代の後は、リチャード(ライアン)が良いペースを作ってくれましたが、エンジントラブルでレース続行ができなくなってしまいました。#22 Zはマイケル(クルム)が9位のスタート位置から追い上げてくれましたが、松田に交代したのちにコースアウトして再スタートできませんでした。今週はもてぎでテストがあり、その後にはすぐ第6戦鈴鹿1000kmが待っています。鈴鹿で必ず良い結果が出せるよう、気持ちを切り替えて臨みます。こんな時こそ、チームには皆さんの応援が必要です。どうぞよろしくお願いします」

【#3 Z柳田真孝のコメント】
「セバスチャンが良い位置でクルマを渡してくれたし、チームもベストタイミングでドライタイヤに交換してくれたので、僕はとても楽にレースができました。しかし、あとわずかで表彰台を逃したのがとても悔しいです。クルマのセットアップもチームの総合力も日増しに良くなっています。このリズムに上手く乗り、集中を切らさずに次の鈴鹿にチャレンジします。声援を送り続けていただいたファンの皆様に心から感謝します」

【総合結果】 81Laps
Pos No Machine Driver Time / Behind
1 8 ARTA NSX 伊藤 大輔/R.ファーマン 2:01.17.063
2 18 TAKATA 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 +0.282
3 32 EPSON NSX L.デュバル/F.カルボーン +23.302
4 3 YellowHat YMS モバHO! TOMICA Z S.フィリップ/柳田 真孝 +23.816
5 1 宝山 TOM'S SC430 脇阪 寿一/A.ロッテラー +40.398
6 39 デンソー サード SC430 A.クート/平中 克幸 +1'20.106
7 12 カルソニック インパル Z 星野 一樹/J.デュフォア 1Lap
8 25 ECLIPSE ADVAN SC430 土屋 武士/織戸 学 1Lap
9 35 BANDAI DUNLOP SC430 服部 尚貴/R.クィンタレッリ 1Lap
10 24 WOODONE ADVAN Clarion Z J.P.デ・オリベイラ/荒 聖治 3Laps
R 23 XANAVI NISMO Z 本山 哲/R.ライアン 34Laps
R 22 MOTUL AUTECH Z M.クルム/松田 次生 43Laps

【シリーズポイント】 ドライバーズランキング(第5戦終了時点)
Pos No Machine Driver Points
1 8 ARTA NSX 伊藤 大輔/R.ファーマン 58
2 100 RAYBRIG NSX D.シュワガー/細川 慎弥 37
3 23 XANAVI NISMO Z 本山 哲/R.ライアン 36
4 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/高木 虎之介 35
5 32 EPSON NSX L.デュバル/F.カルボーン 34
6 22 MOTUL AUTECH Z M.クルム/松田 次生 33
7 18 TAKATA 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 32
8 1 宝山 TOM'S SC430 脇阪 寿一/A.ロッテラー 23
9 24 WOODONE ADVAN Clarion Z J.P.デ・オリベイラ/荒 聖治 21
9 6 Forum Eng. SC430 片岡 龍也/B.ビルドハイム 21
9 3 YellowHat YMS モバHO! TOMICA Z S.フィリップ/柳田 真孝 21
12 12 カルソニック インパル Z 星野一樹 19
13 25 ECLIPSE ADVAN SC430 土屋 武士/織戸 学 16
14 12 カルソニック インパル Z B.トレルイエ 15
15 35 BANDAI DUNLOP SC430 服部 尚貴 12
16 35 BANDAI DUNLOP SC430 P.ダンブレック 10
17 39 デンソー サード SC430 A.クート/平中 克幸 9
全9戦中、第6戦までの最低ポイント2戦を除いた7戦が有効

以 上