6月22日 セパン・インターナショナル・サーキット(マレーシア)
6月22日(日)にマレーシア・クアラルンプール近郊のセパン・インターナショナルサーキット(全長5.542km)にてSUPER GT第4戦の決勝レースが行われ、予選4位からスタートした「WOODONE ADVAN Clarion GT-R」(#24 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、荒聖治)が優勝。2位には、ポールポジションからスタートした「MOTUL AUTECH GT-R」(#22 ミハエル・クルム/柳田真孝)が入り、NISSAN GT-Rが1-2フィニッシュを飾った。NISSAN GT-Rは今季4戦中3勝目。KONDOレーシングは前年のフェアレディZに続き、セパン戦2連勝となった。
同レースは、例年は高温多湿のレースとして知られるが、今年は決勝レーススタート時刻の午後4時時点で気温30度、路面温度39度と比較的穏やかであった。ポールポジションからスタートした#24 「MOTUL AUTECH GT-R」は、ミハエル・クルムが前半のパートを担当し、序盤から終始レースをリードした。24周目にピットインすると、柳田真孝にドライバー交代。給油とタイヤを4本交換したにも関わらず、2位でピットインした#1 NSXより1秒早くピットアウトした。しかし、その後、#1 NSXに激しく追い上げられ、29周目にサイドバイサイドで競いあった際に#1 NSXにボディサイドを押される形でスピン。暫定的に2位となるが、その後#1 NSXにドライブスルーペナルティが科せられて再び#24 GT-Rは首位に戻った。
しかし、前年もここセパンで優勝しているKONDOレーシングの「WOODONE ADVAN Clarion GT-R」もスタート直後から3位にポジションを上げ、#1 NSXがペナルティで後退したあとは2位のポジションを確保した。さらに後半のパートを受け持った荒聖治は、先頭を走る#24 GT-Rの背後にまで迫り、先行のチャンスを伺った。そして、両車ともタイヤの摩耗が限界に近づいた終盤、50周目に一瞬の隙をついて荒が逆転に成功。そのまま逃げ切って今季初優勝を遂げた。
100kgのハンディウェイトと75kg分のエアリストリクター小径化が課せられている「XANAVI NISMO GT-R」(#23 本山哲/ブノワ・トレルイエ)組は、今回も予選から本来のパフォーマンスが発揮できずに苦しんだ。予選15位の位置からブノワ・トレルイエがレースをスタートして淡々と周回を重ね、後半は本山哲が受け持って先行車を追ったが上位進出は叶わず。13位となってレースをフィニッシュした。#12「カルソニックIMPUL GT-R」は、セバスチャン・フィリップがスタートを担当。オープニングラップで#32 NSXと接触してスピンした。これによってエンジンルーム内に異常が発生し、ピットインして修理したためタイムロスし後退した。後半は松田次生が運転し、14位でゴール。#3 「YellowHat YMS TOMICA GT-R」(ロニー・クインタレッリ/横溝直輝)は、予選9位からスタートし、他車と絡むなどしたが9位でゴールした。
【KONDOレーシング近藤真彦監督のコメント】
「とても信じられない気分です。昨年優勝したときは、ラッキーだったと言われました。しかし、今年は完全に実力で勝負し、勝つことができました。ドライバー達のファイトとチーム全員の努力のおかげだと思います。本当に嬉しいです。ありがとうございました」
【ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのコメント】
「今は本当にファンタスティックな気持ちです。去年は14位から追い上げる形ながら楽にポジションを上げられましたが、今年はクルマの性能差が少なく難しいレースでした。この厳しいレースで勝ててとてもうれしい」
【荒聖治のコメント】
「今回の僕たちのクルマは、重量的にもGT-R本来のパフォーマンスが出せたと思います。余裕を持ってトップのGT-Rのうしろにつけることができたので、一瞬の隙を見計らってそれに反応することができました」
Pos | No | Machine | Driver | Time / Behind |
---|---|---|---|---|
1 | 24 | WOODONE ADVAN Clarion GT-R | J.P.デ・オリベイラ/荒 聖治 | 1:48'26.947 |
2 | 22 | MOTUL AUTECH GT-R | M.クルム/柳田 真孝 | +2.419 |
3 | 18 | TAKATA 童夢 NSX | 道上 龍/小暮 卓史 | +15.526 |
4 | 25 | ECLIPSE ADVAN SC430 | 土屋 武士/石浦 宏明 | +23.143 |
5 | 100 | RAYBRIG NSX | 井出 有治/細川 慎弥 | +24.314 |
6 | 17 | REAL NSX | 金石 勝智/金石 年弘 | +49.745 |
7 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | 脇阪 寿一/A.ロッテラー | +1'08.596 |
8 | 6 | ENEOS SC430 | 伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム | +1'08.927 |
9 | 3 | YellowHat YMS TOMICA GT-R | R.クインタレッリ/横溝 直輝 | +1'14.439 |
13 | 23 | XANAVI NISMO GT-R | 本山 哲/B.トレルイエ | +1Lap |
14 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 松田 次生/S.フィリップ | +1Lap |
Pos | No | Machine | Driver | Points |
---|---|---|---|---|
1 | 23 | XANAVI NISMO GT-R | 本山 哲/B.トレルイエ | 46 |
2 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | 脇阪 寿一/A.ロッテラー | 38 |
3 | 22 | MOTUL AUTECH GT-R | M.クルム/柳田 真孝 | 37 |
4 | 38 | ZENT CERUMO SC430 | 立川 祐路/R.ライアン | 35 |
5 | 24 | WOODONE ADVAN Clarion GT-R | J.P.デ・オリベイラ/荒 聖治 | 30 |
6 | 18 | TAKATA 童夢 NSX | 道上 龍/小暮 卓史 | 30 |
7 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 松田 次生/S.フィリップ | 20 |
8 | 35 | 宝山 KRAFT SC430 | P.ダンブレック/片岡 龍也 | 19 |
9 | 1 | ARTA NSX | R.ファーマン/伊沢 拓也 | 17 |
10 | 100 | RAYBRIG NSX | 井出 有治/細川 慎弥 | 16 |
11 | 32 | EPSON NSX | L.デュバル/平中 克幸 | 12 |
15 | 3 | YellowHat YMS TOMICA GT-R | R.クインタレッリ/横溝 直輝 | 4 |
以 上