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NISSAN GT-Rが今季6戦中4勝目を獲得

SUPER GT第6戦レースレポート
Super GT 第6戦 [鈴鹿サーキット]

8月24日 鈴鹿サーキット (三重県)
夏恒例のSUPER GT耐久ラウンド、第6戦「International POKKA 1000km」決勝レースが、8月24日(日)に鈴鹿サーキット(1周5.807km)で行われ、4番グリッドからスタートした「カルソニックIMPUL GT-R」(#12 松田次生、セバスチャン・フィリップ)が約6時間の過酷な長距離レースを制して優勝。NISSAN GT-Rは、これまでに行われた本年のSUPER GTレース6戦中4勝目を挙げた。

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公式予選で2番手タイムを出した「MOTUL AUTECH GT-R」(#22 ミハエル・クルム/柳田真孝/ドミニク・シュワガー)は、ポールポジションを獲得した#100 NSXが後方スタートとなったため、最前列から173周・1000kmの決勝レースを開始することとなった。オープニングラップから快調にレースをリードしたクルムは、ベテランらしく落ち着いたレース運びで予定通り柳田にドライバー交代した。柳田は一時前方のGT300車両に詰まり首位を譲るが、再びトップに戻ると、クルムと柳田が交互にドライブしレース中盤まで実質トップを守り続けた。116周目に今回サードドライバーとして出場したドミニク・シュワガーがコースイン。すると、走行中に突然車両リアのボディカウルが外れて不安定な状態となった。この修復のため予定外のピットインを行い、惜しくも優勝争いから脱落することとなった。しかし、最後まで上位を目指して攻め続け、最終区間のドライブを担当したクルムは、4位まで挽回してレースを終えた。

一方、4番グリッドからスタートした#12 GT-Rは、序盤にリアハブに異常が発生し、25周目に予定外のピットインに入った。修復後、ドライバーの松田はそのままコースに戻り62周目にフィリップに交代するまでレース序盤をひとりで周回した。その後も徐々に上位との間隔を詰めていった#12 GT-Rは、レース折り返し時点直後の87周目には2位に浮上。その後の周回で2位のポジションを固め、松田は先行する#100 NSXとの差を狭めていった。138周目に最後のピットインを行いフィリップに交代し、この間に先行していたライバルとの差を逆転した。その後、フィリップは一歩も譲らぬ勢いで追い上げる2位から優位を築くと、安定した走りで3万7000人の観客が見守る中、表彰台の真ん中に駆け上がった。

開幕2連勝を果たしたためこれまで重い重量ハンディに苦しんだ「XANAVI NISMO GT-R」(#23 本山哲/ブノワ・トレルイエ/ファビオ・カルボーン)は、今回は予選から速いラップタイムを記録していた。7番グリッドからトレルイエが決勝レースをスタートした#23 GT-Rは、順調に先行車をパスし続けて序盤に上位に進出。中盤には、2位、3位のポジションで周回し、久々の力強い走りにスタンドを埋めた日産応援席のファンも沸き上がった。そのペースは終盤まで変わらず、本山とトレルイエは交代でステアリングを握り、フィニッシュラインを目指した。燃料系トラブルで、終盤はペースダウンを強いられ、総合8位でレースを終えることとなった。本山哲は、「最後は残念な結果でしたが、レースの内容的には久々にレースらしいレースができました。ポイントも取れたし、この上向きな流れを次のもてぎやオートポリスにつなげられると思います。もう一度トップ争いをして、なんとしてもシリーズチャンピオンを目指します」

「YellowHat YMS TOMICA GT-R」(#3 ロニー・クインタレッリ/横溝直輝)は今季最上位の5位、「WOODONE ADVAN Clarion GT-R」(#24 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は7位と、出場したGT-Rは全車がポイント圏内でフィニッシュした。

【#12 GT-Rドライバー 松田次生のコメント】
「序盤にトラブルがあったのでもうダメかと思いました。そのため62周をひとりで走ったのでかなりハードでした。計画通りには行きませんでしたが、僕も思い切りプッシュしたし、ピットワークではチームも一生懸命対応してくれました。それからもちろん、セバ(フィリップ)も頑張ってくれました。こんなにたくさんの皆さんの前で勝てて、今回の勝利は本当に嬉しいです。ありがとうございました」

【ニスモ飯嶋嘉隆監督のコメント】
「#22号車は5ピット作戦で、ギリギリのところで優勝を狙う計画だったのですが、想像もしなかった(カウルのロックが外れる)トラブルで達成できませんでした。絶好のチャンスだと思っていたので、とても残念です。しかし、最後まであきらめずにマイケル(クルム)はファイトあふれる走りを見せてくれたし、23号車にも速い走りが戻って来ました。レースの内容は悪くないと思います。残りの3レースはチャンピオンを目指して頑張りたいと思っていますので応援を宜しくお願いします」

【総合結果】 173Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 12 カルソニック IMPUL GT-R 松田次生/S.フィリップ 5:56'31.327
2 100 RAYBRIG NSX 井出有治/細川慎弥/松浦孝亮 +7.866
3 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/A.ロッテラー/C.バンダム +34.598
4 22 MOTUL AUTECH GT-R M.クルム/柳田真孝/D.シュワガー +35.062
5 3 YellowHat YMS TOMICA GT-R R.クインタレッリ/横溝直輝 +41.833
6 6 ENEOS SC430 飯田 章/B.ビルドハイム/R.ストレイト +51'810
7 24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒聖治 +1'24.333
8 23 XANAVI NISMO GT-R 本山哲/B.トレルイエ/F.カルボーン +2’00.744
9 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/R.ライアン +1Lap
10 35 宝山 KRAFT SC430 P.ダンブレック/片岡龍也/脇坂薫一 +1Lap
【シリーズポイント】 ドライバーズランキング(第6戦終了時点)
PosNoMachineDriverPoints
1 18 TAKATA 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 53
2 23 XANAVI NISMO GT-R 本山 哲/B.トレルイエ 49
3 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/R.ライアン 47
4 22 MOTUL AUTECH GT-R M.クルム/柳田 真孝 47
5 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/A.ロッテラー 45
6 12 カルソニック IMPUL GT-R S.フィリップ 40
7 12 カルソニック IMPUL GT-R 松田 次生 40
8 100 RAYBRIG NSX 井出 有治/細川 慎弥 39
9 24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒 聖治 34
10 35 宝山 KRAFT SC430 P.ダンブレック/片岡 龍也 34
11 1 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢 拓也 19
12 25 ECLIPSE ADVAN SC430 土屋 武士/石浦 宏明 19
19 3 YellowHat YMS TOMICA GT-R R.クインタレッリ/横溝 直輝 10

以 上