• ホーム
  • /
  • NISSAN GT-R、雨のSUPER GT開幕戦で優勝

NISSAN GT-R、雨のSUPER GT開幕戦で優勝

SUPER GT第1戦レースレポート
Super GT 第1戦 [岡山国際サーキット]

3月22日 岡山国際サーキット(岡山県)
3月22日(日)に岡山県美作市の岡山国際サーキット(1周3.703km)で本年のSUPER GT開幕戦決勝レースが行われ、予選3位からスタートした「HIS ADVAN KONDO GT-R」(#24ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)が力強い走りで他を圧倒し、21秒もの大量リードを築いて優勝。予選10位からスタートした「IMPULカルソニックGT-R」(#12松田次生/セバスチャン・フィリップ)が4位に入賞した。

イメージ

この日の岡山県北部地方はあいにくの雨模様。しかし、本年最初のSUPER GT決勝レースには23,000人もの観客が集まった。決勝スタートの約1時間前から雨は本降りとなり、各チームともレインタイヤを装着してスターティンググリッドに並んだ。さらに主催者は安全を優先させ、午後2時のスタートは、セーフティカーの先導によるセーフティカースタート方式を採用した。水しぶきを上げて走る15台のGT500マシンが隊列を整え、2周のセーフティカー走行を行った後各車スピードを上げてレーシングバトルを開始した。3番手から上位進出のチャンスをうかがっていたオリベイラは、好スタートを決め、早くも3周目のうちに首位に躍り出た。その後オリベイラは周回ごとに追い上げる後続車を確実に引き離し続け、20周過ぎには約10秒、30周過ぎには約20秒のマージンを築いた。オリベイラは82周の決勝レースのうち、実に52周をひとりで走り抜き、2位を約50秒リードして荒にドライバー交代した。レース終盤になると路面コンディションは安定し、荒は落ち着いて残り周回を確実に走り続けることに専念。その結果、一度もライバル達に背後を脅かされることもなく、首位でレースをフィニッシュした。「IMPULカルソニックGT-R」をスタートさせた松田は、序盤の混乱をさけて周回ごとに順位を上げて、9周目に4位に。34周目にフィリップに交代した後も、危なげない走りでポジションをキープ。4位入賞を果たした。

「HASEMI TOMICA EBBRO GT-R」(#3 ロニー・クインタレッリ/安田裕信)は、予選12位からクインタレッリがスタート。序盤は9位、10位のポジションを走り、後半の追い上げが期待されたが、30周目にピットインして安田に交代。ルーキーの安田は、デビューレースでいきなり長い周回をまかされることとなった。比較的速いラップタイムで中盤の周回をこなしたが、46周目にスピンしてコースオフ。約3周をロスし、12位完走となった。
2008年のチャンピオンコンビを擁する「MOTUL AUTECH GT-R」(#1 本山哲/ブノワ・トレルイエ)は、9番グリッドからトレルイエがレースをスタート。運悪く前車の水しぶきで視界を奪われた中で、3周目に他のマシンに接触し、フロントノーズを破損してしまう。さらに、このアクシデントでドライブスルーペナルティを受けることとなった。追い上げを開始したが、破損したノーズが危険と判断されてピットイン。一度はコースに戻ったが、本格的な修理のために再度ピットインしてガレージ内でリペアを受けた。本山哲がレースに戻り、13位完走となった。

【KONDO RACING近藤監督のコメント】
「国内初優勝はもちろんうれしいのですが、ウェットレースで勝てたのが本当にうれしいです。(初参加の)3年前から大きく進歩した証しだからです。レースは後半コンディションが良くなると予想していましたが、コントロールすればタイヤは保つと予測していました。ドライバー達は完璧に指示通りに走ってくれました。開幕ダッシュを考えていましたが、うまく行き過ぎて怖いくらいです。こうなれば、是非チャンピオンを狙って行きたいですね。ファンの皆さん、たくさんのご声援を本当にありがとうございました」

【ニスモ鈴木豊監督のコメント】
「ブノワ(トレルイエ)はスタート直後の1コーナーでは安全なラインを選んだのですが、2周のセイフティカーランではタイヤを温めきれなかったようで、ブレーキをロックさせてしまいました。36号車には迷惑をかけてしまいましたし、応援に来てくれた皆さんにも申し訳ありませんでした。その後のブノワは責任を感じてプッシュしましたがペースが非常に良く、巻き返しを多いに期待できるものでした。あのまま修復のためのピットインがなければ、4位前後まではポジションを回復できたと思います。気持ちを入れ替えて、鈴鹿では開幕戦のつもりで戦います」

【総合結果】 82Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒聖治 2:20'54.071
2 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上龍/小暮卓史 +21.645
3 8 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢拓也 +1'06.979
4 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田次生/S.フィリップ +1'32.431
5 17 KEIHIN NSX 金石年弘/塚越広大 1Lap
6 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/R.ライアン 1Lap
7 32 EPSON NSX L.デュバル/中山友貴 1Lap
8 100 RAYBRIG NSX 井出有治/細川慎弥 1Lap
9 35 KRAFT SC430 石浦宏明/大嶋和也 1Lap
12 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R R.クインタレッリ/安田裕信 3Lap
13 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲/B.トレルイエ 7Laps
【シリーズポイント】 ドライバーズランキング(第1戦終了時点)
PosNoMachineDriverPoints
1 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒聖治 20
2 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上龍/小暮卓史 15
3 8 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢拓也 11
4 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田次生/S.フィリップ 8
5 17 KEIHIN NSX 金石年弘/塚越広大 6
6 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/R.ライアン 5
7 32 EPSON NSX L.デュバル/中山友貴 4
8 100 RAYBRIG NSX 井出有治/細川慎弥 3
9 35 KRAFT SC430 石浦宏明/大嶋和也 2
10 6 ENEOS SC430 伊藤大輔/B・ビルドハイム 1

<関連情報> 日産モータースポーツ

以 上