NISSAN GT-R、2位で表彰台へ

SUPER GT第6戦レースレポート
Super GT 第6戦 [鈴鹿サーキット]

8月23日 鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)
SUPER GT第6戦「INTERNATIONAL Pokka SUMMER SPECIAL」(鈴鹿700kmレース)が鈴鹿サーキットで行われ、予選2位から決勝レースをスタートした「HASEMI TOMICA EBBRO GT-R」(#3 ロニー・クインタレッリ/安田裕信)が2位表彰台を獲得した。また、予選12位からスタートした「MOTUL AUTECH GT-R」(#1 本山哲/ミハエル・クルム)が6位に入賞し、選手権ポイント首位を守った。

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今シーズン、気温の高いコンディションのレースで好調な「HASEMI TOMICA EBBRO GT-R」(#3)は、前回のSUGOで一時トップを走りながら雨のために後退して表彰台を逃していたため、今回は何としても好成績を取っておきたいところ。決勝レースをスタートしたクインタレッリは、2位を守ったまま序盤を周回し、背後をつこうとするライバルを退け続ける。31周目に安田にドライバー交代したのち、一時#8 NSXに先行を許すが、接近戦ののち再び2位に戻した。#8 NSXとはその後も攻防を続け、3位を走行中の85周目に再び抜き返した。その後、#8 NSXは、火災を起こしてストップ。レースは数周にわたってセイフティカー(SC)が導入された。この間、各車はピットインして燃料を補給。18時30分頃ライト点灯の指示ボードが提示されて、それ以後はナイトレースとなった。レース再開後、#3 GT-Rの安田は、約15秒の差をつけてレースをリードする#35 SC430を追って最後までアクセルを踏み続け、最終的には差を10秒6にまで縮めてフィニッシュした。

前戦SUGOで今季2勝目を挙げた「MOTUL AUTECH GT-R」(#1)は、予選12位からの決勝スタートで、なかなか順位をあげられずに序盤は我慢の時間を過ごした。スタートドライバーの本山から、今回出場できなかったレギュラーのブノワ・トレルイエの代役を務めたクルムに交代したのちも、9位、10位でレース中盤の周回を重ねる。85周目のアクシデント後のSC周回にピットインし、本山からクルムに再びドライバーチェンジ。タイミングをうまく捉えたクルムは、7位でナイトレースの時間帯を迎えた。その後、上位車両がペナルティを受けて後退したため、6位となって121周目のチェッカーフラッグを受けた。選手権ポイント首位の#1 GT-Rは、追加点を得てポイントリーダーのまま、シリーズ終盤に臨むこととなった。

予選11位スタートの「IMPULカルソニックGT-R」(#12 松田次生/セバスチャン・フィリップ)は、松田がレースをスタートしたが、早い時間帯にタイヤにダメージを負い、それをいたわりながらの走行となった。SC周回時のピットインの後、タイミングよく6位でレースに復帰。その後5位に順位を上げてレースをフィニッシュし。予選10位の「HIS ADVAN KONDO GT-R」(#24 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は、好スタートを決めて一周目のコントロールラインを8位で通過。その後も力強い走りを見せた。2回目のピットイン後、65周目には、オリベイラが5位にポジションアップ。SC周回の直前には4位となった。さらに上位への進出が期待されたが、トラブルが発生。ピットガレージで修復作業を行なったため、表彰台争いからは脱落することに。最終的には11位完走となった。

■ニスモ監督 鈴木豊のコメント 
「スタート担当の本山はもっと速いペースで走れたのですが、タイヤの消耗を防ぐために抜きたい場面でも我慢の走りに徹し、予定通りの周回を走ってもらいました。また、クルムについては、最後の担当周回を短めに、と計画していたのですが、思わぬ時間帯にSC周回となったため予定外に多くの周回を走ることになりました。しかし、うまくタイヤをいたわって走ってくれ、予想以上のポイント獲得に貢献してくれました。シリーズ後半に向けて、収穫の多いレースでした」

■#3 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリのコメント
「二位で表彰台にあがれて、とても嬉しいです。今回エアコンシステムを使ったので、とても快適で疲れ知らずでした。ポイントランキングも上位に上がってきているので、次の富士でもまた頑張りたいと思います。皆さん、応援ありがとうございました」

■#3 GT-Rドライバー 安田裕信のコメント
「皆さんのおかげで、この鈴鹿700kmで二位に入賞することができました。セパンで優勝して、今回二度目の表彰台です。僕たちはこの結果に満足しています。ニスモが開発したエアコンステムがすごく良くて、ずっと集中して走れました。このあともチャンピオンを目指して頑張りたいと思います。ありがとうございました」

【総合結果】 121Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 35 KRAFT SC430 石浦宏明/大嶋和也 4:16'02.744
2 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R R.クインタレッリ/安田裕信 +10.681
3 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/R.ライアン +18.450
4 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上龍/小暮卓史 +20.928
5 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田次生/S.フィリップ +36.905
6 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲/M.クルム +37.189
7 39 DUNLOP SARD SC430 A.クート/平手晃平 +49.525
8 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/A.ロッテラー +1'00.967
9 100 RAYBRIG NSX 井出有治/細川慎弥 +1'44.360
10 17 KEIHIN NSX 金石年弘/塚越広大/金石勝智 1Lap
11 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒聖治 2Laps
【シリーズポイント】 ドライバーズランキング(第6戦終了時点)
PosNoMachineDriverPoints
1 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山哲 48
2 1 MOTUL AUTECH GT-R B.トレルイエ 43
3 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪寿一/A.ロッテラー 42
4 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R R.クインタレッリ/安田裕信 41
5 38 ZENT CERUMO SC430 立川祐路/R.ライアン 40
6 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上龍/小暮卓史 40
7 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P.デ・オリベイラ/荒聖治 37
8 35 KRAFT SC430 石浦宏明/大嶋和也 34
9 8 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢拓也 33
10 17 KEIHIN NSX 金石年弘/塚越広大 32
11 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田次生/S.フィリップ 32

<関連情報> 日産モータースポーツ

以 上