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GT1ナヴァーラ戦で日産が3位を獲得

—FIA GT1世界選手権第6戦(スペイン・ナヴァーラ)レースレポート—
FIA GT1世界選手権第6戦 [ナバラ・サーキット(スペイン)]

7月3日(日) ナヴァーラ・サーキット(スペイン)
FIA GT1世界選手権第6戦は7月3日、スペイン北西部にあるナヴァーラ・サーキットで決勝となるチャンピオンシップレースが行われました。前日の予選レースで4位と好位置につけた#21 Sumo Power GTのデイビッド・ブラバム(オーストラリア)/ジェイミー・キャンベル・ウォルター(英国)組が、今日はさらに上回る活躍を見せて堂々の3位フィニッシュを決めました。一方で、#23 JRM Racingは前日に引き続き開幕ラップでアクシデントの犠牲となったものの、6位でフィニッシュ。#22 JRM Racingは9位、#20 Sumo Power GTは12位で、それぞれこのレースを走り終えました。

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前日の予選レースによるグリッドペナルティを受けたコンペティターが続出したため、この日のスタートグリッドではNISSAN GT-R勢の上位2台が3番手、5番手を獲得。マシンが第1コーナーに差しかかる頃には、#21 Sumo Power GTが2位に浮上、#22 JRM Racingも2つポジションを上げて3位につけていました。しかし残念ながら#23 JRM Racingには幸運は訪れず、ルーカス・ルアー(ドイツ)が開幕ラップで#7アストンマーチンのスピンに巻き込まれ(#7には後でドライブスルーペナルティが科されました)、8番手スタートから一気に後方集団に吸収されてしまいました。

日産勢の#21、#22は堅実にトップ集団での走行をキープ。キャンベル・ウォルターは、JRM Racingのチームメイト、ピーター・ダンブレック(英国)との差をうまく広げていきました。そのダンブレックも、低速コーナーの多いナヴァーラを得意とする#37ランボルギーニのアタックを絶妙に抑えながらの3位争いを展開していました。一方、後方では#20と#23のNISSAN GT-Rが挽回を見せ始め、特にJRM RacingのルアーはSumo Power GTのエンリケ・ベルノルディ(ブラジル)を抜くと、立て続けにもう1台をパスして10位への浮上を決めました。これで日産勢は、2位(#21)、3位(#22)、10位(#23)、12位(#20)という布陣で、ドライバーとタイヤ交換を行うためのピットタイムを迎えました。

前日は素晴らしいピットワークを披露しポジションを4つも上げてコース復帰を果たした#21 Sumo Power GTでしたが、今日は残念ながら#37ランボルギーニにかわされての3位での復帰となりました。このランボルギーニは#22 JRM Racing もパスしており、#22はこれで4位となりました。しかし他2台の日産勢はポジションをアップ。#23 JRM Racingは3つ上げて7位に、#20は2つ上げて10位にそれぞれ浮上しました。

その後、FIAスチュワードからドライブスルーペナルティが科せられるアクシデントが多発しました。#20 Sumo Power GTのニック・キャッツバーグ(オランダ)はピットストップ中に使用していたエアジャッキ上でエンジンが始動したことでペナルティが科せられ、11位に後退。首位につけていた#38ランボルギーニも同様の理由でペナルティを受けました。この#38のペナルティで#21にポジションアップの可能性が出るのではと期待されましたが、首位につけていた段階で充分なギャップを築いていた#38は、ピットアウト後、#37のすぐ後ろの2位でコースに復帰を果たしました。#22のリチャード・ウェストブルック(英国)は、ピットから出る際、ピットストップ中だった他車に接近しすぎたと判断されてペナルティが科され、4位から9位に後退となりました。

#21 Sumo Power GTのブラバムは2位のランボルギーニとの、#23 JRM Racingのミハエル・クルム(ドイツ)は#4アストンマーチンとの差を詰めることを目指しましたが、最終的に両ドライバーとも膠着状態が続いたままフィニッシュを迎えました。

レース終了後、#21 Sumo Power GTのジェイミー・キャンベル・ウォルターは「いいスタートを決めて2位に上がったので、最初のコーナーは気負わずに行こうと挑み、その後3位にいたピーター(ダンブレック)を少し引き離しました。マシンはこの週末の中で一番いい動きを見せてくれました。昨日の予選レースの後から少し調整を行ったのですが、これでトラクションがよくなりました。このコースではとても重要なポイントです」と語りました。

「残念ながら、ピットタイムでは順位を下げてしまいましたが、そんな時もあります。我々のピットクルーは1年を通じて、晴らしい仕事をしてくれていますし、しかも常に向上しています。昨日のレースでは10位でピットに入って、4つ順位を上げて6位でコースに戻りました。今日は全力を尽くしての3位でした」

キャンベル・ウォルターのチームメイト、デイビッド・ブラバムも「ジェイミー(キャンベル・ウォルター)は前半で素晴らしい走りを見せて、いい位置で私に引き継いでくれました。私はとにかくいいペースを維持して、タイヤを持たせるようにするだけでした。3位につけながら、上位に何かが起きればとチャンスを覗っていましたが、とにかくランボルギーニはこのコースを得意としているので、私にできることはありませんでした」と語りました。

「3位という結果は、ジェイミーと私にとってはもちろん、Sumo Power GTのチーム全体にとっても素晴らしい内容です。この週末での不安要素に対処するために、必死の作業を続けてきました。この流れを、次のポールリカールにつなげていかなくてはなりません。いいコースですし、気合いを入れていきます。いい走りをしたいですね」

【総合結果】 36Laps
PosNoDriverMachineTime
1 37 Dominik Schwager / Nicky Pastorelli Lamborghini Murcielago 1:00.35'244
2 38 Markus Winkelhock / Marc Basseng Lamborghini Murcielago +2.328
3 21 Jamie Campbell-Walter / David Brabham Nissan GT-R +3.735
4 41 Bertrand Baguette / Maxime Martin Ford GT Matech +7.488
5 4 Christian Hohenadel / Andrea Piccini Aston Martin DB9 +24.104
6 23 Lucas Luhr / Michael Krumm Nissan GT-R +24.992
7 47 Dimitri Enjalbert / Michael Rossi Corvette Z06 +30.473
8 3 Clivio Piccione / Stef Dusseldorp Aston Martin DB9 +31.773
9 22 Peter Dumbreck / Richard Westbrook Nissan GT-R +35.573
10 40 Bas Leinders / Marc Hennerici Ford GT Matech +35.974
12 20 Enrique Bernoldi / Nicky Catsburg Nissan GT-R +59.299
【選手権ポイント】 Teams
PosTeam nameNationalityCarPoints
1 All-Inkl.com Münnich Motorsport Germany Lamborghini Murcielago RS-V 163
2 Hexis AMR France Aston Martin DBR9 143
3 JRM Racings Great Britain Nissan GT-R 128
4 Young Driver AMR Germany Aston Martin DBR9 114
5 Sumo Power GT Great Britain Nissan GT-R 85

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト
http://www.nissan-motorsports.com/JPN/

以 上