9月4日(日) オルドス国際サーキット(中国)
FIA GT1 世界選手権第8戦は、9月4日、中国・内モンゴル自治区にあるオルドス国際サーキットで決勝となるチャンピオンシップレースが行われ、#22 JRM RacingのNISSAN GT-Rをドライブしたピーター・ダンブレック/リチャード・ウェストブルック(共に英国)組が予選レースで2位につけた強さをこの日も発揮。この結果、JRM Racingはチーム選手権で単独首位に躍り出ました。後方では、#21 Sumo Power GTと#23 JRM Racingがピットストップでトラブルに見舞われ順位を落とし、それぞれ7位、9位でのフィニッシュとなりました。#20 Sumo Power GTは残念ながら、レース序盤でリタイアとなりました。
予選レースでの結果を受けて、GT-R陣は2番手(#22)、3番手(#21)、5番手(#20)、11番手(#23)でこのレースを迎え、前日同様、この日もクリーンな滑り出しとなりました。#20 Sumo Power GTのスタートを担当したニック・キャッツバーグ(オランダ)は、マシンが集中する集団中盤でのポジション争いに押し出され、6位に後退。しかし#23 JRM Racing のルーカス・ルアー(ドイツ)は2台をかわして9位に浮上しました。前方では、#22 JRM Racing のウェストブルックと#21 Sumo Power GTのジェイミー・キャンベル・ウォルターがスタートポジションを堅守しました。
この日のキャッツバーグにはさらに悪い展開が待っており、スピンを喫してグラベルトラップに突入。このままレースを終えることとなってしまいました。このアクシデントでマシンを撤去するためにセーフティカーが入り、コース上では再び集団が形勢されました。そしてレースが再開されるとまもなく、ピットストップ時間となりました。GT-R勢の残る3台は、2位(#22)、3位(#21)、9位(#23)でピットストップを迎えました。
日産勢にとっては、このピットレーンでの動きがこの日の結果を左右することとなりました。ピットストップ時間に入りすぐにピットストップを行った#21 Sumo Power GTと#23 JRM Racingの2台は、タイヤ交換に手間取りストップ時間が長引いてしまいました。一方、このピットストップで#41フォードGTから首位奪取を狙いたい#22 JRM Racingでしたが、ピットレーンに入った際に、ダメージを受けて低速走行で進む他のフォードGTの直後についてしまったため、貴重な時間を失うこととなってしまいました。
#21 Sumo Power GTのステアリングを引き継いだデイビッド・ブラバム(オーストラリア)は、4つポジションを落としての7位、#23 JRM Racingのクルムは3つ後退しての12位でコースに復帰。#22 JRM Racing のダンブレックは2位を守りました。迅速なピットワークを披露した#22のピットクルーによれば、もしピットレーンでの遅れがなければ、首位のフォードGTに僅差で復帰できたと思われ、そうなればさらにいい結果も待っていたかもしれません。
レース後半では、クルムが猛烈な挽回を見せ、#23 JRM Racingはポジションを3つ取り戻して9位に浮上。#21 Sumo Power GTのブラバムは#37ランボルギーニと熾烈な6位争いを展開しましたが、ついに抜くことは叶いませんでした。前日同様、��の日も#22 JRM Racingと#41 フォードGTが激しい首位争いを展開し、両車は3位以下を大きく引き離しましたが、#22がフォードGTを捉えるチャンスは訪れてきませんでした。
レース後、#22 JRM Racingのウェストブルックは「総合的には、とてもクリーンないいレースでした。私たちとフォードGTの一騎打ちという感じでしたね。私たちはフォードGTとの差を詰め切れず、彼らも私たちを引き離し切れなかった、というところです」と語りました。
「レースが進む中で、首位に浮上できる唯一のチャンスがピットストップでした。不運なことにダメージを負ったフォードGTの後ろについてしまったことで、5秒近くは失ったと思います。それがなければ、チームは素晴らしいピットワークをこなしてくれたので、おそらく首位でコースに戻ることもできたでしょう。結果としてはそうなりませんでしたが、それでも私たちにとっては素晴らしい週末となりました」
ウェストブルックのチームメイト、ピーター・ダンブレックも「今季は不運が続いていたので、流れを変えることができてよかったです。これも、大変な苦労を重ねてきた#22 JRM Racingのみんなのおかげです。昨日までは、このサーキットでは我々は不利だと思われてきたので、ここでは強いだろうと見られていたフォードと対当の速さを見せ、後続と大きな差を付けることができたことはよかったですね。全体としては、最高の週末となりました」と語りました。
「また、チームズ選手権でJRM Racingが単独首位に上がったことも、素晴らしい成果です。#23がポールリカールで圧勝したことで大量のサクセスバラストを課せられたため、私たちが結果を出さなくてはならないと覚悟していましたから、その役割を果たすことができて本当によかったです」
FIA GT1世界選手権第9戦は、9月9-10日、中国の北京で開催されます。
Pos | No | Driver | Machine | Time |
---|---|---|---|---|
1 | 41 | Maxime Martin / Frederic Makowiecki | Ford GT Matech | 1:01:29.510 |
2 | 22 | Richard Westbrook / Peter Dumbreck | Nissan GT-R | +0.786 |
3 | 3 | Stef Dusseldorp / Clivio Piccione | Aston Martin DB9 | +5.570 |
4 | 4 | Christian Hohenadel / Andrea Piccini | Aston Martin DB9 | +9.909 |
5 | 8 | Darren Turner / Stefan Mucke | Aston Martin DB9 | +11.397 |
6 | 37 | Nicky Pastorelli / Dominik Schwager | Lamborghini Murcielago | +12.031 |
7 | 21 | Jamie Campbell-Walter / David Brabham | Nissan GT-R | +12.274 |
8 | 38 | Markus Winkelhock / Marc Basseng | Lamborghini Murcielago | +14.591 |
9 | 23 | Lucas Luhr / Michael Krumm | Nissan GT-R | +14.868 |
10 | 40 | Marc Hennerici / Bas Leinders | Ford GT Matech | +20.321 |
12 | 20 | Nicky Catsburg / Enrique Bernoldi | Nissan GT-R | - |
Pos | Team name | Nationality | Car | Points |
---|---|---|---|---|
1 | JR Motorsports | Great Britain | Nissan GT-R | 190 |
2 | Hexis AMR | France | Aston Martin DBR9 | 185 |
3 | All-Inkl.com Münnich Motorsport | Germany | Lamborghini Murchielago RS-V | 182 |
5 | Sumo Power GT | Great Britain | Nissan GT-R | 115 |
<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト
http://www.nissan-motorsports.com/JPN/
以 上