• ホーム
  • /
  • プチ・ル・マンで日産勢が大活躍、Nissanデルタウイングは総合5位フィニッシュ

プチ・ル・マンで日産勢が大活躍、Nissanデルタウイングは総合5位フィニッシュ

米国ル・マンシリーズ(ALMS)最終戦[アトランタ1000マイル]

米国、ロードアトランタで行われたプチ・ル・マンレースの1000マイルに及ぶ過酷なレースで、Nissanデルタウイングは耐久レースに挑んだ42台の最後尾からのスタートとなったにも関わらず、初めてのレースフィニッシュで総合5位という見事な成績を残しました。2012年のプチ・ル・マンは、米国ル・マンシリーズ(ALMS)最終戦であると当時に、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)のポイント対象イベントとしても開催されました。ELMSのLMP2クラスでは、日産エンジンを搭載したチーム陣が1-3位を独占。ニスモがチューンしたNissan VK45DE V8エンジンの強さが光った今季を象徴するようなリザルトとなりました。

DELTAWING

DELTAWING

波乱含みの前日までと比べ、決勝レースでは比較的安定したパフォーマンスを見せたNissanデルタウイング。この斬新な近未来型マシンは、水曜日のテストセッションではGTCクラスの車両からヒットを受け、突然の中断を余儀なくされました。

予選ではトップ10圏内のタイムをマークしていたNissanデルタウイングでしたが、今回は章典外でのエントリーだったため、主催者の判断により決勝レースではグリッド最後尾からのスタートとなりました。この判断は筋の通ったものでしたが、後方からのスタートとなることで、レース序盤に、すべてのGTマシン勢を追い越さなくてはならなくなることを意味します。水曜日には徹夜の修復作業を完遂し、気持ちを入れ替えたチーム陣は、これ以上のダメージを発生させてはならないと強く意識していました。

しかし、その心配は無用で、Nissanデルタウイングは1000マイル、10時間に及ぶ過酷なプチ・ル・マンのレースを疾走、総合5位に入って見せたのです。ドライバーのルーカス・オルドネス、ガナー・ジーネットが見事な走りを見せ、それぞれのスティントをトラブルなく好ペースで走り切り、Nissanデルタウイングに記念すべきレース初完走をもたらしました。

最初のスティントを担当したのはジーネット。42位から8位にまで一気に浮上するジーネットの走りに、チーム陣は大いに奮起しました。次に替わったオルドネスはトリプルスティントをこなし、さらに3位に浮上。Nissanデルタウイングは、通常のル・マンスポーツカーに比べ、重量、馬力、空力抵抗が半分。ジーネットがタイヤ無交換で4連続スティントをこなすのも不可能なことではありませんでした。

「信じられないようなレースでした」とオルドネスはレースの後でコメントしました。「日産のマシンでレースをする時はいつも、新たなチャレンジを与えてくれますが、今回は一番大きなチャレンジだったと思います。背負う責任は大きくなりましたが、同時にとても楽しくもありました。このマシンをドライブするのは本当に素晴らしい体験で、ミシュランタイヤも本当にいい働きをしてくれました。全体のパッケージをまとめるために、とてもがんばってきました。このマシンがとても強くて速いこと��、モータースポーツ界のみんなに見てもらえたと思います。フィニッシュラインを越えられたことをとても誇りに思いますし、これからみんなとお祝いしたいと思います」

ELMSでは、フランスのTDSレーシングがLMP2タイトルを獲得しました。TDSレーシングは開幕戦でポール・トゥ・ウィンを収めた後、シーズンを通して一度も首位を譲りませんでした。シリーズ2位に入ったのは、OAKレーシング。今回のレースではポールポジションを獲得していましたが、序盤のスタータートラブルでタイトルの望みを失ってしまいました。昨年チャンピオンのグリーブス・モータースポーツは、レース序盤で接触しギアボックスにトラブルを抱え、残りのレースでは苦難を強いられましたが、5位にまで挽回し、選手権3位に入りました。

今回、オルドネスの代わりにドライバーを務めたアレックス・バンコムは「ハンドリングが素晴らしいマシンだったので、レースでギアボックスにトラブルが発生したのは本当に残念でした。トム(キンバー・スミス)とアレックス(・ブランドル)はどちらも素晴らしい走りを見せていましたが、トムは最初の1時間の時に1コーナーでコースアウトを喫したのは本当に不運でした。チームのためにドライブできたことはとてもうれしいことでしたし、ELMSでのシリーズ3位獲得に貢献することができてよかったです」

「世界で最も素晴らしい耐久レースのひとつで、素晴らしいドラマをお見せできたことは、本当に喜ばしいことでした」と欧州日産のダレン・コックスは締めくくりました。「10万人もの人々にこのイベントをご覧いただきました。まさにミニサイズのル・マンと言えるでしょう。ELMSからのエントリーが加わったことで、さらに国際色豊かなレースとなりました。LMP2タイトルを獲得したTDSレーシングには祝福を送ります。日産にとっても、新たな勝利の記録が加わりました。来週は、日本でSUPER GTの最終戦が開催されます。こちらもどうぞご注目ください」

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト

以 上