NISSAN GT-R NISMO GT500、逆転で年間王座獲得

SUPER GT第8戦 レースレポート

11月16日 ツインリンクもてぎ (栃木県)
シリーズ王者を決めるSUPER GT最終戦(第8戦)決勝レースが11月16日(日)に栃木県芳賀郡茂木町のツインリンクもてぎ(一周. 4.801km)で行われ、ポールポジションからスタートした#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が優勝。シリーズランキング3位から逆転でシリーズチャンピオンの座を手に入れました。

#23 MOTUL AUTECH GT-R

松田次生/ロニー・クインタレッリ

週末の二日間、快晴に恵まれたツインリンクもてぎには、両日合計で47,500名もの観客が訪れ、王者決定戦となった最終戦にふさわしい賑わいを見せました。250kmの決勝レース(53周)は、1周のフォーメーションラップののち、午後1時7分にスタートしました。ロニー・クインタレッリ駆る#23 GT-Rは、ポールポジションからのスタートとなりましたが、直後にトップグループから抜け出し後続を引き離しにかかりました。その後、優勝候補の#36レクサスRC Fと同#12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が接触するアクシデントがありましたが、#23 GT-Rと2位の#46 S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)は影響を受けず、リードを広げていきました。#23 GT-Rは29周にピットインし、松田次生に交代。ピットクルー達も給油、タイヤ交換などの作業をミスなく迅速にこなし、暫定2位でマシンをコースに戻しました。33周目にトップを走っていた#19 RC Fがピットインして再び首位となると、松田も力強い走りで後続とのギャップを広げていきます。その後ランキング2位の#37 RC Fが猛烈な勢いで追い上げ、のちに2位となって#23 GT-Rに追いすがりましたが、松田はそれを寄せ付けることなく、反対に差を約52秒に広げてフィニッシュラインを通過。ポールトゥフィニッシュを決めました。この今季二度目の勝利によって、シリーズランキングは逆転首位となり、NISMOは6年ぶりのシリーズチャンピオンの座を手にしました。宮谷正一ニスモ社長は、「最後の最後まで何が起きるかわからずドキドキしましたが、優勝してチャンピオンとなり、最高のシーズン締めくくりとなりました。今季初めにNISMOは新ルール初年度のニューマシンでは断然強い、と公言してまいりましたが、本日それが証明されホッとしています」とコメントしました。

予選2位の#46 GT-Rは、スタートドライバーの柳田がポジションを守って前半を走りましたが、追い越し禁止違反のペナルティによって10秒ストップを命じられて後退。一時7位となったものの、後半担当の本山が挽回を図り、5位でレースを終えました。また、前回のタイ戦で速さを見せた#24 D'station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム/佐々木大樹)は今回も調子良く、予選14位からスタートした佐々木が前半からハイペースで上位を追い、3位でクルムにバトンタッチ。激しい3位〜5位争いを繰り広げたクルムが4位でゴールしました。序盤に#36 RC Fと接触したことで、#12 GT-Rはドライブスルーペナルティを受け、13位でレースを終えました。

GT300クラスでは、NDDP RACINGのB-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ルーカス・オルドネス)が予選7位からレースをスタート。ブレーキやタイヤを労わりながら走行し、8位でレースを終えました。

■鈴木豊NISMOチーム監督
「6年間チャンピオンを獲れない間もずっと応援し続けてくれたファンの方々に心から感謝しています。本当にありがとうございました。今日はロニーも次生も素晴らしい走りを見せてくれました。そしてチームも完璧な仕事をしてくれ最高のレースとなりました。これからもNISMOらしいレースをお見せしていきたいと思いますので、応援をどうぞよろしくお願いいたします」

■#23ドライバー 松田次生
「SUPER GTは、長年チャンピオン争いに加わりながらなかなかタイトルを獲れずにいたので、もう僕にはチャンスはないんじゃないかと思ったこともあります。しかし、今回タイトルを獲れたことで今はその重みをかみしめているところです。素晴らしいクルマに仕上げてくれたチームのみんなと、ファンの皆さんに心から感謝したいと思います」

■#23ドライバー ロニー・クインタレッリ
「今週は、もてぎに来る前からクルマのセットアップにもタイヤ選択にも自信がありました。チームのみんなにもエネルギーがみなぎっていたので、この良い流れができたと思います。こんなに多くのレースファンの前でチャンピオンになれて、本当に嬉しいです。ありがとうございました」

【GT500決勝 結果】 53Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田次生/ロニー・クインタレッリ 1:32'32.446
2 37 KeePer TOM'S RC F 伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ 51.744
3 18 ウイダーモデューロNSX CONCEPT-GT 山本尚貴/伊沢拓也 53.802
4 24 D'station ADVAN GT-R ミハエル・クルム/佐々木大樹 1'02.362
5 46 S Road MOLA GT-R 本山哲/柳田真孝 1'02.713
6 19 WedsSport ADVAN RC F 脇阪寿一/関口雄飛 1'17.773
7 1 ZENT CERUMO RC F 立川祐路/平手晃平 1'22.118
8 100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 小暮卓史/武藤英紀 1'25.845
9 39 DENSO KOBELCO SARD RC F 石浦宏明/オリバー・ジャービス 1'28.719
10 36 PETRONAS TOM'S RC F 中嶋一貴/ジェームス・ロシター 1'34.850
13 12 カルソニックIMPUL GT-R 安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 2 Laps
【GT300決勝 結果】 50Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 11 GAINER DIXCEL SLS 平中克幸/ビヨン・ビルドハイム 1:34'03.821
2 31 OGT Panasonic PRIUS 新田守男/嵯峨宏紀 1 Lap
3 4 グッドスマイル初音ミクZ4 谷口信輝/片岡龍也 1 Lap
8 3 B-MAX NDDP GT-R 星野一樹/ルーカス・オルドネス 1 Lap
16 67 STP タイサン GAIA POWER GT-R 横溝直輝/密山祥吾 2 Laps
18 360 OKINAWA MSA・RUN UP GT-R 田中篤/吉田広樹 2 Laps
- 48 Snap-on DIJON Racing GT-R 高森博士/田中勝輝 46Laps
- 30 IWASAKI apr GT-R 岩崎祐貴/影山正美 47Laps

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト

以 上