MOTUL AUTECH GT-Rが2戦連続2位でランキングトップに

SUPER GT 2017第6戦レースレポート
SUPER GT Rd.6

8月27日 鈴鹿サーキット(三重県)
夏休み最後の週末となった8月27日(日)、鈴鹿サーキットにおいてSUPER GT第6戦・第46回インターナショナル鈴鹿1000kmレースが開催されました。訪れたファンは、強い陽射しを浴びながら、今年で最後となる1000kmレースを心ゆくまで楽しみました。

 

 

予選で82kgのハンディ(48kgのウェイト+第2段階の燃料流量リストリクター制限)に苦しんだ#23 MOTUL AUTECH GT-Rは、ロニー・クインタレッリが12位からスタートを担当。オープニングラップでひとつポジションを上げたクインタレッリは、その後も着実なペースで周回を重ね、上位陣の混乱に乗じる格好で15周目にはポイント圏内である10位にポジションを上げました。ポイント圏内のポジションを保ったままクインタレッリは29周を終えたところで最初のルーティーンピットで松田に交代。タイヤ交換してピットアウトした周(アウトラップ)は、タイヤが温まるまではなかなかペースを上げづらいのですが、今回、NISMOの2人のドライバーは、アウトラップでライバルを圧倒。レース中盤には表彰台圏内までポジションを上げることに成功しています。
その一方でレース中盤、ピットアウトして行こうとした松田がピットインしようとしていたマシンとラインが交錯しかかるハプニングもありました。これでドライブスルーペナルティを課せられ12位までポジションダウンしたものの、そこからは力強い走りでポジションを上げた松田とクインタレッリは、レース終盤までには再び表彰台圏内へ順位を上げました。さらに終盤147周目にはトップを行く車両のトラブルもあり2位へ。そのままチェッカーを受け富士に続いて2位表彰台を獲得しました。この結果、ボーナスポイントも含めて18ポイントを獲得し、ポイントランキングでトップに躍り出ました。
公式予選でコースレコードを更新し、チーム初となるポールポジションからスタートした#24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、佐々木大樹の順に3スティントずつ走行。好スタートを切ったオリベイラは序盤はトップのポジションを守っていましたが、その後スピードが伸び悩み、16周目には早目にピットインして佐々木に交代。その後ポジション的には上下しながらも終始ポイント圏内を走行し5位入賞を果たしました。Q2に進出し7番グリッドからスタートした#12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ヤン・マーデンボロー)は他車との接触によるペナルティなどもあり11位でチェッカーを受けました。Q1突破を果たし5番グリッドからスタートした#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/千代勝正)は序盤から積極的な走りを見せていましたが、15周目のヘアピン先で他車とサイド・バイ・サイドになり、激しい競り合いの中でコースサイドにマシンを落としてしまいます。タイヤバリアに接触し車両にダメージを負いますが、何とかピットに戻ると車両を修復して再スタート。14位でレースを走り終えています。
GT300クラスは、GT-R勢最上位のクラス7番グリッドからスタートした#10 GAINER TANAX GT-R(富田竜一郎/吉田広樹)は粘りの走りで5位入賞。16番手と中団グリッドからスタートした#3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠)は、序盤にポイント圏内まで進出しましたが、他車との接触でドライビングペナルティを課せられ、またタイヤバーストもあり後退。14位で完走しています。

■#23 GT-Rドライバー 松田次生
「ドライバー2人、力を出し切りました。勝てたかもしれないレースですが、正直ここまで上がってこられるとは思っていませんでした。次のタイは、僕たちだけ燃料リストリクター制限がかかることになります。(同じランクのリストリクター制限がかかった)富士のレースの感触でいくと、去年ほどの負担にはならないと思いますが、他のクルマと比べれば不利な状況で戦うことに変わりはありません。でも、ここまでのいい流れを断ち切らないようにチーム一丸で戦っていけば、チャンピオンにつながると思います。残り2戦も頑張ります」

■#23 GT-Rドライバー ロニー・クインタレッリ
「シーズン前から、体力的な部分も含めて鈴鹿1000kmに向けていろいろと準備してきたものが、しっかりと実を結んだと思います。僕も次生も、完璧な仕事ができました。ペナルティを受けたのは本当に残念ですが、リカバリーはできたと思います。昨年は1000kmの結末を、最後まで悪い流れとして引きずってしまいましたが、今年は表彰台に上がれましたし、次のタイ戦にもいい精神状態で臨めそうです」

【GT500決勝 結果】 171Laps

Pos No Machine Driver Time/Behind
1 64 Epson Modulo NSX-GT B.バゲット / 松浦 孝亮 5:51'16.244
2 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生 / R.クインタレッリ 12.150
3 100 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴 / 伊沢 拓也 15.737
4 19 WedsSport ADVAN LC500 関口 雄飛 / 国本 雄資 / 小林 可夢偉 32.852
5 24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R 佐々木 大樹 / J.P.デ・オリベイラ 34.089
6 37 KeePer TOM'S LC500 平川 亮 / N.キャシディ 36.330
7 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也 / A.カルダレッリ 37.012
8 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀 / 小林 崇志 1’58.410
9 36 au TOM'S LC500 中嶋 一貴 / J.ロシター 1 Lap
10 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路 / 石浦 宏明 2 Laps
11 12 カルソニック IMPUL GT-R 安田 裕信 / J.マーデンボロー 2 Laps
14 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲 /千代 勝正 16 Laps

 

【GT300決勝 結果】 158Laps

Pos No Machine Driver Time/Behind
1 65 LEON CVSTOS AMG 黒澤 治樹 / 蒲生 尚弥 5:51'17.191
2 88 MANEPA LAMBORGHINI GT3 織戸 学 / 平峰 一貴 / 山西 康司 36.319
3 87 SHOP CHANNEL LAMBORGHINI GT3 細川 慎弥 / 佐藤 公哉 / 元嶋 佑弥 36.959
4 60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 飯田 章 / 吉本 大樹 39.463
5 10 GAINER TANAX triple a GT-R 富田 竜一郎 / 吉田 広樹 39.517
6 51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 中山 雄一 / 坪井 翔 40.722
7 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人 / 山内 英輝 43.128
8 9 GULF NAC PORSCHE 911 J.レスター / 峰尾 恭輔 1'01.393
9 11 GAINER TANAX AMG GT3 平中 克幸 / B.ビルドハイム 1'11.676
10 33 D'station Porsche 藤井 誠暢 / S.ミューラー 1'18.273
14 3 B-MAX NDDP GT-R 星野 一樹 / 高星 明誠 2 Laps
17 360 RUNUP GT-R 柴田 優作 / 田中 篤 / 青木 孝行 3 Laps
- 48 植毛 GT-R 高森 博士 / 田中 勝輝 / 影山 正美 49 Laps

 

以上