広報第50号
平成11年10月13日
日産自動車、第33回東京モーターショー出展概要を発表
日産自動車は、第33回東京モーターショーに、高性能上級セダン「XVL(エックス・ブイ・エル)」など3台のコンセプトカーを展示するとともに、「EXTROID (エクストロイド)CVT」、「NEO Diエンジン(直噴エンジン)」など同社の最新技術を紹介する。
コンセプトカーについては、「XVL」に加え、コンパクトなスポーティエコカー「CYPACT(サイパクト)」、ライフユーティリティビークル「AXY(アクシー)」を出展する。
パワートレイン技術の展示は、新開発の大排気量FR車用無段変速機「エクストロイドCVT」、1.0~1.3リッター車用の「HYPER CVT」、新開発のNEO Diエンジン(直噴エンジン)など、「環境への優しさと走る楽しさの両立」を具現化する環境実効技術をはじめとした最新の技術を紹介している。特に、同社が早くから採用を進め他社をリードする「CVT」については、「CVTコーナー」を設け、滑らかで気持ちの良い走り、力強い走行性能、低燃費という特徴点をカットモデルの展示や映像などでわかりやすく説明する。
さらに、会場には、「トリプルセーフティ」の考え方に基づく様々な安全技術を紹介する安全コーナー、参考出品車、環境、ITS(高度道路交通システム)、モータースポーツなどの各コーナーを設け、充実した内容としている。
XVL
CYPACT
AXY
出展物概要
<コンセプトカー>
●XVL(エックス・ブイ・エル)
次世代の価値観を革新するPrivate Premium セダン。
- 「新世代FR-Lクラスプラットフォーム」の採用により、広い居住空間と大容量のトランクの確保、クルマの基本性能である「操縦安定性」「乗り心地」「安全性」の向上、バランスの良いプロポーションを実現。
- 力強くしなやかなスタイリングとくつろぎをもたらす上質なインテリア。
- NEO Di 「VQ30DD」直噴ガソリンエンジンや「エクストロイドCVT」などの搭載により、楽しさと余裕の走りを提供。
<名前の由来>未来のクルマを意味するX、V型エンジンのV、上質さを表すLuxuryのLを組み合わせ、 VQエンジンを搭載した次世代の上級セダンという意味を表した。
●CYPACT(サイパクト)
環境へのやさしさと新しいカーライフを提案するコンパクトなスポーティエコカー。
- 小気味良く走るスポーティ感とどんな場所でも映える存在感を表現したエクステリアおよびシンプル&クリーンなイメージのインテリア。
- 新開発のNEO Di小型直噴ディーゼルターボエンジンの搭載により、超低燃費車“3リッターカー”を実現。
- 情報通信マルチメディア系を中心としたITS技術の搭載により、人とクルマの新しいコミュニケーションを提案。
<名前の由来>ハイテクをイメージさせるCyberという言葉とCompact Carを結びつけた造語で、このクルマの特徴を表したネーミングとした。
●AXY(アクシー)
様々な楽しさや安心に“アクセス”するライフユーティリティビークル。
- シャープ&クリーンな印象でフレンドリーな雰囲気を狙ったエクステリアとシンプルでなごめる雰囲気を持ったインテリア。
- 誰にでも使いやすいユニバーサルデザインを採用するとともに、コンパクトなサイズながらゆとりある室内空間を実現したパッケージング。
- 新開発のNEO Di 2.0リッター直噴ガソリンエンジンと「HYPER CVT」の搭載により、ゆとりのある走りを実現。
<名前の由来>このクルマのキーワードである“アクセス”をイメージする造語として名づけた。
<主な技術展示>
●エクストロイドCVT
- 世界で初めて実用化に成功した、ディスクとパワーローラーの組み合わせにより動力の伝達と変速を行う大排気量FR車にも搭載可能な全く新しいCVT。
- 素早いレスポンスと滑らかな変速、力強い走行性能を実現。
- 従来のATに対して、約10%の燃費向上。
●HYPER CVT(1.0~1.3リッター車用)
- 2.0リッター車用「HYPER CVT」の滑らかで力強い走りを1.0~1.3リッター車でも実現した新しいCVT。
- トルクコンバーターの採用により、発信加速性能や坂道発進・車庫入れなどの微低速運転時の操作性を向上。
- 変速制御をフル電子制御化することにより、従来の「N・CVT」に対して、約10%の燃費向上。
なお、「エクストロイドCVT」と「HYPER CVT(1.0~1.3リッター車用)」を新開発したことにより、1.0リッタークラスから3.0リッタークラスまで幅広くCVTラインアップを充実させた。
●NEO Di エンジン(直噴エンジン)
- 新開発のNEO Diガソリンエンジン。(4.5リッターと2.0リッター)
2種類のエンジンを新開発したことにより、1.8リッターから4.5リッターまで幅広くNEO Diガソリンエンジンのラインアップを充実させた。 - 新開発のNEO Diディーゼルエンジン。(小型直噴ディーゼルターボエンジン)
<参考出品車>
●シルビア ヴァリエッタ(オーテック)
●セレナ ハイルーフ SNOWing バージョン
●マーチ BOX
●バサラ
●セフィーロ オーテック
●プリメーラワゴン 2.0 G-V ツーリングスター
●スカイライン GT-R V・Spec ミッドナイトパープルIII
●エルグランド スペースシップ
など
<モータースポーツ>
●NISSAN R391('99ル・マン24時間レース参戦車)
●NISSAN BTCC プリメーラ GT('99英国ツーリングカー選手権参戦車)
など
(了)