NISSAN GT-Rが開幕2連勝

Super GT 第2戦 [岡山国際サーキット]

4月13日 岡山国際サーキット(岡山県)
岡山県美作市の岡山国際サーキット(1周3.703km)でSUPER GT第2戦決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートした「XANAVI NISMO GT-R」(#23 本山哲/ブノワ・トレルイエ)が序盤から首位を走り、ポールトゥウィンを達成。開幕戦に続き2連勝を決めた。同一車両の2連勝はGTシリーズ史上初。また、予選3位の「カルソニック IMPUL GT-R」(#12 松田次生/セバスチャン・フィリップ)が2位に入り、NISSAN GT-Rは1-2フィニッシュも連続して達成した。

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薄く雲に覆われた空のもと、2万9000人の観客が見守る中、14時3分に82周の決勝レースがスタートした。全車無事に最初の周回を終了すると、トレルイエがドライブする首位の#23 GT-Rのあとに前年のチャンピオンカー#1 NSX、その後に#12 GT-Rが続いた。さらに、4位には「YellowHat YMS TOMICA GT-R」(#3 ロニー・クインタレッリ/横溝直輝)、6位には「MOTUL AUTECH GT-R」(#22 ミハエル・クルム/柳田真孝)が続くなど、GT-R勢が上位を占めた。#1 NSXは、序盤から#23 GT-Rの背後につけ、逆転のチャンスを狙った。レース中盤にさしかかると一時#23 GT-Rの真横につけるなど猛攻を仕掛けたが、トレルイエは隙を見せず首位を守り続けた。

レーススタート後20周前後からバラバラと小雨が降るようになった。ウェットレースになるほどの雨量ではないものの、縁石のペイント部分に乗ると急激にグリップを失うなど危険な箇所もあり、コースではスピンや接触などのアクシデントが発生しだした。31周目には#3 GT-Rが後続車からヒットされてスピンアウト。それを避けようとした#22 GT-Rがやはり他車と接触してボディに損傷を受けた。#22は車両をピットガレージに入れてボディパーツとサスペンションの修理を行ったため、大幅にタイムロスしたが再びコースに戻った。

後半のハイライトは、#12 GT-Rと#1 NSXの激しい2位争いであった。3位でドライバー交代した#12 GT-Rの松田は、#1 NSXにビタリとつけて追い抜くチャンスを伺った。このスリリングなバトルは約15周にもわたって続いたが、68周目に#1 NSXがスピンアウトして決着。その後、松田は本山がドライブする#23 GT-Rを追って激しい追い上げを続けた。一時17秒あった両車の差は、最終的に2.5秒まで縮めたが逆転は叶わなかった。82周目のフィニッシュラインを#23 GT-Rがトップで駆け抜け、#12 GT-Rがこれに続き、開幕戦同様にNISSAN GT-Rの1-2フィニッシュとなった。本山はこれでGTレース通算9勝目となり、最多記録首位タイとなった。

予選14位からレースをスタートした「WOODONE ADVAN Clarion GT-R」(#24 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は、8位に入賞してポイントを獲得。#3 GT-Rは10位完走。コースに復帰した#22 GT-Rも10周遅れながら、15位完走となった。

【#23 本山哲のコメント】
「僕自身連勝は初めてだし、レース前半をブノワががんばってトップを守ってくれたので良いレースができました。感謝しています。最多勝も嬉しいけど、ここ数年この岡山では良い成績が残せなかったので、GT-Rでこのレースを勝てたことが本当に嬉しいです」

【#23 ブノワ・トレルイエのコメント】
「タイヤもクルマもチームもパーフェクトでした。気分は最高です。GTで連勝するのは不可能だと思っていたので、とてもハッピーです。6周目までにリードを作っておかないと厳しいと思っていたので、これが上手く行きました。その後も抜かれないように注意しながら、トラフィックを利用しながらポジションを守りました」

【ニスモ飯嶋監督のコメント】
「皆さんご声援ありがとうございました。結果的に開幕2連勝、ポールトゥウィンだと聞くと簡単だったように聞こえるかもしれませんが、ウェイトが重くタイヤにも厳しいレースでしたし、ドライバー達が良くコントロールしてくれて素晴らしいレースを走ってくれました。22号車は残念ながらアクシデントで下位に沈みましたが最後まで全力でアタックしてくれました。22号車は20kgウェイトを下ろせるので、次の富士では表彰台を獲得してくれると信じています。引き続きご声援をよろしくお願いします」

【総合結果】 82Laps
PosNoMachineDriverTime / Behind
1 23 XANAVI NISMO GT-R 本山 哲/B.トレルイエ 2:01'56.605
2 12 カルソニック IMPUL GT-R 松田 次生/S.フィリップ +2.506
3 1 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢 拓也 +30.920
4 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/A.ロッテラー +33.310
5 32 EPSON NSX L.デュバル/平中 克幸 +35.517
6 35 宝山 KRAFT SC430 P.ダンブレック/片岡 龍也 +58.030
7 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/R.ライアン +58.255
8 24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R J.P・デ・オリベイラ/荒 聖治 +1'08.586
9 100 RAYBRIG NSX 井出 有治/細川 慎弥 +1'09.230
10 3 YellowHat YMS TOMICA GT-R R.クインタレッリ/横溝 直輝 1Lap
15 22 MOTUL AUTECH GT-R M.クルム/柳田 真孝 10Laps
【シリーズポイント】 ドライバーズランキング(第2戦終了時点)
PosNoMachineDriverPoints
1 23 XANAVI NISMO GT-R 本山 哲/B.トレルイエ 46
2 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/A.ロッテラー 19
3 22 MOTUL AUTECH GT-R M.クルム/柳田 真孝 18
3 12 カルソニック IMPUL GT-R 松田 次生/S.フィリップ 18
5 1 ARTA NSX R.ファーマン/伊沢 拓也 14
6 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/R.ライアン 12
7 24 WOODONE ADVAN Clarion GT-R J.P・デ・オリベイラ/荒 聖治 10
7 35 宝山 KRAFT SC430 P.ダンブレック/片岡 龍也 10
9 32 EPSON NSX L.デュバル/平中 克幸 8
10 18 TAKATA 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 4
11 17 REAL NSX 金石 勝智/金石 年弘 3
12 6 ENEOS SC430 伊藤 大輔/B.ビルドハイム 2
14 3 YellowHat YMS TOMICA GT-R R.クインタレッリ/横溝 直輝 1

以 上