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北京で巻き返しの日産勢、GT-Rが3位フィニッシュ!

—FIA GT1世界選手権第9戦(中国ゴールデンポートパーク・サーキット)レースレポート—
FIA GT1世界選手権第9戦 [ゴールデンポートパーク・サーキット(金港賽道)]

9月10日(土) 北京ゴールデンポートパーク・サーキット(金港賽道、中国)
FIA GT1世界選手権第9戦は9月10日、中国北京にあるゴールデンポートパーク・サーキット(金港賽道)で決勝となるチャンピオンシップレースが行われました。日産勢が挑んだ北京戦は信じられないような展開となり、#23 JRM Racingのミハエル・クルム/ルーカス・ルアー(共にドイツ)組がGT1ドライバーズ選手権の首位を堅守しました。そのほか3台のGT-Rも大いに見せ場を作り、#20 Sumo Power GTが6位、#22 JRM Racing が7位、#21 Sumo Power GTが8位と、全車がトップ8でのフィニッシュを果たしました。

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不振に終わったプレ予選から一転、ヘビーウェットの予選レースでは4台のGT-R勢全車がトップ8でフィニッシュ。そして、さらに午後に行われたチャンピオンシップレースでは、Sumo Power GTにさらに運が巡ってきました。1台にグリッドペナルティが科せられたため、チーム両車のグリッドポジションは、それぞれ9位(#20)、10位(#21)に繰り上がりました。また、レース自体はコースの路面が水浸しになってしまっていたため、セーフティカー先導による伝統的なローリングスタートで幕を開ける好都合にも恵まれます。さらに先導していた日産X-トレイルがようやくピットに戻ると、次のラップが半周を終わろうかという間にも3台がスピンに見舞われました。

レースが動いたこの短時間に、#20 Sumo Power GTのニック・キャッツバーグ(オランダ)は3つ順位を上げての6位浮上に成功。しかし、#22 JRM Racingのリチャード・ウェストブルックはパンクによりピットインを余儀なくされ、後方集団にまで後退する不運に見舞われました。再びセーフティカーが入った時点で、GT-R勢は4位(#23)、6位(#20)、10位(#21)、15位(#22)につけていましたが、直後に#37ランボルギーニもスピンを喫したため、#22はすぐに14位に上がりました。

セーフティカーがピットに戻ってまもなく、全ての行方を決めるピットインタイムがやってきましたが、今回は特にその影響は大きくなりました。#23は一つ順位を下げて#41フォードGTの後ろでピットインを迎えましたが、交替したミハエル・クルム(ドイツ)はすぐに4位の座を奪回。#20 Sumo Power GTのエンリケ・ベルノルディ(ブラジル)は、ピットインタイム直前に7位に順位を落としていましたがすぐに6位を取り戻し、同チームの#21は10位の座を守りました。このピットインで大きく飛躍したのは、#22 JRM Racing。何と7つも順位を上げて、7位でコースに復帰してみせました。

レースの後半では、#22 JRM Racingと#20 Sumo Power GTが、#12コルベットの執拗なオーバーテイクに遭い、ともに順位を一つ下げましたが、#21 Sumo Power GTのデイビッド・ブラバム(オーストラリア)は9位に浮上しました。前方では、クルムが3位につけている#4アストンマーチンとの差を0.5秒差ほどまでに詰めてきていましたが、レース残り5分という時点で#12コルベットのスピンにより再びセーフティカーが入り、これで万事休すかと思われました。

しかし、ドラマはこれで終わりではありませんでした。セーフティカー導入のわずか1分後に、#4アストンマーチンがトラクションを失いクラッシュ。GT-Rの4台すべてが1つずつ順位を上げ、クルム/ルアー組が見事ポディウムフィニッシュを果たしたのです。

レース後、#23 JRM Racingのルーカス・ルアーは「素晴らしいリザルトです。特に、昨日は今季初めてQ1を通過できなかったので、今日の2つのレースを4位、3位で終えることができたのは最高の内容。日産とJRMのメカニックたちの苦労に感謝しなくてはなりません」と語りました。

「今日は天気に助けられたと思います。マシンをライン上にキープすることが、本当に難しかった。セーフティカーの後ろで速度を落として走っていた時でもです。私たちの前や周辺の他車に起こったことも、私たちには後押しの形になりました。ほんの少しの運で、私たちは山場のレースで3位に入ることができたのです」

ルアーのチームメイト、ミハエル・クルムも「結果にはとても満足しています。正直に言えば、今日は全力でプッシュしていましたが、それは少し危険が高すぎると感じることもあり、ピットウォールにヒットしそうになったりもしました。GT-Rのフィーリングは素晴らしく、中国での2つのトリッキーなレースを終えて、選手権首位を維持できていることをうれしく思います」と語りました。

「残るは、アルゼンチンで迎える今季の最終戦です。コースはアストン勢に向いているようですが、同時にGT-Rも、昨年のサンルイス以来、格段に向上しています。一筋縄ではいきませんが、アストン勢と対等なペースを出せるように作業を続けていきます。アルゼンチンでいい走りができることを願っています」

【総合結果】 42Laps
PosNoDriverMachineTime
1 8 Darren Turner / Stefan Mucke Aston Martin DB9 1:00:23.990
2 7 Tomas Enge / Alex Muller Aston Martin DB9 +0.972
3 23 Lucas Luhr / Michael Krumm Nissan GT-R +1.593
4 41 Maxime Martin / Bertrand Baguette Ford GT Matech +2.726
5 12 Michael Rossi / Nico Verdonck Corvette Z06 +2.995
6 20 Nicky Catsburg / Enrique Bernoldi Nissan GT-R +3.387
7 22 Richard Westbrook / Peter Dumbreck Nissan GT-R +3.723
8 21 Jamie Campbell-Walter / David Brabham Nissan GT-R +4.838
9 47 Manuel Lauck / Benjamin Leuenberger Lamborghini Murcielago +6.160
10 4 Christian Hohenadel / Andrea Piccini Aston Martin DB9 +8.03.704
【選手権ポイント】 Teams
PosTeam nameNationalityCarPoints
1 Young Driver AMR Germany Aston Martin DBR9 224
2 JRM Racing Great Britain Nissan GT-R 216
3 Hexis AMR France Aston Martin DBR9 195
4 All-Inkl.com Münnich Motorsport Germany Lamborghini Murcielago RS-V 182
5 Sumo Power GT Great Britain Nissan GT-R 131
【選手権ポイント】 Drivers
PosTeam nameNationalityCarPoints
1 Michael Krumm/ Lucas Luhr Germany/ Germany JR Motorsports 131
2 Stefan Mucke/ Darren Turner Germany/ Britain Young Driver AMR 120
3= Markus Winkelhock/ Marc Basseng Germany/ Germany All-Inkl.com Münnich Motorsport 101
3= Andrea Piccini/ Christian Hohenadel Italy/ Germany Hexis AMR 101
5 Tomas Enge/ Alex Muller Czech Republic/ Germany Young Driver AMR 100
6 Maxime Martin Belgium Marc VDS Racing Team 98
9 Jamie Campbell-Walter/David Brabham Britain/ Australia Sumo Power GT 75
10 Peter Dumbreck/ Richard Westbrook Britain/ Britain JR Motorsports 74
12 Enrique Bernoldi Brazil Sumo Power GT 49
14 Nick Catsburg Netherlands Sumo Power GT 43

<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト
http://www.nissan-motorsports.com/JPN/

以 上