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日産自動車、2007年度決算を発表

連結当期純利益は7.4%増の4,823億円を計上あわせて新中期経営計画「日産GT 2012」を発表
2007年度決算報告及び新中期経営計画発表

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は13日、2007年度(2008年3月期)決算を発表した。2007年度の連結決算は以下の通りとなった。

<2007年度 連結決算>

  • 売上高:10兆8,242億円 (946億2,000万USドル、669億8,000万ユーロ)
  • 営業利益:7,908億円 (69億1,000万USドル、48億9,000万ユーロ)
  • 経常利益:7,664億円 (67億USドル、47億4,000万ユーロ)
  • 当期純利益:4,823億円 (42億2,000万USドル、29億8,000万ユーロ)
  • 売上高営業利益率:7.3%

2007年度のグローバル販売台数は過去最高となり、対前年度比8.2%増の3,770,000台となった。北米での販売台数は同1.3%増の1,352,000台となり、米国での販売台数は同3.0%増の1,059,000台となった。日本の販売は同2.5%減の721,000台となった。欧州での販売台数は同17.9%増の636,000台に達した。一般海外市場の販売台数は同22.1%増の1,061,000台となり、初めて100万台の大台を突破した。

同社は2007年度に、グローバルで11車種の新型車、「リヴィナ」、「エクストレイル」、「アルティマ クーペ」、「アトラス」(シングルキャブ/ダブルキャブ)、「アプリオ」、「インフィニティ G37 クーペ」、「ローグ」、「GT-R」、ラグジュアリークロスオーバー「インフィニティ EX」、「ムラーノ」、そして「フロンティア ナバラ」(シングルキャブ)を投入した。

同社の2007年度の自動車事業における実質手許資金は1,803億円(15億8,000万USドル、11億2,000万ユーロ)となった。なお、同社は6月に開催予定の定時株主総会で、すでに発表している通り一株あたり20円の期末配当金を提案する。これにより、2007年度の年間配当は40円となる予定である。

社長のゴーンは、「厳しく変化の激しい環境の中でも、日産は高いレベルの業績を達成するまでに十分成長していることを示した。」と述べた。

日産GT 2012
日産はまた、2008年4月1日から2013年3月31日まで実施する同社の新五ヵ年経営計画「日産GT 2012」の概要について発表した。成長(growth)のG、そして信頼(trust)の Tを名称に持つこの新計画は、ステークホルダーの信頼と共に、長期的な成長を目指すことに焦点を当てている。

日産GT 2012には、3つのコミットメント、そしてそれらを支える5つのブレークスルーが含まれる。各コミットメントは以下の通り。

  1. 品質領域でリーダーになること。
    商品品質に注力するとともに、サービスの質、ブランドの質、およびマネージメントの質における改善への取り組みを加速する。
  2. ゼロ・エミッション車でリーダーになること。
    日産は、2010年度に米国及び日本に電気自動車を投入し、2012年度にはグローバルに量産する予定である。
  3. 2008年度から2012年度の5年間で売上高を平均5%増大させること。
    売上高の増加を支える商品投入計画では、2012年度までに60の新型車の発売を予定している。また、2009年度から毎年15以上の新技術を投入する予定である。

上記3つのコミットメントは、以下の5つのブレークスルーによって支えられる。

  • 品質領域でリーダーになること
  • ゼロ・エミッション車でリーダーになること
  • 事業の拡大: インフィニティ、小型商用車(LCV)、および新規投入するグローバル・エントリー・カー
  • 市場の拡大: インド、中東、ブラジル、ロシア、および中国
  • コスト領域におけるリーダーになること

社長のゴーンは、「日産GT 2012は、日産が持続可能なモビリティ社会の実現において、主要な役割を果たすという決意を示すものである。」と語った。また、「グローバルな市場の拡大と地球環境の保護は、バランスをとっていくことが求められている。日産は、ゼロ・エミッションのクルマを手頃な価格で量販することこそが、自動車メーカーとして実行できる最も重要な取り組みであると確信し、ルノーとともにゼロ・エミッション車におけるリーダーとなることを目指している。」と述べた。

<2008年度の見通し>

2008年度のグローバル販売台数は、一般海外市場とロシアによる貢献を主な要因として390万台と増加する見込みである。同社は、2008年度にグローバルで9車種の新型車を投入する。今年度に投入する新型車は「ティアナ」、「インフィニティ FX」、「マキシマ」、バッキー後継車、「キャシュカイ プラス2」、ミニSUV、「キューブ」、「フェアレディZ」、そして「インフィニティ G37 コンバーチブル」である。

2008年度の外的リスク要因としては、商品価格やエネルギー価格の上昇、不安定な外国為替、そして成熟市場での需要の減退がある。

同社は、上記の見通しに基づき、2008年度(2009年3月期)の業績予想を次の通り東京証券取引所に届け出た。なお、本見通しの想定為替レートは、1USドル100円および1ユーロ155円である。

<2008年度連結決算予想>

  • 売上高:10兆3,500億円 (1,035億USドル、667億7,000万ユーロ)
  • 営業利益:5,500億円 (55億USドル、35億5,000万ユーロ)
  • 経常利益:5,450億円 (54億5,000万USドル、35億2,000万ユーロ)
  • 当期純利益:3,400億円 (34億USドル、21億9,000万ユーロ)

注1: 本リリースに使用した実績に対するUSドル、およびユーロ表記は便宜上の数値であり、2008年3月期の平均レートである1USドル114.4円、また1ユーロ161.6円を使用している。

注2: 2007年度の比較のため、2006年度には、同年度に欧州、およびメキシコ等における子会社の会計期間統一に伴い一時的に算入された第5四半期実績を含まない。

参考資料

日産自動車株式会社の第4四半期(2008年1月〜3月)決算の実績は以下の通りであった。

<2007年度 第4四半期 連結決算>

  • 売上高:対前年比5.9%増の2兆9,896億円 (261億3,000万USドル、185億ユーロ)
  • 営業利益:同5.4%減の2,117億円(18億5,000万USドル、13億1,000万ユーロ)
  • 経常利益:前年並みの2,045億円(17億9,000万USドル、12億7,000万ユーロ)
  • 当期純利益:同94.9%増の1,376億円(12億USドル、8億5,000万ユーロ)
  • 売上高営業利益率:7.1%

注1: 2007年度第4四半期の比較のため、2006年度の第4四半期には、2006年度に欧州、およびメキシコ等における子会社の会計期間統一に伴い一時的に算入された第5四半期実績を含まない。

注2: 第4四半期における純利益の増加は、営業外における改善、および前年同期と比べて有利な実効税率によるものである。

以 上