FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦は9月15-16日、ブラジルのサンパウロのインテルラゴス・サーキットで開催されました。ニッサンVK45DEエンジンを搭載するチームでは、#49ペコムレーシングが2位、#24モーガン・ニッサンのOAKレーシングが3位でポディウムフィニッシュを果たしました。続いて、グリーブスモータースポーツ、ADRデルタの日産エンジン搭載チームが上位に入賞しました。
同選手権に出場している唯一の日本人女性ドライバー、井原慶子が乗るガルフレーシングのローラ・ニッサンはクラス9位で完走しています。シグナテック・ニッサンの#23 オレカ・ニッサンは3位を走行して優れた強さを見せていましたが、リタイアを余儀なくされました。
シリーズチャンピオンシップポイントでは、英国シルバーストンをベースにするADRデルタチームが2位に付けています。
今年の残りのヨーロピアン・ルマン・シリーズ(ELMS)がキャンセルとなったこともあり、今回LMP2クラスには総勢11台がエントリー。そのうちニッサンVK45DEを搭載する車両は8台を占めました。
今回のレースがリタイアに終わり、シグナテック・ニッサンにとっては、非常に悔しい結果となりました。特にジョルダン・トレッソンにとっては、ドライバー交代で#23オレカ・ニッサンに乗り込んだ直後のことでした。レース自体では素晴らしい滑り出しを見せており、予選6番手からスタートしたフランク・マイリューが順調に順位を上げて、15分後には3位に浮上します。次に交代したオリビエ・ロンバルドも好走を披露し、トレッソンにステアリングを託します。
規定のピットストップでも全てが予定通りに進み、トレッソンがコースインして第10コーナーに入ろうとした時、突然、マシンの左リアタイヤが外れてしまいました。アクシデントが発生した場所は残念ながら上り坂だったため、トレッソンはこの周回を走り切ることができませんでした。シグナテック・ニッサンは現在、ホイールナットが外れた原因を追及しています。
「あの時までは、この週末は非常によく進んでいました」とトレッソン。「フリー走行の2回目のセッションではファステストタイムを出し、レースに対しても自信がありました。マシンはレース中も素晴らしい走りをしてくれました。フランクは、一時2位に立つほどの追い上げを見せて、オリビエに交代しました。アクシデントが発生したことは、残念ですが、つかんだ自信を活かして、次のバーレーン戦でのセッティング調整に臨みます。次までにはいい運が巡ってくることを祈っています」
WEC第6戦は2週間後にバーレーンで開催されます。
Pos | No | Drivers | Machine | Time / Behind |
---|---|---|---|---|
1 | 44 | Potolicchio / Dalziel / Sarrazin | HPD ARX 03b - Honda | 6:01'42.190 |
2 | 49 | Companc / Minassian / Pierre Kaffer | Oreca 03 - Nissan | +3Laps |
3 | 24 | Nicolet / Lahaye / Pla | Morgan - Nissan | +4Laps |
4 | 41 | Zugel / Gonzalez / Julian | Zytek Z11SN - Nissan | +5Laps |
5 | 25 | Martin / Charouz / Graves | Oreca 03 - Nissan | +6Laps |
6 | 32 | Liuzzi/ Rossiter / Weeda | Lola B12/80 Coupe - Lotus | +6Laps |
7 | 26 | Panciatici / Ragues / Rusinov | Oreca 03 - Nissan | +7Laps |
8 | 31 | Holzer / Schultis / Moro | Lola B12/80 Coupe - Lotus | +8Laps |
9 | 29 | Giroix / Ihara / Deletraz | Lola B12/80 Coupe - Nissan | +40Laps |
10 | 35 | Baguette / Kraihamer / Brundle | Morgan - Nissan | +70Laps |
11 | 23 | Mailleux / Lombard / Tresson | Oreca 03 - Nissan | +138Laps |
WEC(世界耐久選手権)
WEC(世界耐久選手権)は、世界を転戦して行われるスポーツカー耐久レースです。これのLMP2(ル・マンプロトタイプ2)クラスに参戦する9台のうち6台に対し、ニスモが量産エンジンをベースに開発した「NISSAN VK45DE」エンジンを供給し、技術支援を行っています。
また、ル・マン24時間レースでは、LMP2クラスにエントリーする20台のうち、13台に同エンジンを供給し、技術支援を行います。
<関連情報>
「日産モータースポーツ」サイト
以 上