日産、1年前倒しでのNRP完了を宣言

2002年度からの新たな購買コスト削減目標を15%に


日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は本日、サプライヤー約650社が出席のもと、東京で行われた「日産サプライヤーズミーティング」において、予定より1年早く2002年3月をもって日産リバイバル・プラン(NRP)のコミットメントを達成する見込みである事を明らかにした。この中でゴーン社長は、20%の購買コスト削減を含め、3ヵ年計画であるNRPで掲げた全ての主要目標を、予定より1年前倒しで達成する予定である事についても言及した。この結果、日産は新たな3カ年計画である「日産180」を1年早い2002年4月から実施する事になる。「日産180」は、継続的な同社の再生と成長・利益・負債ゼロを目指した3年間の包括的な計画となる。

ゴーン社長はまた、「日産180」において3年間で15%の購買コスト削減という新たな目標を定めたことを明らかにした。同社は現在この計画の実施に向け、新型モデル投入・新技術開発の加速化、研究開発の効率化、物流・製造・一般管理費分野における更なるコスト削減など広範囲にわたるアクション・プランの策定を進めている。

ゴーン社長はサプライヤーに対し、日産再生に向け引続き支援を求めると共に、開発・購買部門とのパートナーシップによりNRPの早期達成を実現したサプライヤーの多大な貢献に感謝の意を示した。また、このようなパートナーシップが必要とされる「日産3.3.3」についても触れ、目標達成の為には同活動による貢献を、現在の33%から50%にまで高める事が不可欠であると述べた。

「これまでNRPのもと市場投入された新型車は、NRP以前に開発が始まっていた事により、完全には厳密なコスト削減ガイドラインに基づいて開発されたわけではなかった。それにもかかわらず、日産はコスト削減のコミットメントを達成する事ができた。『日産180』のもと今後投入される新型車のほとんどは、NRPの下で明確なコスト削減・品質向上目標と共に設計・開発されたものになる。これはプラットフォーム、部品の共用化・効率化および、特に『日産180』のもとで期待される販売台数増がもたらす規模の経済が、利益を生むことを意味している。」とゴーン社長は語った。

日産は2002年度初めにはNRPの結果を公表し、新3ヵ年計画「日産180」の詳細を発表する予定である。

1999年10月に日産の黒字転換を目指す3カ年計画として発表されたNRPは、2000年度における連結黒字化、2002年度末までの営業利益率4.5%の達成、自動車関連事業における連結有利子負債の7000億円以下への削減をコミットメントとしていた。

「日産180」という名称は、2002年4月以降3年間の日産の3つの目標を象徴している:1)予測される経済状況のもと、2004年度末までにグローバル市場における販売台数を、2001年度と比較して年率換算で100万台増のペースにまで引き上げる、2)売上高営業利益率8%を達成し、世界の自動車メーカーの中でのトップクラスになる、3)自動車事業関連の有利子負債をなくす。これは、投資の意思決定がリターンに基づいて行なわれることを意味している。

以 上