新型「セレナ」を発売

日産自動車では、「セレナ」をフルモデルチェンジし、6月21日より全国一斉に発売する。

セレナ　J-Vパック　（2WD・ガソリン2000）

「セレナ」は、平成3年6月に、＜乗る人すべてに楽しさ、快適さを提供する新世代のファミリービークル＞をコンセプトに誕生し、ゆとりある室内空間や使い勝手の良いユーティリティ機能などが高い評価を得てきた。
　今回発売する2代目「セレナ」は、その開発コンセプトを「しっかり・快適1BOX」とし、今までの1BOXとは一線を画する、しっかりとしたボディ剛性、しっかりとした走行性能を確立し、その上で1BOXの持つ快適性をさらに高めたものとなっている。

　新型「セレナ」は、ワゴン専用として開発を行い、従来型車のMR（ミッドシップエンジン後輪駆動）レイアウトから、FF（フロントエンジン前輪駆動）レイアウトに変更することにより、フロアの高さを低く抑え、優れた乗降性と広々とした室内空間を実現した。さらに、新世代M＆Sクラスプラットフォームをベースに1BOX専用に改良した新プラットフォームの採用や上屋との結合部分の強化などにより、1BOXとして初めて全車に両側スライドドアを採用しながらも、ボディ剛性を大幅に向上させている。
　エクステリアについては、5ナンバーの箱形コンパクトボディを基本に、ワイドで踏ん張り感のあるスポーティなスタイリングとした。また、よりスポーティなタイプのハイウェイスターも設定している。
　走りについては、直噴ディーゼルエンジン「YD25DDTi＜NEODi＞」や「HYPER CVT」「オートコントロール4WD」といった先進のユニットを搭載し、クラストップの走行性能と燃費性能を実現した。
　さらに環境面への配慮として、最新ユニットの搭載による燃費向上やCO2削減に加え、2WDのガソリン車をLEV（Low Emission Vehicle）仕様とするなど、よりクリーンな排気を実現している。また「ゾーンボディ」などによる世界最高水準の安全性を確保した。

＜車両概要＞

1.　パッケージング

• 新型「セレナ」は、従来型車のMR（ミッドシップエンジン後輪駆動）レイアウトから、FF（フロントエンジン前輪駆動）レイアウトに変更することにより、フロアの高さを低く抑え（従来型車に比べフロント／セカンドフロア共に▲70mm）、ワンステップで乗り込める乗降性を確保した。
• 1BOXとして、初めて全車に両側スライドドアを採用し、セカンド／サードシートの乗降性や使い勝手を大幅に向上させた。また、新世代M＆Sクラスプラットフォームをベースに、1BOX用に改良した専用の新プラットフォームの採用と上屋との結合部分の強化により、両側スライドドアとしながらもなお、従来型車に比べ、車体ねじり剛性を40％アップした高剛性ボディとなっている。
• 室内高の拡大による、十分なヘッドクリアランスの確保やフロントシートからサードシートまでのフラットなフロアなどにより、ゆとりある居住空間と開放感を実現した。
• コラムシフトの採用とフラットフロアにより、フロントの左右シートとフロント／セカンドシート間のウォークスルー機構を実現した。
• セカンドシート脱着対座機構（スプリットタイプ）、セカンド／サードシートロングスライド機構などを採用し、クラス最多となる162通りもの（スプリットタイプ）多彩なシートアレンジを可能とした。

2.　エクステリア

• スペース効率の良い箱形フォルムを基本に、フロント／リヤビューともワイドで踏ん張り感を強調する個性的なデザインとした。フード上面にまでまわり込んだ大きく立体的なコンプレックス サーフェイス リフレクター ハロゲンヘッドランプ（C.S.R.ハロゲンヘッドランプ）、ダイナミックなサイドシルエットとウインドウグラフィック、ワイド感を強調したリヤコンビランプなどによって、スポーティで存在感溢れる新型「セレナ」の新しいキャラクターを表現している。
• よりスポーティなタイプのハイウェイスターは、専用フォグランプを配した精悍な印象のフロントエアロバンパーやサイドシルプロテクター、ルーフスポイラーが軽快な走りを予感させるスタイリングとしている。

3.　インテリア／ユーティリティ

• 上面を低く抑え使いやすさを追求したインストルメントパネルは、ゆるやかな曲面構成として機能性と開放感を表現した。
• ナビゲーションシステムの6.5インチワイド画面をインストルメントパネル上面中央部に配することにより、ドライバーがモニターを見る際の視線移動量を極力抑え、よりスムーズに画面情報を得られるようにした。また、インストルメントパネルと一体感を持たせたデザインとなっている。
• すべての乗員が、それぞれの席で必要なものを効率良く収納できるよう、カップホルダーや小物入れなど多彩な収納スペースを各所に設けた。また、リヤロングユーティリティグリップ（コートフック付）は、セカンド／サードシートのどのポジションでもアシストグリップとして対応できるほか、ラゲッジに載せた荷物を固定することができる。

4.　走行性能

• 2.5リッター直列4気筒直噴ディーゼルエンジン「YD25DDTi＜NEO Di＞」
  直噴ディーゼルエンジン「YD25DDTi＜NEO Di＞」は、クラストップの出力150PS/4000rpmを達成し、優れた走りを実現した。さらに、日産独自の新技術「M-Fire燃焼」により大幅なクリーン燃焼を実現し、従来のディーゼル車に比べ、NOxを約35％低減しつつ、黒煙を大幅に低減している。また、アクティブコントロールエンジンマウント（ACM）との組み合わせで、車室内騒音及び振動を、飛躍的に低減した上で、従来型ディーゼル車比で約30％の燃費向上（10・15モード/社内比較による参考値）と約20％のCO2削減を実現した。
• 2.0リッター直列4気筒ガソリンエンジン「SR20DE」＋無段変速機「HYPER CVT」
  2.0リッターガソリンエンジン「SR20DE」は、全域にわたる見直しを行うことにより、クラストップの145馬力を達成し、4気筒エンジンならではの軽快でシャープなエンジンレスポンスと、伸びの良いパワーを実現している。また、無段変速機「HYPER CVT」を、このクラスで初めて搭載し、変速ショックのないスムーズで力強い加速を実現した。「HYPER CVT」には低速ロックアップ付き「E-Flowトルクコンバーター」を採用し、坂道発進や車庫入れなどの微低速運転時の運転操作性に加え、発進加速性能や燃費の向上を図った。「HYPER　CVT」の採用とエンジンの改良などにより、従来型の2.0リッターガソリンエンジン搭載車と比較して、約35％の燃費向上（10・15モード）と約25％のCO2削減を実現た。さらに2WD車は、排出ガス値を現行規制値の1/10レベルに低減したLEV仕様とした。
• 新開発「オートコントロール4WD」
  路面状況や車速に応じて、前後トルクを最適に配分する「オートトルクコントロール（ATC）カップリング」を採用するとともに、リヤファイナルドライブとカップリングの一体化、プロペラシャフトの3ジョイント化などにより、大幅に小型、軽量化して高い走行性能と低燃費を両立した。また、今回、「HYPER CVT」の強度アップと4WDシステムの小型、軽量化などにより、2.0リッタークラスの4WD車として世界で初めてHYPER CVTを搭載し、4WD車においても燃費の向上と滑らかで力強い走りを実現した。
• サスペンション
  リヤに新開発の「トレーリングアーム式マルチリンクサスペンション」を採用し、高い操縦安定性と快適な乗り心地を実現したうえで、広い室内スペースを確保した。また、フロントは「ストラット式サスペンション」を採用し、自然な操舵応答性と振動の少ない安定した乗り心地を実現している。
• 高剛性ボディ構造
  高い操縦安定性と快適な走りを確保するために、新世代M＆Sクラスプラットフォームをベースに1BOX用に改良した専用の新プラットフォームを採用したうえ、効果的な車体補強を実施し、従来型車に比べねじり剛性を約40％向上した高剛性ボディを採用した。さらに、吸・遮音材の最適配置により、クラストップの高い静粛性を実現し、会話が弾む静かな室内空間としている。

5.　環境・安全対応

• 直噴ディーゼルエンジン「YD25DDTi＜NEO Di＞」搭載車は、従来型ディーゼルエンジン搭載車に比べ、約30％の燃費向上（10・15モード／社内比較による参考値）と約20％のCO2削減を実現した。
• 2.0リッターガソリン全車に「HYPER CVT」を採用したうえ、「SR20DE」エンジンの改良により従来型2.0リッターガソリンエンジン搭載車に比べ、約35％の燃費向上（10・15モード）と約25％のCO2削減を実現した。
• 2WDの2.0リッターガソリン車を10・15モードでの排出ガス値を現行規制値の1/10レベルに低減したLEV（Low Emission Vehicle）仕様とし、よりクリーンな排気を実現した。LEV仕様は京阪神6府県市低NOx車指定制度等の排出ガス基準をクリアしている。また、国の「物品等の環境負荷の少ない仕様、材質等に関する推奨リスト」のガイドラインもクリアしている。

  新型「セレナ」ＬＥＶの排出ガス値（10･15モード）＜単位：g/km＞

  項　　　　　目	CO(一酸化炭素）	HC(炭化水素）	NOX（窒素酸化物)
  「セレナ」のLEVの排出ガス値	0.40	0.03	0.05
  国内排出ガス値	2.10	0.25	0.25
  低　　　減　　　率	▲81.0%	▲88.0%	▲80.0%

  　なお、「SR20DE」および「YD25DDTi＜NEO Di＞」エンジン搭載車は、いずれも平成11年度税制改正に伴い、低燃費車として自動車取得税減税（自家用車登録で15,000円の減税）の対象となっている。また、「YD25DDTi＜NEO Di＞」　エンジンは、平成10年度省エネ大賞（省エネルギーセンター会長賞）*を受賞している。
  ＊：（財）省エネルギーセンター主催の省エネルギー性等に優れた民生用（家庭・業務）の機器・　システムを表彰する制度。

• リサイクル性の向上にも積極的に取り組み、リサイクル可能率90％*を達成した。
  　　＊ 日産独自の算出基準による（重量ベース）
• 安全においては、世界トップレベルの衝突安全性ボディ「ゾーンボディ」を採用した。
• 新型「セレナ」の開発にあたっては、フルラップ前面衝突(55km/h)、オフセット前面衝突(64km/h)をはじめ、側面衝突(55km/h)、後面衝突(56km/h)など、世界各国の基準及びこれを上回る様々な独自の厳しい試験を実施し、世界トップレベルの衝突安全性を実現している。
• ABS＋ブレーキアシスト＋EBD（電子制御制動力配分システム）」による、乗員人数の増減などの幅広い状況変化に対応できる安心のブレーキ性能を全車標準装備とした。

＜全国希望小売価格　　（消費税を含まず）＞

（単位：千円）

HYPER CVT：無段変速機、フルレンジ電子制御4速オートマチック

（了）

　日産自動車の関連会社である（株）オーテックジャパン（神奈川県茅ヶ崎市、社長：相部　剛）は、今回の新型「セレナ」の発売にあわせて、「キタキツネ」及びライフケアビークル*シリーズ「アンシャンテ」、「パーソナルチェアキャブ」についても外観及び内装を一新して6月21日より全国一斉に発売する。

＜新型セレナ「キタキツネ」の車両概要＞

　新型セレナ「キタキツネ」は、アウトドアイメージが高い専用フロントオーバーライダーやかわいらしいキタキツネのキャラクターをあしらった専用ボディサイドストライプ＆ネーミングステッカー等を採用し、個性的で遊び心溢れる外観とした。
　また、専用シートアレンジ（セカンド：ベンチタイプ［チップアップ機能付］、サード：マルチアップタイプ）を採用し、広いラゲッジルームを実現するなど、使い勝手の良い内装とした。

HYPER CVT：無段変速機、E-AT：フルレンジ電子制御4速オートマチック
＊ 2WD車はLEV仕様

＜新型セレナ「アンシャンテ」、「パーソナルチェアキャブ」の車両概要＞

　今回発売するセレナ「アンシャンテ」は、高齢の方、下肢に傷害をお持ちの方などクルマへの乗り降りに不自由を感じている方のための車両であり、従来から設定のあったセカンドシートタイプに加え、助手席タイプ、ステップタイプの2車種を新たに追加した。助手席タイプ及びセカンドシートタイプはそれぞれシートを電動で車体の外に降ろすことのできる『スライドアップシート』を採用した。またステップタイプは、左側スライドドアに『電動式スライドステップ』を装備し、高齢者などの乗降性にも配慮している。
　セレナ「パーソナルチェアキャブ」は、車いすをお使いの方がそのまま車に乗り込み、移動できる『2分割自動格納リフター』と『車いす固定装置』を備えたリフタータイプの車両である。

＜セレナ「アンシャンテ」車両概要＞

＜セレナ「パーソナルチェアキャブ」車両概要＞

HYPER CVT：無段変速機、E-AT：フルレンジ電子制御4速オートマチック
＊2WD車はLEV仕様

＜全国希望小売価格（消費税を含まず）＞

●セレナ「キタキツネ」

（単位：千円）

HYPER CVT：無段変速機、E-AT：フルレンジ電子制御4速オートマチック

（了）

お問い合せは、最寄りの販売会社、または下記までお願い致します。
「キタキツネ」
（株）オーテックジャパン第一営業部　営業促進課　 TEL:0467-87-8063 「ライフケアビークルシリーズ」
（株）オーテックジャパン第二営業部　福祉特装課　　TEL:0467-87-8032