UAEデザートチャレンジ開幕コリン・マクレーがプロローグランで2位獲得!

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10月10日 プロローグ: ドバイ ジュベルアリ 2km

FIA世界クロスカントリーラリー選手権第6戦「UAEデザートチャレンジ」がUAE(アラブ首長国連邦)で開幕した。10月10日、本競技のスタート順を決めるためのショートステージ、プロローグランが行われた。シリーズの最終から2戦目となるこのイベントは、1月に行われるクロスカントリーラリーの最高峰、「ダカールラリー」の前哨戦としても知られ、クロスカントリーラリー・ドライバーとしての2シーズン目を迎えた元WRCチャンピオンのコリン・マクレーも参戦。ドバイ郊外で行われた2kmのプロローグランで2位という、幸先のいいスタートを切った。日産ラリーレイドチームからの唯一の参戦となるマクレーは、フランス日産チーム・ドスードからのチーム・サポートを受け、2003年型のファクトリー仕様の日産ピックアップをドライブする。

この日ドバイで、日産ラリーレイドチームのチーム・マネージャー、ジル・マルティノーは、今回の参戦について、「ダカールラリー参戦に向けて、コリンには特に砂地でのマシン経験が必要だ。また、次回のダカールからは、タイヤ空気圧自動調整装置が禁止となるため、新しい仕様のチェックを行う点でもパーフェクトな機会。我々がコリンをチーム・ドスードから走らせるには、さまざまな理由がある。(チーム・ドスード監督の)アンドレ・ドスードは、バタネンが2003年に使用したマシンを購入したばかりだった。2003年型ピックアップは、現在開発を進めている次回のダカール用の車両に近いため、これをコリンにドライブさせるには理にかなっていると判断した。さらにチーム・ドスードは、クロスカントリー選手権にレギュラーで参戦しており、このマシンに関する知識も豊富だ。マシンは欧州日産からの参戦だが、テクニカル面においては、全面的にチーム・ドスードがサポートを行う」と説明した。

また、今年再び、ティナ・トルナーと組んでダカールラリーに参戦するコリン・マクレーにとっても、このイベントは実戦さながらのテストとなる。「このラリーは、僕にとって素晴らしい機会だ。ダカールに向けての調整として、1年にラリーレイド1戦では、とにかく不十分なんだ。デザートチャレンジは、スピードやレースのペースを取り戻すのにも理想的。さらにこのイベントは、ほとんどが砂地での走行となる。こういったコンディションでは、できる限りコンペティティブに走るにはどうすればいいかをつかむまでに、時間がかかるものなんだ。今回のマシンは新型ではないが、新しいタイヤの空気圧調整装置を試すこともできる。次のダカールでは、もう自動調整のシステムが使えないから、いい練習になる。これまで、2003年型の日産ピックアップをドライブする機会がなかったので、これも新しい経験だ。明日、最初の本格的なステージが終わる頃には、このコンディションに対するもっといいアイディアも浮かんでいると思うよ。今日は2番につけたが、このイベントの本当の感覚をつかむのは難しい。プロローグはとても短かったし、砂は極端にソフトだった。でもそれは大した問題ではない。どうしても避けきれない問題は、暑さだよ」

スコットランド出身のマクレーと共に戦うチーム・ドスードのチームメイトも、頼れる存在だ。シリーズ前戦のオリエント・ラリーを日産ピックアップで制したグレゴワール・ド・メビウスは、この日2kmのプロローグも5位でフィニッシュ。サードカーをドライブするのは、このドバイでT1クラスのシリーズタイトル獲得を目指すイザベル・パティシエ。ジェベルアリのコースで、ソフトな砂の餌食となったパティシエは、ここで数分のロスとなり、明日は隊列の中盤からのスタートとなる。

本格的な競技スタートとなる明日は、アブダビをスタートし、リワのオアシスにほど近いモレーブでフィニッシュ。スタート早々マシンが挑む最初の挑戦は、手強いとの評判高い砂漠越え。さらに砂にまみれる毎日が始まる。

主な順位は以下のとおり。

プロローグ結果 ジュベルアリ(2km)

順位

ドライバー

マシン

タイム

1

サビー/ペリン

VW トアレグ

2.32

マクレー/トルナー

日産ピックアップ

2.34

3

ペテランセル/コトレ

三菱パジェロ Evo 3

2.38

4

増岡/シュルツ

三菱パジェロ Evo 2

2.38

ド・メビウス/デュボワ

日産ピックアップ

2.40

6

クラインシュミット/ポンス

VW トアレグ

2.44

以 上