新型「アベニール」を発売

広報第41号
平成10年8月24日

新型「アベニール」を発売

 日産自動車では、「アベニール」をフルモデルチェンジし、8月24日より全国一斉に発売する。

 「アベニール」は、平成2年5月、ワゴンをもつことによる「豊かなライフスタイル」の提案をコンセプトに、ワゴン専用ボディの正統派ワゴンとして誕生し、ゆとりある室内と使い勝手の良いユーティリティ機能などが高い評価を受けてきた。
 今回発売する新型「アベニール」は、その開発コンセプトを“Dynamic Style Tourer”とし、力強い走りとユーティリティ機能を、躍動感あふれる個性的なデザインで包み込んでいる。
 エクステリアについては、ロングホイールベースと躍動感あふれるホップアップウエストラインにより、安定感のあるスタイリッシュなワゴンフォルムとし、スポーティで精悍なGT4シリーズと品格のあるサリューシリーズの2つの個性をもたせた。
 また、ツーリングワゴンにふさわしい走りを追求し、新開発NEO「QG18DE」エンジンなど幅広いユーザーニーズに応える4種類のエンジンや、変速ショックのない滑らかな走りとマニュアルモードでのスポーティな走りを楽しめるHYPER CVT-M6を採用とするとともに、ワゴン専用高剛性ボディ新開発リヤマルチリンクサスペンションが、快適な乗り心地と高い操縦安定性を実現している。
 ワゴンユーティリティについては、新開発のリヤマルチリンクサスペンションにより、フラットなラゲッジスペースと、トップレベルのラゲッジ容量を実現した。また、ガラスハッチや片手で操作可能な折りたたみ式トノボード、ラゲッジアンダーボックスなどにより使い勝手を一段と向上させている。
 環境への配慮としては、新開発NEO「QG18DE」エンジン搭載車を、排出ガス値を現行規制値の1/10レベルに低減したLEV(Low Emission Vehicle)仕様とし、よりクリーンな排気を実現した。また、HYPER CVT-M6の採用などにより、燃費を向上させている。
 安全面では、世界トップレベルの衝突安全性能を実現した「ゾーンボディ」の採用に加え、ABS(アンチロックブレーキシステム)、ブレーキアシスト、デュアルエアバッグ(運転席・助手席SRSエアバッグシステム)、前席ロードリミッター付プリテンショナーシートベルトなどの全車標準装備や、頭部保護機能も持つサイドエアバッグ(運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステム)の全車オプション設定など、多くの安全技術を備えている。

<販売目標台数>        3,000台/月

<取り扱い販売会社>
日産系各販売会社
モーター系各販売会社

<発表展示会>         8月29日(土)、30日(日)

<車両概要>
1.スタイリッシュなワゴンフォルム
・フロントビューは、GT4シリーズでは、メッシュタイプのフロントグリルや大きく開いたエアインテークが走りを予感させるものとしている。サリューシリーズでは、ロー&ワイドなフォルムにキラキラと輝く質感の高いヘッドランプを配して、気品のあるデザインとした。
・サイドビューは、切れ上がったホップアップウエストラインとリヤにかけて伸びやかに流れるウインドウデザインにより、勢いと躍動感を表現した。
・リヤビューは、後方視界も考慮した個性的な多角形リヤウインドウグラフィックスにより、ワイド感を強調している。

2.トータルバランスに優れた走行性能
・ワゴンにふさわしいゆとりの走行性能を追求して、4種類のエンジンシリーズを搭載し、質感の高い安定した走りを実現した。
 
<エンジンバリエーション>
 

  2.0㍑直列4気筒インタークーラーターボエンジン「SR20DET」
   高効率ボールベアリングターボを採用し、最高出力230PSとして、スポーティな走りと運転の楽しさを実現。

  2.0㍑直列4気筒ガソリンエンジン「SR20DE」
   軽快でシャープなエンジンレスポンスと伸びの良いパワーで、日常走行からレジャーシーンまでスムーズで快適な走りを実現。

  新開発1.8㍑直列4気筒ガソリンエンジン NEO「QG18DE」
   高応答可変バルブタイミング機構(NVCS)と運転条件に応じた最適点火時期の制御を行う電子配電システム(NDIS)の採用などにより、スムーズで快適な走りと燃料経済性が高いエンジンを実現。さらに、排出ガス値を現行規制値の1/10レベルに低減したLEV(Low Emission Vehicle)仕様とした。

  2.0㍑直列4気筒ディーゼルターボエンジン「CD20ET」
   電子制御燃料噴射システムを採用し、優れた経済性と動力性能を確保するととともに、平成10年排出ガス規制に対応するクリーンな排気を実現。

・2WD「SR20DE」エンジン搭載車には、HYPER CVT-M6を採用し、変速ショックのないスムーズで力強い走りと手動変速ならではのスポーツ走行を楽しめるものとした。
・最適なコンピューターシミュレーションにより、効果的な車体補強を実施した高剛性ボディ構造とし、静粛性の向上と高い操縦安定性を確保している。
・新開発のリヤマルチリンクサスペンションは、最適なキャンバー特性と高い剛性、ロングストローク化を実現し、高い操縦安定性と快適な乗り心地を両立させた。

3.機能的なワゴンユーティリティ
・ラゲッジスペースは、新開発のリヤマルチリンクサスペンションにより、ホイールハウスの張り出しの少ないフラットなスペースを実現しながら、ラゲッジ容量は470㍑(VDA方式)と従来型車に対し40㍑拡大した。
・リヤシートは、ダブルフォールディング機構により、シートを前に倒してもフラットなラゲッジフロアを確保している。さらに、リクライニング機構と可倒式のリヤシートヘッドレストを採用し、利便性を向上させている。
・バックドアには、荷物の出し入れに便利なガラスハッチを全車標準装備とし、運転席からのスイッチ操作とマルチリモートコントロールエントリーシステムにも対応させて、使い勝手を向上させた。(サリューJを除く)
・片手で操作可能な折りたたみ式トノボードを採用した。また、大きな荷物を積み込む時には、折りたたんでリヤシートの後にコンパクトに収納できる。(サリューJを除く)
・ラゲッジフロア下にラゲッジアンダーボックスを設定した。2枚のマルチパーティションボードにより、収納用途に応じたボックス内の使い分けを可能としている。
・ラゲッジルームには、マルチスライドフック付のユーティリティレールを設定し、ラゲッジサイドフックやラゲッジフロアフックなど合計18個のフックにより、様々な用途に活用できる。(サリューJを除く)

4.環境への配慮
 日産では、環境保全と資源の有効活用を推進するため、全社的に積極的な取り組みを実施している。
「アベニール」では、 NEO「QG18DE」エンジン搭載車を10・15モードでの一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の排出ガス値を現行規制値の1/10レベルに低減したLEV(Low Emission Vehicle)仕様とし、よりクリーンな排気を実現した。LEV仕様は七都県市低公害車指定制度及び京阪神6府県市低NOx車指定制度等の排出ガス基準をクリアしている。また、国の「物品等の環境負荷の少ない仕様、材質等に関する推奨リスト」のガイドラインもクリアしている。

 HYPER CVT-M6は、これまでのオートマチックトランスミッションと比べて燃費を約20%向上させ、CO2低減にも寄与している。
 その他、リサイクルしやすい材料(熱可塑性樹脂)を多くの部品に積極的に採用するとともに、水質保全、鉛の使用削減など、様々な環境課題に積極的に取り組んでいる。 

5.トップレベルの安全性
 日産自動車では、「インフォメーションセーフティ(危険を予知する安全技術)」、「コントロールセーフティ(危険を回避する安全技術)」、「インパクトセーフティ(被害を最小化する安全技術)」の3つの砦からなる「トリプルセーフティ」という安全思想を基に、さらなる安全性の向上を目指したクルマづくりを行っている。今回の「アベニール」でも、この「トリプルセーフティ」の思想に基づき、多くの安全技術を採用し、最高水準の安全性を実現している。

■安全採用項目
●「インフォメーションセーフティ(危険を予知する安全技術)」
・キセノンヘッドランプ
・最適配光C.S.Rハロゲンヘッドランプ
・ロングライフ撥水ガラス(フロントドアガラス)
・リヤ間けつ式ワイパー                     など
●「コントロールセーフティ(危険を回避する安全技術)」
・ABS(アンチロックブレーキシステム)
・ブレーキアシスト                       など
●「インパクトセーフティ(被害を最小化する安全技術)」
・「ゾーンボディ」
・デュアルエアバッグ(運転席・助手席SRSエアバッグシステム)
・頭部保護機能も持つサイドエアバッグ(運転席・助手席SRSサイドエアバッグシステム)
・前席ロードリミッター付プリテンショナーシートベルト
・耐水タイプのパワーウインドウスイッチ             など

 

(了)

 

 日産自動車の関連会社である(株)オーテックジャパン(本社:神奈川県茅ヶ崎市、社長:相部 剛)は、今回の新型アベニール発売にあわせて、特別仕様車「ライダー」を設定し、8月24日より全国一斉に発売する。

 アベニール「ライダー」は、アベニールをベースに内・外装をドレスアップしたアメリカンテイストあふれる特別仕様車である。
 外観については専用フロントバンパー、専用デザインのフロントグリルを装着するとともに、サイドシルプロテクター、専用リヤアンダープロテクター、専用サスペンション、フジツボ技研製専用大口径スポーツマフラーを採用し、新鮮で迫力のあるデザインとした。
 内装については専用シート地&ドアトリム、専用ホワイトメーター、専用CD一体AM/FM電子チューナーラジオを採用し、充実した装備としている。

 

(了)