日産自動車、第37回東京モーターショー出展概要を発表

 

 

 

 

 

 

日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は、第37回東京モーターショーに、今後の新しい高級車の方向性を提案した「フウガ(FUGA)」や次世代マルチパーパスサルーン「セレニティ(SERENITY)」などのコンセプトカーを出展する。

今回出展するコンセプトカーでは、同社の強みであり財産でもある「ドライビング・プレジャー」に加えて、「キャビン・コンフォート」、先進の「IT/テレマティクス技術」など、様々な提案を行う。

また、日産独自の開発による「コンパクトリチウムイオン電池」や「スーパーモーター」などの技術展示を行ない、同社の環境への取り組みを紹介する。さらに、先進安全技術やパワートレーン技術の展示も併せておこなう。

同社は、日本で初めての自動車量産メーカーとして1933年創立され、今年創立70周年という節目の年を迎える。今回のショーではさらなる変革への挑戦に取り組んでいく企業姿勢をアピールしていく。

主なコンセプトカーおよび技術展示の内容は以下の通り。

 

 

 

 

 

 

 

 

出展物概要
<各コンセプトカーの特徴>

●「フウガ(FUGA)」
“SPORTY&ROOMY”を両立した新しい高級車の方向性を提案
・ 新型「スカイライン」などでも採用されている、FR−Lプラットフォーム(FMパッケージ)がもたらす上質な走りの性能とスポーティな外観。
・ 全高を高く取り、ゆとりある頭上空間を確保した上で、後席足もとの空間をさらに広くした、世界の同クラスセダンを上回る圧倒的な居住スペース。
・ 全体のトーンを「モダンな和」のイメージで統一したインテリア。渋みのあるダークグレイッシュグリーンのボディ色との、絶妙なコーディネーションを実現した淡いグリーンが基調。
・ よりシンプルでわかりやすく使いやすいヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)をセンターコンソール中央に設置。ステアリング上にも操作が可能なスイッチを設け、多機能ながらドライバーの操作負担を軽減。

●「セレニティ(SERENITY)」
スポーツセダンとMPVの融合——日産が提案する次世代マルチパーパスサルーン
・ デザインテーマは「Japanese DNA」。扇を連想させるサイドウィンドウや、歌舞伎の隈取りを連想させるフロントマスクなどのエクステリア、また墨絵・桜・水紋などのインスピレーションを取り入れたインテリアなどにより、凛とした和の静けさを持つ日本独自の感覚を表現。
・ 人間工学に基づいた快適性を実現するストレスフリーシートが、快適な室内空間を提供。背もたれが中折れし、荷重を臀部から背中に分散させ腰に無理な力がかからない「中立姿勢」の概念を採用。
・ ストレスなく集中コントロールを可能にするマジック4コンセプト、最適且つタイムリーな情報をドライバーに提供する画期的なホリゾンタルメーターなど、日産の考える将来のヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)及び最先端のIT技術を搭載。

●「レディゴ(REDIGO)」
風と一緒に心から楽しめる・・・アクティヴな若者にむけた新感覚オープンルーフカー
・ 左右のガラスルーフが電動スライドする「センタースロットインルーフ」により得られる圧倒的な開放感。
・ 走行情報とエンターテイメント情報を表示する、ユニークな形状の「ツインクラスター」。表示機能付きの書き換え可能なメディアを備えたメモリーチップ「e・MEMO(イーメモ)」で、IT技術の楽しさを演出。
・ 指向性の高いスピーカー等により、乗員4人全員にハイクオリティな音楽を提供し、ドライブの楽しさを演出。
・ 日常での使い勝手を最大限に考慮した日産独自の4WDシステム、e・4WDを搭載。

●「シーノート(C-NOTE)」
コンパクトなボディに、さまざまなコンフォート性能を盛り込んだ、日産自動車が提案する新しい「Petit-Premiumカー」
・ ゆとりのある頭上空間、ゆったりとくつろげるレッグスペース、大型のシート等がもたらす、クラストップのキャビンコンフォート。
・ 明るいベージュ色を基調とし、ダッシュボードやシートなどの仕立てに細部までにこだわった、快適で質感の高いインテリアを表現。
・ キビキビとした取り回しのよさが表現されたダイナミックなエクステリアデザイン。高いルーフがもたらす乗降性の良さなど日常の使いやすさにも考慮。

●「エフィス(EFFIS)」
未来の都市生活にベストマッチの新発想FCVコミューター
・ 新発想のシート&インストルメントパネル・アレンジを採用することで、3名が快適に乗れるスペース+α1名分のスペースを3mのコンパクトボディに確保。
 ・1つのモーターから2つの出力軸を取り出し、さらにそれぞれを個別に制御することを可能にした日産独自の新開発「スーパーモーター」や、薄型・省スペース化が可能となる「コンパクトリチウムイオン電池」の床下配置など、画期的な車両パッケージを実現する独自の環境技術を採用。
・ ボディパネルには表面の化学処理と染色を組み合わせたアルミ材の着色技術「電解染色アルミニウム」や発泡樹脂を流し込んで製作した一体成形シートを採用するなど、軽量化を実現。

●「ムラーノ(MURANO)」
スポーツセダンとSUVの調和がとれた美しい融合——新時代のスペシャリティーカー
・ 「躍動感ある彫刻」をテーマにエクスリアをデザイン。シャープなラインと豊かな曲面で構成される塊感は、新型車「ティアナ」でも採用されているFF-Lプラットフォームによって実現。
・ 機能的で豊富な収納スペースなどの高い機能性を備えた上質感溢れるインテリア。
・ 3.5リッターV6エンジンとエクストロニックCVTの組み合わせにより、スムーズな加速と力強い燃費を実現。また、いかなる路面状況でも高いパフォーマンスを発揮する四輪駆動システム「ALL MODE 4×4」など、ゆとりの走行性能を実現。

●「キューブキュービック+コンラン&パートナーズ(Cube3 + Conran & Partners)」
日産自動車とConranグループのコラボレーションによる新たな“Cubeワールド”の展開
・ キューブキュービックの持つ「デザインと機能を兼ね備えた空間」と、コンランの持つ「上質なセンス」による独特のコラボレーション。
・ 「カドをまるめたシカク」というキューブのデザインテーマと、ロンドン発想によるコンランの考える日本の美「丸」との融合。
・ 日産デザインによる内外装のトータルカラーコーディネーションで表現。ボディカラーは「シャドーグレイ」を採用。インテリアカラーは鮮烈な「DDレッド」。


<技術展示物>

●発展する「カーウイングス」
日産情報サービス「カーウイングス」。日産自動車は、次世代を見据えた同サービスの新たな発展に取り組んでいる。株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモとのパートナーシップによる共同検討などもその一つ。携帯電話にカーウイングスのサービスを一部移行させ、クルマから降りた後にも歩きながら利用できる機能や、Bluetooth*技術を利用したワイヤレス接続など、さまざまなサービスの実用化を目指している。
*Bluetooth:複数のデジタル機器を無線で接続し、音声通信やデータ通信を行う技術の共通仕様。

●先進の「ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)」
日産自動車は、お客様に便利で豊かなカーライフを提供する為、より安全で見やすく操作しやすいヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)を進化させていく。近い将来のHMIの考え方は「フウガ」に、さらにその先を想定した考え方は「セレニティ」のマジック4コンセプト——ステアリングに設けた4つのスイッチで各種機能をコントロールできるシステム——に反映されている。

●「新開発直列4気筒エンジン」
日産自動車とルノーが初めて共同開発した新開発直列4気筒エンジンは、1.4リッターから1.6リッターまでに特化して最適設計することでクラストップレベルの軽量・小型化を実現している。また、スーパーマイクロフィニッシュクランクシャフトによるフリクションの低減、熱効率向上、充填効率の向上など、エンジンの基本的な素質部分の向上を達成しており、同クラスのエンジンにとって重要な、中低速トルク、燃費、騒音・振動面でもクラストップを達成している。

●「スーパーモーター」
スーパーモーターは、1つのステータの内側と外側にそれぞれロータを配し、電磁石に複合電流を流す新技術により、2軸の動力を取り出すことが可能となる。これにより、モーターを2つ搭載する場合に比べ、飛躍的な小型化と、高効率化が図ることができる。また、左右の車輪を個別に制御することもできる。
さらに、2軸のうち一方をジェネレーターとして機能させることも可能であり、同技術はハイブリッド・システムへの応用や、燃料電池等将来のパワートレーン・システムへと、幅広い適用が考えられる。

●「コンパクトリチウムイオン電池」
日産自動車はリチウムイオン電池搭載車両のパイオニアであり、長期に渡る研究の成果により、極めて高い出力性能を引き出すと共に、従来の円筒形に比べ、重量、体積が半分となるラミネート型のセルを開発することに成功した。薄型構造のため、冷却効率が大幅に向上すると同時に、車両への搭載性にも優れる。

この他に、本年度中に限定リース販売する「X−TRAIL FCV」や、本年8月にマイナーチェンジしたシーマより採用を開始した「プリクラッシュセーフティシステム」をはじめとする先進安全技術もあわせて展示する。

以 上